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公開番号2024101668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023005692
出願日2023-01-18
発明の名称ハードカーボン、樹脂組成物および電子装置
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類C01B 32/05 20170101AFI20240723BHJP(無機化学)
要約【課題】着色力および比抵抗値の性能バランスが向上したハードカーボン、樹脂組成物および電子装置を提供する。
【解決手段】CIE1976L*a*b*表色系により規定されるa*の値が、-0.5以上2.1以下である、ハードカーボン。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
CIE1976L





表色系により規定されるa

の値が、-0.5以上2.1以下である、ハードカーボン。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載のハードカーボンにおいて、
波長1064nmで測定した光の反射率が20%以下である、ハードカーボン。
【請求項3】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
線源としてCuKα線を用いたX線回折法により測定された、横軸を2θ、縦軸を回折強度とするX線回折スペクトルにおいて、以下<方法>によって選択された直線をバックグラウンドとして除去した後に求められる、前記ハードカーボンの(002)面のc軸方向((002)面直交方向)の結晶子の大きさLcが50Å以下である、ハードカーボン。
<方法>
(1)横軸を2θ、縦軸を回折強度とする前記X線回折スペクトルにおいて、2θ=10°の点または2θ=15°の点のいずれか1つと、2θ=30°の点または2θ=35°の点のいずれか1つとを選択し、選択された2点を直線で結び、計4本の直線を作成する。
(2)前記(1)で作成した4本の直線のうちの一つを選択する。
(3)2θが10°以上35°以下の領域において、前記(2)で選択した直線と、当該直線の下側に位置する前記X線回折スペクトルとで囲まれる面積Sを求める。
(4)前記(1)で作成した4本の直線のそれぞれについて、前記(2)および(3)のステップを繰り返し、得られた前記面積Sが最小となる直線Lを特定する。
(5)前記直線Lをバックグラウンド直線とする。
【請求項4】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
CIE1976L





表色系により規定されるb

の値が、-1.5以上6.0以下である、ハードカーボン。
【請求項5】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
比抵抗値が1.0×10

Ω・cm以上1.0×10
14
Ω・cm以下である、ハードカーボン。
【請求項6】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および重合性高分子量体から選択される1種または2種以上の材料の炭化物を含む、ハードカーボン。
【請求項7】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
硫黄含有量が150ppm以下である、ハードカーボン。
【請求項8】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
塩素含有量が50ppm以下である、ハードカーボン。
【請求項9】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された体積基準の累積度数分布曲線において累積度数がそれぞれ10%、50%、90%である粒子径D
10
、D
50
、D
90
を用いて、以下の式(1)から算出される粒径分布が0.5以上2.0以下である、ハードカーボン。
粒径分布=(D
90
-D
10
)/D
50
・・・(1)
【請求項10】
請求項1または2に記載のハードカーボンにおいて、
パウダテスタを用いて測定した緩めかさ密度および固めかさ密度より以下式(2)にて算出される圧縮度が5%以上70%以下である、ハードカーボン。
(式(2))
圧縮度(%)=(1-(緩めかさ密度(g/cm

)/固めかさ密度(g/cm

)))×100
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードカーボン、樹脂組成物および電子装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
成形材料用の黒色着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン系黒色顔料、黒色酸化鉄(鉄黒)などが使用されている。
【0003】
特許文献1には、機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性などの特性に優れることに加えて、電気絶縁性を確保しつつ、封止成形物の表面抵抗率を半導電性領域に厳密に制御することができる封止用樹脂組成物を提供することを目的とし、合成樹脂100重量部、体積抵抗率が10

