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公開番号2024092593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208638
出願日2022-12-26
発明の名称多値磁気メモリ素子、磁気メモリ装置、多値磁気メモリ素子の制御方法、および制御プログラム
出願人学校法人 関西大学
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類H10B 61/00 20230101AFI20240701BHJP()
要約【課題】複数のビットを効率的に書き込むことができる多値磁気メモリ素子を提供する。
【解決手段】多値磁気メモリ素子(11)は、複数のビットに対応する複数の磁区を書き込み可能な磁性細線(22)と、磁性細線の一端と固定層(24)との間に配置された中間層(23)と、磁性細線の他端(27)に接続され、第1方向に磁化方向が固定された第1固定部(51)と、他端に接続され、第2方向に磁化方向が固定された第2固定部(52)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のビットに対応する複数の磁区を書き込み可能な磁性細線と、
所定の磁化方向を維持する固定層と、
前記磁性細線の一端と前記固定層との間に配置された中間層と、
前記磁性細線の他端に接続され、第1方向に磁化方向が固定された第1固定部と、
前記磁性細線の前記他端に接続され、前記第1方向とは異なる第2方向に磁化方向が固定された第2固定部と、を備える、多値磁気メモリ素子。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1固定部は、前記磁性細線の他端の端面の一部である第1領域に接続され、
前記第2固定部は、前記磁性細線の前記他端の前記端面の一部である第2領域に接続されている、請求項1に記載の多値磁気メモリ素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の多値磁気メモリ素子と、
書き込み時において、前記磁性細線の前記一端から前記第1固定部または前記第2固定部に電流を流すことによって、前記磁性細線に磁区を書き込むコントローラと、を備える、磁気メモリ装置。
【請求項4】
書き込み時において、前記コントローラは、前記磁性細線の前記一端から前記第1固定部に流れる第1電流と、前記磁性細線の前記一端から前記第2固定部に流れる第2電流との両方を流すことによって、前記磁性細線に1つの磁区を書き込む、請求項3に記載の磁気メモリ装置。
【請求項5】
書き込み時において、前記コントローラは、前記磁性細線の前記一端から前記第1固定部に流れる第1電流と、前記第2固定部から前記磁性細線の前記他端を通って前記第1固定部に流れる第2電流との両方を流すことによって、前記磁性細線に前記第1方向の磁化方向を有する磁区を書き込む、請求項3に記載の磁気メモリ装置。
【請求項6】
前記コントローラは、読み出し時において、
前記中間層に第3電流を流すことによって、前記磁性細線の前記一端側の磁区が有する磁化方向に対応するビットを読み出し、かつ、
読み出されたビットに対応する磁化方向を有する磁区を前記磁性細線に新たに書き込むことによって、前記磁性細線の中の複数の磁区を前記一端側に移動させる、請求項3に記載の磁気メモリ装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の複数の多値磁気メモリ素子を備え、
前記複数の多値磁気メモリ素子は、第1多値磁気メモリ素子と第2多値磁気メモリ素子とを含み、
前記第1多値磁気メモリ素子の前記磁性細線と、前記第2多値磁気メモリ素子の前記磁性細線とは、共通の第1固定部に接続されている、磁気メモリ装置。
【請求項8】
前記第1多値磁気メモリ素子の前記磁性細線と、前記第2多値磁気メモリ素子の前記磁性細線とは、それぞれ異なる第2固定部に接続されている、請求項7に記載の磁気メモリ装置。
【請求項9】
前記第1多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第1上流配線と、
前記第2多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第2上流配線と、を備える、請求項7に記載の磁気メモリ装置。
【請求項10】
請求項1または2に記載の複数の多値磁気メモリ素子を備え、
複数の多値磁気メモリ素子は、第1多値磁気メモリ素子と第2多値磁気メモリ素子と第3多値磁気メモリ素子と第4多値磁気メモリ素子とを含み、
前記第1多値磁気メモリ素子の前記磁性細線と、前記第2多値磁気メモリ素子の前記磁性細線と、前記第3多値磁気メモリ素子の前記磁性細線と、前記第4多値磁気メモリ素子の前記磁性細線とは、共通の第1固定部に接続されており、
前記第1多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第1上流配線と、
前記第2多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第2上流配線と、
前記第3多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第3上流配線と、
前記第4多値磁気メモリ素子の前記固定層または前記中間層に接続された第4上流配線と、を備える、磁気メモリ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノスケールの磁気構造体を含む多値磁気メモリ素子、磁気メモリ装置、多値磁気メモリ素子の制御方法、および制御プログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、消費電力を低減させる観点、または、振動が多い悪環境下で不具合無く動作させる観点から、記憶したデータを保持するための電力を必要としない不揮発性メモリの開発が進められている。磁気を利用した不揮発性メモリとしては、磁気抵抗メモリ(Magnetoresistive Random Access Memory、MRAM)などの磁気メモリが挙げられる。
【0003】
MRAMは、磁気抵抗効果(Magnetic Resistance effect、MR)素子を備える。MR素子は、磁化方向が可変な自由層と、所定の磁化方向を維持する固定層(ピン層)と、上記自由層および上記固定層の間に絶縁層とを備える。上記自由層と上記固定層と上記絶縁層とで、磁気トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction、MTJ)を形成する。MRAMは、上記自由層の磁化の向きに応じて上記MR素子の電気抵抗が変化する性質を利用して、データの読み書きを行う。
【0004】
特許文献1には、磁化自由層と磁性挿入層とを備える磁気抵抗効果素子が開示されている。
【0005】
特許文献2、3には、磁化自由領域を備える磁気メモリ素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開WO2010/095589
国際公開WO2011/118395
国際公開WO2012/160937
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような磁気抵抗効果素子または磁気メモリ素子においては、複数のビットを効率的に読み書きすることができない。特許文献1、3に記載の構成では、磁化方向が可変の磁性挿入層または応答層は、磁化自由層または磁化自由領域と磁気結合している。磁化方向の自由度が実質的にないため、1つの磁気抵抗効果素子または磁気メモリ素子が記憶できる情報は、1ビットのみである。また、特許文献1-3に記載の構成では、磁壁が移動する方向が、磁化固定層およびスペーサ層(非磁性層)に対して平行である(磁化自由層と磁化固定層とが積層する方向に対して垂直である)。そのため、特許文献1-3に記載の構成では、読み取り可能な形で複数のビットを書き込むことができない。
【0008】
本発明の一態様は、複数のビットを効率的に書き込むことができる多値磁気メモリ素子または磁気メモリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る多値磁気メモリ素子は、複数のビットに対応する複数の磁区を書き込み可能な磁性細線と、所定の磁化方向を維持する固定層と、前記磁性細線の一端と前記固定層との間に配置された中間層と、前記磁性細線の他端に接続され、第1方向に磁化方向が固定された第1固定部と、前記磁性細線の前記他端に接続され、前記第1方向とは異なる第2方向に磁化方向が固定された第2固定部と、を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る多値磁気メモリ素子の制御方法は、複数のビットに対応する複数の磁区を書き込み可能な磁性細線と、所定の磁化方向を維持する固定層と、前記磁性細線の一端と前記固定層との間に配置された中間層と、前記磁性細線の他端に接続され、第1方向に磁化方向が固定された第1固定部と、前記磁性細線の前記他端に接続され、前記第1方向とは異なる第2方向に磁化方向が固定された第2固定部と、を備える、多値磁気メモリ素子の制御方法であって、書き込み時において、前記磁性細線の前記一端から前記第1固定部または前記第2固定部に電流を流すことによって、前記磁性細線に磁区を書き込む。
(【0011】以降は省略されています)

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