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公開番号2024094226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2023175940
出願日2023-10-11
発明の名称電源制御装置
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人 佐野特許事務所
主分類H02M 3/155 20060101AFI20240702BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】起動時における望ましくない過電流保護動作の実行を抑制する。
【解決手段】出力電圧(Vout)に応じた帰還電圧(Vfb)に基づき出力段(MM)のスイッチング駆動を行うことで、入力電圧(Vin)から出力電圧を生成する。出力段に流れる電流の値が所定の過電流閾値を超えたとき過電流保護信号を出力する。過電流保護信号に応答して過電流保護動作を実行し、過電流保護動作にて出力段に流れる電流の過電流閾値を超えての増加を制限する。出力段のスイッチング駆動の開始からの経過時間に応じて、過電流閾値を設定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源装置の出力段を制御するよう構成された電源制御装置であって、
前記出力電圧に応じた帰還電圧に基づき前記出力段をスイッチング駆動するよう構成されたスイッチング制御回路を備え、前記出力段のスイッチング駆動を通じて前記入力電圧から前記出力電圧が生成され、
前記スイッチング制御回路は、
過電流閾値を設定する閾値設定回路と、
前記出力段に流れる電流の値が前記過電流閾値を超えたとき過電流保護信号を出力するよう構成された過電流保護回路と、を備えて、前記過電流保護信号の出力に応答して、前記出力段に流れる電流の前記過電流閾値を超えての増加を制限する過電流保護動作を実行し、
前記閾値設定回路は、前記出力段のスイッチング駆動の開始からの経過時間に応じて、前記過電流閾値を設定する
、電源制御装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記閾値設定回路は、前記過電流閾値を、第1の閾値、又は、前記第1の閾値よりも低い第2の閾値に設定し、前記経過時間の増大に伴って前記過電流閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値に切り替える
、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記スイッチング制御回路は、前記帰還電圧と対比電圧との誤差を減ずるように前記出力段をスイッチング駆動し、
前記スイッチング制御回路は、前記出力段のスイッチング駆動の開始後、所定の基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧を前記対比電圧として用い、前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧を超えた後は前記基準電圧を前記対比電圧として用い、
前記閾値設定回路は、前記経過時間に依存する前記ソフトスタート電圧に応じて前記過電流閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値に切り替える
、請求項2に記載の電源制御装置。
【請求項4】
前記閾値設定回路は、前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧より高い所定電圧に達したとき、前記過電流閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値に切り替える
、請求項3に記載の電源制御装置。
【請求項5】
前記閾値設定回路は、前記経過時間の増大に伴って前記過電流閾値を第1の閾値から前記第1の閾値よりも小さな第2の閾値へと連続的に低下させた後、前記過電流閾値を前記第2の閾値に設定する
、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項6】
前記スイッチング制御回路は、前記帰還電圧と対比電圧との誤差を減ずるように前記出力段をスイッチング駆動し、
前記スイッチング制御回路は、前記出力段のスイッチング駆動の開始後、所定の基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧を前記対比電圧として用い、前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧を超えた後は前記基準電圧を前記対比電圧として用い、
前記閾値設定回路は、前記経過時間に依存する前記ソフトスタート電圧に応じて前記過電流閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値へと連続的に低下させた後、前記過電流閾値を前記第2の閾値に設定する
、請求項5に記載の電源制御装置。
【請求項7】
前記スイッチング制御回路は、前記出力段のスイッチング駆動の開始後、前記ソフトスタート電圧を前記初期電圧より高い所定の上限電圧まで徐々に上昇させ、
前記閾値設定回路は、前記ソフトスタート電圧の上昇期間において前記ソフトスタート電圧に応じ前記過電流閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値に向けて連続的に低下させ、前記ソフトスタート電圧が前記上限電圧に達した後は前記過電流閾値を前記第2の閾値に設定する
、請求項6に記載の電源制御装置。
【請求項8】
前記電源制御装置に対して前記入力電圧が供給開始されることで前記出力段のスイッチング駆動が開始される
、請求項1~7の何れかに記載の電源制御装置。
【請求項9】
イネーブル信号を受けるイネーブル端子を備え、
前記電源制御装置に前記入力電圧が供給されている状態において前記イネーブル信号のレベルが第1レベルから第2レベルに変化したことを契機に、前記出力段のスイッチング駆動が開始される
、請求項1~7の何れかに記載の電源制御装置。
【請求項10】
前記出力段は、スイッチング素子にて構成される出力素子と、前記出力素子に接続される整流素子と、を有し、前記出力素子及び前記整流素子間の接続ノードに対してコイルが接続され、前記出力段のスイッチング駆動において前記出力素子がオン及びオフ間で切り替えられることで前記コイルに流れる電流に基づき前記出力電圧が生成される
、請求項1~7の何れかに記載の電源制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電源制御装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源装置において、出力段を制御する電源制御装置が設けられる。電源制御装置には、出力段の過電流状態が検出されたときに所定の保護動作を実行する保護機能が設けられていることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/095748号
【0004】
[概要]
上記保護動作は有益なものであるが、スイッチング電源装置の起動時において、望ましくない態様で保護動作が働くことがある。
【0005】
本開示に係る電源制御装置は、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源装置の出力段を制御するよう構成された電源制御装置であって、前記出力電圧に応じた帰還電圧に基づき前記出力段をスイッチング駆動するよう構成されたスイッチング制御回路を備え、前記出力段のスイッチング駆動を通じて前記入力電圧から前記出力電圧が生成され、前記スイッチング制御回路は、過電流閾値を設定する閾値設定回路と、前記出力段に流れる電流の値が前記過電流閾値を超えたとき過電流保護信号を出力するよう構成された過電流保護回路と、を備えて、前記過電流保護信号の出力に応答して、前記出力段に流れる電流の前記過電流閾値を超えての増加を制限する過電流保護動作を実行し、前記閾値設定回路は、前記出力段のスイッチング駆動の開始からの経過時間に応じて、前記過電流閾値を設定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、本開示の実施形態に係るスイッチング電源装置の概略全体構成図である。