~10
10
Ω・cmの炭素前駆体10~500重量部、体積抵抗率が10

Ω・cm未満の導電性充填剤0重量部、及びその他の無機充填剤100~1500重量部を含有する封止用樹脂組成物、並びに半導体素子が該封止用樹脂組成物により樹脂封止された半導体装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、レーザーマーク性や電気特性に優れ、パッド間やワイヤー間距離が狭い半導体装置等の電子部品装置においても、導電性物質によるショート不良が発生せず、かつ成形性、信頼性、パッケージ表面の外観に優れた封止用エポキシ樹脂組成物及びこれにより封止した素子を備えた電子部品装置を提供することを目的とし、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)非導電性カーボン及び(D)無機充填材を必須成分とする封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-97282号公報
特開2001-335677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、着色力および比抵抗値の性能バランスが向上したハードカーボン、樹脂組成物および電子装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、ハードカーボンの色味を所定のパラメーターとすることにより、ハードカーボンの着色力および比抵抗値の性能バランスを向上できることを見出して、本発明を完成させた。
【0008】
[1]
CIE1976L





表色系により規定されるa

の値が、-0.5以上2.1以下である、ハードカーボン。
[2]
上記[1]に記載のハードカーボンにおいて、
波長1064nmで測定した光の反射率が20%以下である、ハードカーボン。
[3]
上記[1]または[2]に記載のハードカーボンにおいて、
線源としてCuKα線を用いたX線回折法により測定された、横軸を2θ、縦軸を回折強度とするX線回折スペクトルにおいて、以下<方法>によって選択された直線をバックグラウンドとして除去した後に求められる、前記ハードカーボンの(002)面のc軸方向((002)面直交方向)の結晶子の大きさLcが50Å以下である、ハードカーボン。
<方法>
(1)横軸を2θ、縦軸を回折強度とする前記X線回折スペクトルにおいて、2θ=10°の点または2θ=15°の点のいずれか1つと、2θ=30°の点または2θ=35°の点のいずれか1つとを選択し、選択された2点を直線で結び、計4本の直線を作成する。
(2)前記(1)で作成した4本の直線のうちの一つを選択する。
(3)2θが10°以上35°以下の領域において、前記(2)で選択した直線と、当該直線の下側に位置する前記X線回折スペクトルとで囲まれる面積Sを求める。
(4)前記(1)で作成した4本の直線のそれぞれについて、前記(2)および(3)のステップを繰り返し、得られた前記面積Sが最小となる直線Lを特定する。
(5)前記直線Lをバックグラウンド直線とする。
[4]
上記[1]~[3]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
CIE1976L





表色系により規定されるb

の値が、-1.5以上6.0以下である、ハードカーボン。
[5]
上記[1]~[4]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
比抵抗値が1.0×10

Ω・cm以上1.0×10
14
Ω・cm以下である、ハードカーボン。
[6]
上記[1]~[5]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および重合性高分子量体から選択される1種または2種以上の材料の炭化物を含む、ハードカーボン。
[7]
上記[1]~[6]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
硫黄含有量が150ppm以下である、ハードカーボン。
[8]
上記[1]~[7]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
塩素含有量が50ppm以下である、ハードカーボン。
[9]
上記[1]~[8]のいずれかに記載のハードカーボンにおいて、
レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された体積基準の累積度数分布曲線において累積度数がそれぞれ10%、50%、90%である粒子径D
10
、D
50
、D
90
を用いて、以下の式(1)から算出される粒径分布が0.5以上2.0以下である、ハードカーボン。
粒径分布=(D
90
-D
10
)/D
50
・・・(1)
[10]
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、着色力および比抵抗値の性能バランスが向上したハードカーボン、樹脂組成物および電子装置を提供することができる。
【0010】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本明細書中、数値範囲の説明における「X~Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。本明細書中、「電子装置」とは、半導体チップ、半導体素子、半導体装置、プリント配線基板、電気回路ディスプレイ装置、情報通信端末、発光ダイオード、物理電池、化学電池など、電子工学の技術が適用された素子、デバイス、最終製品等を包含する意味で用いられ、回路基板上に半導体素子、抵抗、インダクタ等の電子部品が搭載された構造体を封止用樹脂組成物で一括封止した構造のものも含む。
本明細書中、「固形分」とは、水や有機溶媒等の揮発性成分を除去した成分全体を指し、例えば常温で液体を呈していたとしても、揮発の起こらない成分については、固形分であるものとして合算する。
本実施形態において、「ハードカーボン」とは、難黒鉛化性炭素をいい、例えば、不活性雰囲気下で加熱しても、黒鉛を生成し難い炭素材料をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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