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公開番号2024103456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024003297
出願日2024-01-12
発明の名称果樹の仕立て法
出願人個人
代理人個人
主分類A01G 17/00 20060101AFI20240725BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】早期多収穫できる新たな果樹の仕立て法を提供する。
【解決手段】果樹の苗木の主幹を、70cmから80cmの高さの芽の上で切り返し、前記主幹にある芽を欠かずに、各々の芽を枝に生長させ、前記主幹の先端部から生長した2枝を、各々の長さの1/3から2/3を残して切り返し、前記主幹の先端部から生長した2枝以外の前記主幹から生じた枝を互いに重ならないように、前記主幹の先端部から生長した2枝およびそのY字部分から誘引した果枝で前記主幹の周りに形成される空間を埋めるように配置または誘引する果樹の仕立て法である。あるいは、果樹の苗木の主幹を50cm以下の高さに切り返し、前記主幹から生長した2枝を主枝とし、当該主枝をY字型またはV字型に誘引し、前記主枝よりも低い位置で主幹から生長した果枝にする枝と前記主枝の下部から順に生じた果枝にする枝とを互いに重ならないように配置または誘引する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
果樹の苗木の主幹を、70cmから80cmの高さの芽の上で切り返し、前記主幹にある芽を欠かずに、各々の芽を枝に生長させ、
前記主幹の先端部から生長した2枝を、各々の長さの1/3から2/3を残して切り返し、
前記主幹の先端部から生長した2枝以外の前記主幹から生じた枝を互いに重ならないように、前記主幹の先端部から生長した2枝と前記主幹の周りに形成される空間を埋めるように配置または誘引する、
果樹の仕立て法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記果樹の苗木の植え付けの2年目において、前記主幹の先端部から生長した2枝を棚にY字型に誘引して主枝とし、前記2枝以外の前記主幹から生じた枝を生長させ、
前記主枝のY字部分から新たに生じた枝を、前記空間を埋めるように配置または誘引して、
前記2枝の主枝には果実を実らせず、前記2枝以外の前記主幹から生じた枝には果枝として果実を実らせることができる、
請求項1に記載の果樹の仕立て法。
【請求項3】
前記果樹の苗木の植え付けの3年目において、前記主幹の先端部から生長した2枝の主枝を、その年に生長した長さの1/3から2/3を残すように切り返し、前記主枝以外の前記主幹から生じた枝をその基部からの長さの1/2から3/4を残すように切り返し、
前記切り返した主幹から生じた枝と前記主枝から分枝した枝を、前記主枝と前記主幹の周りに形成される空間を埋めるように扇形に配置または誘引し、
前記主枝から分枝した枝および前記主幹から生じた果枝に果実を実らせる、
請求項2に記載の果樹の仕立て法。
【請求項4】
前記果樹の苗木の植え付けの4年目以降において、引き続き前記果枝を扇形に広がるように生長させ、前記主枝から分枝した枝および前記主幹から生じた果枝が日陰を形成する場合にその果枝を間引きまたは整枝して誘引する、請求項3に記載の果樹の仕立て法。
【請求項5】
前記果樹の苗木の植え付けの10年目までを目処に、前記2枝の主枝を維持し、前記主幹から生じた果枝を2本または3本になるように順次間引き剪定する、請求項4に記載の果樹の仕立て法。
【請求項6】
前記果樹の苗木の植え付けの15年目までを目処に、前記2枝の主枝を維持し、前記主枝から分枝した果枝を生長させて亜主枝に育て、前記主幹から生じた枝および前記主枝のY字部分から生長させた枝を全て間引き剪定し、2本主枝仕立ての樹形にする、請求項5に記載の果樹の仕立て法。
【請求項7】
果樹の苗木の主幹を50cm以下の高さに切り返し、前記主幹から生長した2枝を主枝とし、前記主枝をY字型またはV字型に誘引し、
前記主枝よりも低い位置で主幹から生長した果枝にする枝と前記主枝の下部から順に生じた果枝にする枝とを互いに重ならないように配置または誘引する、