図2は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、電源制御装置の内部構成図を含む、スイッチング電源装置の全体構成図である。
図3は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、基本スイッチング制御のタイミングチャートである。
図4は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、出力段に関わる電流の説明図である。
図5は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、過電流保護動作が行われるときのタイミングチャートである。
図6は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、スイッチング電源装置の起動時におけるタイミングチャートである。
図7は、起動不良の説明図である。
図8は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、過電流閾値の変化の例を示す図である。
図9は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、過電流閾値を設定するための回路例を示す図である。
図10は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、図9の回路に関わるタイミングチャートである。
図11は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、過電流閾値の変化の他の例を示す図である。
図12は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、過電流閾値を設定するための回路例を示す図である。
図13は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_1に係り、図12の回路に関わるタイミングチャートである。
図14は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_2に係り、スイッチング電源装置の概略全体構成図である。
図15は、本開示の実施形態に属する実施例EX1_3に係り、昇圧型のスイッチング電源装置の一部構成図である。
図16は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_1に係り、電源制御装置の内部構成図を含む、スイッチング電源装置の全体構成図である。
図17は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_1に係り、基本スイッチング制御のタイミングチャートである。
図18は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_1に係り、出力段に関わる電流の説明図である。
図19は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_1に係り、過電流保護動作が行われるときのタイミングチャートである。
図20は、仮想構成に係り、出力電流の変動に対応する出力電圧及び誤差電圧の変動を説明するためのである。
図21は、改良構成に係り、出力電流の変動に対応する出力電圧及び誤差電圧の変動を説明するためのである。
図22は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_3に係り、誤差電圧変化抑制回路の変形構成図である。
図23は、本開示の実施形態に属する実施例EX2_4に係り、電源制御装置の一部構成図である。
図24は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、電源制御装置の内部構成図を含む、スイッチング電源装置の全体構成図である。
図25は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、基本スイッチング制御のタイミングチャートである。
図26は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、パルススキップ制御に関わるタイミングチャートである。
図27は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、パルススキップ制御に関わるタイミングチャートである。
図28は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、対象温度とスキップ判定電圧との関係例を示す図である。
図29は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、対象温度とスキップ判定電圧との関係例を示す図である。
図30は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_1に係り、スキップ判定電圧生成回路の構成図である。
図31は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_2に係り、電源制御装置の一部構成図である。
図32は、本開示の実施形態に属する実施例EX3_3に係り、電源制御装置の一部構成図である。
【0007】
[詳細な説明]
以下、本開示の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等の名称を省略又は略記することがある。例えば、後述の“20”によって参照される過電流保護回路は(図2参照)、過電流保護回路20と表記されることもあるし、回路20と略記されることもあり得るが、それらは全て同じものを指す。
【0008】
まず、本開示の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明を設ける。グランドとは、基準となる0V(ゼロボルト)の電位を有する基準導電部を指す又は0Vの電位そのものを指す。基準導電部は金属等の導体を用いて形成されて良い。0Vの電位をグランド電位と称することもある。本開示の実施形態において、特に基準を設けずに示される電圧はグランドから見た電位を表す。
【0009】
レベルとは電位のレベルを指し、任意の注目した信号又は電圧についてハイレベルはローレベルよりも高い電位を有する。任意の注目した信号又は電圧について、信号又は電圧がハイレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがハイレベルにあることを意味し、信号又は電圧がローレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがローレベルにあることを意味する。
【0010】
任意の注目した信号又は電圧において、ローレベルからハイレベルへの切り替わりをアップエッジと称する。アップエッジをライジングエッジに読み替えて良い。任意の注目した信号又は電圧において、ハイレベルからローレベルへの切り替わりをダウンエッジと称する。ダウンエッジをフォーリングエッジに読み替えて良い。
(【0011】以降は省略されています)

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