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公開番号
2024126580
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035026
出願日
2023-03-07
発明の名称
推定装置、推定システム、推定方法、および制御プログラム
出願人
学校法人 関西大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
G06T
7/20 20170101AFI20240912BHJP(計算;計数)
要約
【課題】多人数における場の盛り上がりを推定する。
【解決手段】推定装置(10)は、複数の参加者それぞれの非発話情報を複数種類取得する取得部(11)と、非発話情報を重み付けして線形結合することにより複数の参加者それぞれの個人温度を算出する第1算出部(121)と、複数の参加者それぞれと場との間の熱移動量を用いて場の温度を算出する第2算出部(122)と、場の温度を用いて場の雰囲気を推定する推定部(123)とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の参加者によるコミュニケーションの場の雰囲気を推定する推定装置であって、
前記複数の参加者それぞれの発話以外の情報である非発話情報を複数種類取得する取得部と、
前記複数種類の非発話情報を重み付けして線形結合することにより、前記複数の参加者それぞれの状態を温度として示す個人温度を算出する第1算出部と、
前記複数の参加者それぞれと前記場との間の熱移動量を用い、前記場の温度を算出する第2算出部と、
前記場の温度を用いて、前記場の雰囲気を推定する推定部と、を備える推定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記取得部は、前記非発話情報を繰り返し取得し、
前記取得部が前記非発話情報を取得する毎に、
前記第1算出部は前記個人温度を算出し、
前記第2算出部は前記場の温度を算出し、
前記推定部は前記推定を行い、
前記第1算出部は、今回の前記個人温度を、今回取得した前記非発話情報と前に算出した前記個人温度とを用いて算出し、
前記第2算出部は、今回の前記場の温度を、前に算出した場の温度と前の前記熱移動量とを用いて算出し、
前記推定部は、今回の前記場の温度を用いて前記推定を行う、請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
前記第1算出部は、前記非発話情報として、前記それぞれの参加者の表情、視線、身体動作、瞬き、瞳孔の大きさ、心拍数、血圧、発汗量、呼吸のうちの少なくとも2つを用いて、前記個人温度を算出する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項4】
前記第1算出部は、前記それぞれの参加者の発話に関わる情報である発話情報も用いて、前記個人温度を算出する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項5】
前記第2算出部は、前記それぞれの参加者の相互間の相性に応じて設定された前記場の熱容量を用いて、前記場の温度を算出する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項6】
前記推定部の推定結果を出力する出力部を備え、
前記出力部は、前記推定結果を出力先の装置で提示させる、請求項1に記載の推定装置。
【請求項7】
前記推定部は、前記それぞれの参加者の前記個人温度を用いて、前記それぞれの参加者の状態を推定する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の推定装置と、
前記推定装置を通信可能に接続された端末装置であって、前記それぞれの参加者の前記非発話情報を前記それぞれの参加者から取得する端末装置と、を含み、
前記推定装置は、前記端末装置から前記非発話情報を取得する、推定システム。
【請求項9】
前記端末装置は、前記推定装置から推定結果を取得し、取得した推定結果である前記場の雰囲気を示す表示を行う表示部を備える、請求項8に記載の推定システム。
【請求項10】
複数の参加者によるコミュニケーションの場の雰囲気を推定する推定方法であって、
前記複数の参加者それぞれの発話以外の情報である非発話情報を複数種類取得する取得ステップと、
前記複数種類の非発話情報を重み付けして線形結合することにより、前記複数の参加者それぞれの状態を温度として示す個人温度を算出する第1算出ステップと、
前記複数の参加者それぞれと前記場との間の熱移動量を用い、前記場の温度を算出する第2算出ステップと、
前記場の温度を用いて、前記場の雰囲気を推定する推定ステップと、を含む推定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人による対話の場の盛り上がり度を推定する推定装置等に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
人は、他人とのコミュニケーションにおいて、言葉そのものの情報(発話情報)だけではなく、うなずき、相づち、表情、視線などの言葉そのものの情報ではない非発話情報も加味して、他人との関わり合いを実感している。すなわち、人と人とのコミュニケーションの場では、発話情報に非発話情報が加わることにより、一体感、場の盛り上がりなどが生み出され、これにより、人は、他人との関わり合いを実感している。
【0003】
本願発明者らは、対話の場の盛り上がりを推定する手法として、対話に加えて、対話者の同時発声を用いたモデル(非特許文献1)、対話に視線情報を付加したモデルを提案した(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
瀬島 吉裕、渡辺 富夫、佐藤 洋一郎「対話者の同時発声を付加した熱伝導方程式に基づく場の盛り上がり推定モデル」日本機械学会 第28回設計工学・システム部門講演会講演論文集[No.18-11]〔2018.11.4-6 沖縄県読谷村〕
瀬島 吉裕、岡本 峻平、渡辺 富夫「音声対話における視線情報を付加した場の盛り上がりモデルの開発」日本機械学会 第31回設計工学・システム部門講演会講演論文集[No.21-4]〔2021.9.15-17 オンライン開催〕
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記の非特許文献1、2に記載のモデルは、2者間の対話を想定しており、多人数での対話における場全体の盛り上がりを推定するものではない。また、非特許文献1、2のモデルは、主に発話情報を用いて推定を行うものであり、非発話情報を十分に用いているとは言い難い。
【0006】
本発明の一態様は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多人数における場の盛り上がりを推定可能な推定装置等を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定装置は、複数の参加者によるコミュニケーションの場の雰囲気を推定する推定装置であって、前記複数の参加者それぞれの発話以外の情報である非発話情報を複数種類取得する取得部と、前記複数種類の非発話情報を重み付けして線形結合することにより、前記複数の参加者それぞれの状態を温度として示す個人温度を算出する第1算出部と、前記複数の参加者それぞれと前記場との間の熱移動量を用い、前記場の温度を算出する第2算出部と、前記場の温度を用いて、前記場の雰囲気を推定する推定部と、を備える。
【0008】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定システムは、前記推定装置と、前記推定装置を通信可能に接続された端末装置であって、前記それぞれの参加者の前記非発話情報を前記それぞれの参加者から取得する端末装置と、を含み、前記推定装置は、前記端末装置から前記非発話情報を取得する。
【0009】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定方法は、複数の参加者によるコミュニケーションの場の雰囲気を推定する推定方法であって、前記複数の参加者それぞれの発話以外の情報である非発話情報を複数種類取得する取得ステップと、前記複数種類の非発話情報を重み付けして線形結合することにより、前記複数の参加者それぞれの状態を温度として示す個人温度を算出する第1算出ステップと、前記複数の参加者それぞれと前記場との間の熱移動量を用い、前記場の温度を算出する第2算出ステップと、前記場の温度を用いて、前記場の雰囲気を推定する推定ステップと、を含む。
【0010】
本発明の各態様に係る推定装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記推定装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記推定装置をコンピュータにて実現させる推定装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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