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公開番号
2024114231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-23
出願番号
2023019871
出願日
2023-02-13
発明の名称
電動駆動装置
出願人
株式会社ジェイテクト
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
5/10 20060101AFI20240816BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】粉塵などの異物が、軸受の内部に侵入することを抑制することができる電動駆動装置を提供する。
【解決手段】電動駆動装置は、モータ31と、モータ31の駆動力を駆動対象に伝達する伝動機構とを備える。モータ31は、モータケース41、出力軸44、第1の軸受46、オイルシール49を有する。モータケース41は、第1の貫通孔41Bを有する端壁を含む。出力軸44は、第1の貫通孔41Bを貫通する。第1の軸受46は、出力軸44をモータケース41に対して回転可能に支持する。オイルシール49は、出力軸44の外周面と第1の貫通孔41Bの内周面との間を密封する。オイルシール49は、第1の軸受46に対して軸方向外側に位置する一方、モータケース41の端壁の外面に対して軸方向内側に位置する。モータケース41は、第1の貫通孔41Bの周囲に配置される複数の突部41Cを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動対象を駆動させるための駆動力を発生するように構成されるモータと、
前記モータの駆動力を前記駆動対象に伝達するように構成される伝動機構と、を備え、
前記モータは、
軸方向に貫通する貫通孔を有する端壁を含むモータケースと、
前記貫通孔の内周面に非接触状態で前記貫通孔を軸方向に貫通する出力軸と、
前記端壁に装着される軸受であって、前記出力軸を前記モータケースの内周面に対して回転可能に支持する軸受と、
前記貫通孔に装着されるオイルシールであって、前記出力軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間を密封するオイルシールと、を有し、
前記オイルシールは、前記軸受に対して軸方向外側に位置する一方、前記端壁の外面に対して軸方向内側に位置し、
前記モータケースは、前記端壁の外面において、前記貫通孔の周囲に配置される複数の突部を有する電動駆動装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記伝動機構は、前記モータケースの外側において、前記出力軸に対して一体的に回転可能に連結される筒状の動力伝達部材を有し、
前記動力伝達部材は、
前記突部に近い側の軸方向の端面と、
前記端面と前記動力伝達部材の外周面との間の外側角部の全周にわたって設けられる外側傾斜面と、を有し、
複数の前記突部は、各々、軸方向からみて、同一の内側仮想円上に位置する内側面を有し、
前記内側仮想円の直径は、前記動力伝達部材の外径と同じであり、
前記突部の前記内側面と前記突部の先端面とが交わる内側角部は、前記外側傾斜面と前記動力伝達部材の外周面とが交わる外側角部に対して、軸方向に定められた距離だけ離隔している請求項1に記載の電動駆動装置。
【請求項3】
前記伝動機構は、前記モータケースの外側において、前記出力軸に対して一体的に回転可能に連結される筒状の動力伝達部材を有し、
複数の前記突部は、各々、軸方向からみて、同一の内側仮想円上に位置する内側面を有し、
前記内側仮想円の直径は、前記動力伝達部材の外径よりも大きく、
前記動力伝達部材の前記突部に近い側の軸方向の端部は、前記モータケースにおける複数の前記突部の内側の領域に挿入された状態に維持され、
前記突部の前記内側面は、前記動力伝達部材の外周面に対して、径方向に定められた距離だけ離隔している請求項1に記載の電動駆動装置。
【請求項4】
前記伝動機構は、前記モータケースの外側において、前記出力軸に対して一体的に回転可能に連結される筒状の動力伝達部材を有し、
複数の前記突部は、各々、軸方向からみて、同一の内側仮想円上に位置する内側面を有し、
前記内側仮想円の直径は、前記動力伝達部材の外径よりも小さく、
前記突部の先端面は、前記動力伝達部材の前記突部に近い側の軸方向の端面に対して、軸方向に定められた距離だけ離隔している請求項1に記載の電動駆動装置。
【請求項5】
複数の前記突部は、前記貫通孔の周囲に等間隔で配置されている請求項1~請求項4のうちいずれか一項に記載の電動駆動装置。
【請求項6】
複数の前記突部は、各々、軸方向からみて、同一の外側仮想円上に位置する外側面を有し、
