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公開番号2024094257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2023200925
出願日2023-11-28
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240702BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温低湿環境において規制不良の発生を抑制し、高温高湿環境において現像プロセスにおける低帯電トナーの発生及び転写プロセスにおける電荷減衰を抑制することで、転写性に優れたトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子および外添剤を有するトナーであって、
ATR法での、ATR結晶にゲルマニウムを用いた該トナー粒子に対するATR-IR分析において、ホウ酸に対応するピークが検出され、
該外添剤は基材微粒子であるアルミナ微粒子が、疎水化処理剤で表面処理されてなる疎水化処理アルミナ微粒子を含有し、
該疎水化処理アルミナ微粒子の疎水化度が50以上90以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子の体積抵抗率が1.0×108Ω・cm以上1.0×1012Ω・cm以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子を試料とするX線光電子分光分析(ESCA)から求められる、基材微粒子に由来する原子の割合が30atomic%以上70atomic%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂を含有するトナー粒子および外添剤を有するトナーであって、
ATR法での、ATR結晶にゲルマニウムを用いた該トナー粒子に対するATR-IR分析において、ホウ酸に対応するピークが検出され、
該外添剤は、基材微粒子であるアルミナ微粒子が疎水化処理剤で表面処理されてなる疎水化処理アルミナ微粒子を含有し、
該疎水化処理アルミナ微粒子の疎水化度が50以上90以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子の体積抵抗率が1.0×10
8
Ω・cm以上1.0×10
12
Ω・cm以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子を試料とするX線光電子分光分析(ESCA)から求められる、基材微粒子に由来する原子の割合が30atomic%以上70atomic%以下であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記トナー粒子の蛍光X線測定において、前記ホウ酸に由来するホウ素の強度が、0.10kcps以上0.60kcps以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記疎水化処理アルミナ微粒子の個数平均粒径が、15nm以上300nm以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記疎水化処理アルミナ微粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記疎水化処理アルミナ微粒子の疎水化処理剤が、炭化水素部位を含むケイ素化合物である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記疎水化処理アルミナ微粒子の炭素量が、0.5質量%以上10.0質量%以下である請求項5に記載のトナー。
【請求項7】
前記疎水化処理剤が、ジメチルシリコーンオイルである請求項5又は6に記載のトナー。
【請求項8】
前記疎水化処理剤が、下記式(I)で表されるシラン化合物及び該シラン化合物の加水分解物からなる群より選択される少なくとも一である、請求項5又は6に記載のトナー。
(RO)
3
Si(CH
2

n
CH
3
(I)
(式中、Rはメチル基又はエチル基を表し、nは5以上11以下の整数を表す。)
【請求項9】
前記疎水化処理アルミナ微粒子を温度30℃、相対湿度0%の環境下に24時間放置した後に、温度30℃、相対湿度80%の環境下に1時間放置した際における、前記疎水化処理アルミナ微粒子の質量変化率を、前記疎水化処理アルミナ微粒子の比表面積で除した値(質量変化率/比表面積)が、0.005%・g/m
2
以上0.100%・g/m
2
以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項10】
前記トナー粒子は、ATR-IR分析において、ホウ酸由来のピークI
B
およびカルボニル基由来のピークI
C
が検出され、それらの比I
B
/I
C
が0.02以上0.30以下の範囲である請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法などの画像形成方法に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真技術は一様帯電した感光体に静電潜像を形成し、画像情報を帯電したトナーによって可視像化する技術であり、複写機、プリンターなどの装置で利用されている。近年複写機やプリンターの多様な使用方法に対応するために長寿命化、さらに環境に依らず高画質な画像を得られることが求められている。
特許文献1には、表面処理剤の種類と体積抵抗率を規定した外添剤を用いたトナーが記載されている。低温低湿環境においてトナーの過剰なチャージアップを抑制することで、高画質な画像を形成することができる。
特許文献2は、体積抵抗率を規定したアルミナを外添剤として用い、トナー表面のアルミニウム原子の存在比率を規定したトナーが記載されている。トナーの定着時にトナーが保持している電荷を十分に放電することで、記録媒体同士の貼り付きを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-163209号公報
特開2019-200345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係るトナーは、低温低湿環境下ではトナーのチャージアップを抑えることで、過帯電のトナーがトナー担持体に融着する規制不良の発生を抑制することができる。また、特許文献2に係るトナーは、常温常湿環境下では所定の効果を発揮することができる。
しかしながら、画像形成の一連のプロセスにおいて、高温高湿環境下では、現像プロセスにおいて低帯電トナーが発生しやすく、さらに転写プロセスにおいて転写バイアスにより電荷減衰が起こることで、転写性が低下する課題がある。
以上の理由から、本開示は、低温低湿環境において規制不良の発生を抑制し、かつ、高温高湿環境において現像プロセスにおける低帯電トナーの発生及び転写プロセスにおける電荷減衰を抑制することで、転写性に優れたトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結着樹脂を含有するトナー粒子および外添剤を有するトナーであって、
ATR法での、ATR結晶にゲルマニウムを用いた該トナー粒子に対するATR-IR分析において、ホウ酸に対応するピークが検出され、
該外添剤は、基材微粒子であるアルミナ微粒子が疎水化処理剤で表面処理されてなる疎水化処理アルミナ微粒子を含有し、
該疎水化処理アルミナ微粒子の疎水化度が50以上90以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子の体積抵抗率が1.0×10
8
Ω・cm以上1.0×10
12
Ω・cm以下であり、
該疎水化処理アルミナ微粒子を試料とするX線光電子分光分析(ESCA)から求められる、基材微粒子に由来する原子の割合が30atomic%以上70atomic%以下であることを特徴とするトナーに関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、低温低湿環境において規制不良の発生を抑制し、高温高湿環境において現像プロセスにおける低帯電トナーの発生及び転写プロセスにおける電荷減衰を抑制することで、転写性に優れたトナーを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
【0008】
〔本発明の特徴〕
シリカ微粒子に対して体積抵抗率が低い微粒子をトナーの外添剤として用いると、低温低湿環境下ではトナーのチャージアップを抑制することで規制不良を抑制できることが知られている。
【0009】
しかしながら高温高湿環境下では、画像形成プロセス中の現像プロセスにおいて十分なトナー帯電をし辛く、画像形成プロセス中の転写プロセスにおいてトナー粒子表面の電荷が減衰し易いため、個々のトナー帯電量の不足により、転写性が低下する課題がある。また、外添剤の疎水化度を高めるだけでは、前記課題を解決することはできなかった。
【0010】
本発明者らが鋭意検討した結果、トナー粒子表面近傍にホウ酸成分を含有するトナー粒子に対し、疎水化度、体積抵抗率及び基材に由来する原子の露出割合を制御した疎水化処理アルミナを外添することにより、低温低湿環境下でのチャージアップ抑制を維持したまま、高温高湿環境下での帯電性及び電荷維持性を飛躍的に向上することで、転写性を著しく改善できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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