果樹の仕立て法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、果樹の仕立て法に関し、特に、早期から多収穫可能な果樹の仕立て法に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来の主な果樹の仕立て法には、例えば、主幹から主枝を2本または3本、4本に分枝させ、農作業者の作業効率などを考慮した高さの棚面に主枝などの枝を誘引した2本主枝仕立てまたは3本主枝仕立て、4本主枝仕立てがある。日本の果樹園では特に2本主枝仕立てが多く採用されている(図1)。また、近年は、果樹を一列に植え、全ての果樹を1本主枝にし、その1本主枝を同一方向に水平に誘引し、主枝先端部を隣接する果樹の1本主枝の基部に接ぎ木する、ジョイント仕立て(特許文献1)が広まっている。ジョイント仕立ては、リンゴ、ナシ、カキ、スモモ、モモ、ウメ、カンキツ類、イチジク、おうとう、ブドウ、キウイフルーツなどの様々な果樹で応用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-304495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の果樹の2本主枝仕立て法では、特にT字型に棚に誘引する樹形にこだわるために、後述するように苗木を約150cmの高さで剪定するために初期発育が遅れて、1年目は小さな枝しか出ず、短く切り詰めなければならない。2年目は生長するが、T字型にこだわるために、生じた2本主枝をできるだけ長く誘引するのでその年も充分に生長できず、その結果、初期成育が遅れる。果樹の種類にもよるが、例えば日本ナシでは、苗木の植え付けから3年から4年は果実の収穫がなく、5年から6年程経過しても、果樹1本あたり数個から10個程度の果実しか収穫できない。従って、苗木を植え付けて6年までは農家の収入につながらない。7年目でも20個から30個の収穫に留まり、収益が期待できる本格的な果実の収穫までの年数がかかりすぎる。また、幼木に果実を実らせると、主幹の生長を阻害し、収益が得られる収穫が期待できる成木になるまで、年数がかかりすぎる問題がある。
【0005】
このように、従来の果樹の仕立て法による果樹園の成園化には、10年以上もかかること、多額の費用、果樹の適切な剪定・整枝の技術などが必要であり、果樹農業の参入者の障壁になっている。果樹園を開園したとしても、苗木植え付け後の早期から収入を得る見込みはほぼ無いため、開園初期に農作業者を雇用できずに自家労働に頼らざるを得ない。加えて、果樹園の維持にも、管理の手間や労働力、費用がかかり、天候不順にも左右され、収益の安定化が難しく、農業者の離職や農業の衰退の原因にもなっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明者は、従来の樹形にこだわった仕立て法や剪定方法から脱却し、かつ苗木の植え付けから何年も果樹を育成しないと、収益が期待できる数の果実が収穫できない、などの固定観念から離れて、新たな果樹の仕立て法を完成した。
【0007】
本発明者の技術による果樹の仕立て法は、具体的には、
果樹の苗木の主幹を、約70cmから80cmの高さ(作業者の腰の位置)の芽の上で切り返し、前記主幹にある芽を欠かずに、各々の芽を枝に生長させ、
前記主幹の先端部から生長した2枝を、各々の長さの1/3から2/3を残して切り返し、
前記2枝以外の前記主幹から生じた枝を、互いに重ならないように、前記2枝と前記主幹の周りに形成される空間を埋めるように配置または誘引する。このとき、誘引する枝を適宜間引き剪定や整枝を行ってもよい。
この後は、農作業者の経験と技量で整枝、剪定を適切に行って果樹の樹勢を充実させ、順次前記主幹の先端部から生長した2枝よりも主幹下部から生じた枝に果実を実らせて収穫していけばよいが、2年目以降は、下記の方法で果樹を仕立てていくことが好ましい。
【0008】
苗木の植え付けの2年目では、前記主幹の先端部から生長した2枝を棚にY字型に誘引して主枝とし、前記2枝以外の前記主幹から生じた枝も更に生長させる。2年目に前記主枝から新たに生じた枝は、適宜間引きや整枝して、前記空間を埋めるように配置または誘引する。そして、前記2枝の主枝には果実を実らせない。一方、前記2枝以外の前記主幹から生じた枝は果枝として、数個から約10個の果実を実らせることができる。この前記2枝以外の前記主幹から生じた枝があることにより果実を実らせたとしても、前記主枝の生長を阻害することなく、前記主幹を充実させ且つ樹勢を強くすることができる。
【0009】
前記果樹の苗木の植え付けの3年目には、前記主幹の先端部から生長した2枝の主枝を、その年に生長した長さの1/3から2/3を残すように強く切り返す。その後、各々の前記主枝から分枝した枝は、好ましくは前記2枝の主枝と前記主幹の周りに形成される枝の空間を埋めるように誘引する。より好ましくは立体的に、配置または誘引する。前記2枝以外の前記主幹から新たに生じた枝は、その基部からの長さの1/2から3/4程度を残すように少し弱めに切り返し、枝の空間を埋めるように誘引することができる。3年目には前記主枝から分枝した枝を果枝として果実を実らせることができる。また、前記2枝以外の前記主幹から生じた枝を扇形に空間を埋めるように誘引する。そして、これらの枝にも果実を実らせることができる。
【0010】
前記果樹の苗木の植え付けの4年目以降では、引き続き前記果枝を扇形に広がるように空間を埋めるように生長させる。そのため、生長につれて日陰が形成されるので、光合成を阻害しないように間引きまたは整枝して誘引し、果樹の光合成を盛んにして樹勢を強くする。
(【0011】以降は省略されています)

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