前記外側仮想円は、前記出力軸と同軸である請求項1~請求項4のうちいずれか一項に記載の電動駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許文献1の操舵装置は、ベルト伝動機構を有する。ベルト伝動機構は、モータのトルクを、転舵シャフトに伝達するように構成される。転舵シャフトは、ボールナットを有する。ベルト伝動機構は、モータの出力軸に設けられる駆動プーリと、転舵シャフトのボールナットに設けられる従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとに巻き掛けられるベルトと、を有する。
【0003】
転舵シャフトおよびベルト伝動機構は、ハウジングに収容されている。モータは、ハウジングの外部に取り付けられている。モータの出力軸は、駆動軸を介して駆動プーリに連結されている。駆動軸は、軸受を介して、ハウジングに対して回転可能に支持されている。軸受は、軸方向において、駆動プーリとモータの出力軸との間に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-154965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ベルト伝動機構を有する操舵装置には、つぎのような懸念がある。すなわち、ベルト伝動機構の長期の使用に伴い、たとえばベルトが摩耗することにより、摩耗粉が発生することがある。摩耗粉がモータの出力軸を支持する軸受の内部に侵入することにより、軸受の円滑な動作が阻害されるおそれがある。これは、モータおよび伝動機構を有する機械装置の全般についていえることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し得る電動駆動装置は、駆動対象を駆動させるための駆動力を発生するように構成されるモータと、前記モータの駆動力を前記駆動対象に伝達するように構成される伝動機構と、を備える。前記モータは、軸方向に貫通する貫通孔を有する端壁を含むモータケースと、前記貫通孔の内周面に非接触状態で前記貫通孔を軸方向に貫通する出力軸と、前記端壁に装着される軸受であって、前記出力軸を前記モータケースの内周面に対して回転可能に支持する軸受と、前記貫通孔に装着されるオイルシールであって、前記出力軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間を密封するオイルシールと、を有する。前記オイルシールは、前記軸受に対して軸方向外側に位置する一方、前記端壁の外面に対して軸方向内側に位置する。前記モータケースは、前記端壁の外面において、前記貫通孔の周囲に配置される複数の突部を有する。
【0007】
この構成によれば、オイルシールは、モータケースの端壁に装着される軸受に対して、軸方向外側に位置している。オイルシールは、出力軸の外周面と、貫通孔の内周面との間を密封する。このため、オイルシールによって、粉塵などの異物が、軸受の内部に侵入することを抑制することができる。
【0008】
また、オイルシールは、モータケースの端壁の外面に対して、軸方向内側に位置している。すなわち、オイルシールは、その全体が貫通孔の内部に位置している。オイルシールの外周面の全体が、貫通孔の内周面に接触した状態に維持される。このため、オイルシールを安定して保持することができる。
【0009】
複数の突部は、たとえば、モータの基本特性試験を行う際、モータ試験機の所定位置にモータの出力軸を位置決めするために使用することができる。複数の突部は、モータケースの端壁の外面において、貫通孔の周囲に配置される。このため、仮に粉塵などの異物がモータケースにおける各突部の内側の領域に侵入したとしても、侵入した異物は各突部の間の隙間から容易に排出される。したがって、モータケースにおける各突部の内側の領域に粉塵などの異物が溜まりにくい。
【0010】
上記の電動駆動装置において、前記伝動機構は、前記モータケースの外側において、前記出力軸に対して一体的に回転可能に連結される筒状の動力伝達部材を有していてもよい。前記動力伝達部材は、前記突部に近い側の軸方向の端面と、前記端面と前記動力伝達部材の外周面との間の外側角部の全周にわたって設けられる外側傾斜面と、を有していてもよい。複数の前記突部は、各々、軸方向からみて、同一の内側仮想円上に位置する内側面を有していてもよい。前記内側仮想円の直径は、前記動力伝達部材の外径と同じであってもよい。前記突部の前記内側面と前記突部の先端面とが交わる内側角部は、前記外側傾斜面と前記動力伝達部材の外周面とが交わる外側角部に対して、軸方向に定められた距離だけ離隔していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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