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公開番号2024091693
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024062260,2022066358
出願日2024-04-08,2015-11-25
発明の名称多孔質支持体-ゼオライト膜複合体及び多孔質支持体-ゼオライト膜複合体の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B01D 69/12 20060101AFI20240628BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】本発明はゼオライト膜による分離、濃縮において、実用上、十分な処理量と分離性能を両立する多孔質支持体-ゼオライト膜複合体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、多孔質支持体と前記多孔質支持体上に形成されたゼオライト膜とを有する多孔質支持体-ゼオライト膜複合体であって、前記ゼオライト膜の一部が前記多孔質支持体内部に入り込んでおり、前記ゼオライト膜が入り込んでいる、前記多孔質支持体の表面から内部までの距離が平均で5.0μm以下である多孔質支持体-ゼオライト膜複合体に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質支持体と前記多孔質支持体上に形成されたゼオライト膜とを有する多孔質支持体-ゼオライト膜複合体であって、
前記ゼオライト膜の一部が前記多孔質支持体内部に入り込んでおり、
前記ゼオライト膜が入り込んでいる、前記多孔質支持体の表面から内部までの距離が平均で5.0μm以下である、多孔質支持体-ゼオライト膜複合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質支持体-ゼオライト膜複合体に関し、具体的には分離性能が良好な多孔質支持体-ゼオライト膜複合体及びその製造方法に関する。また、前記多孔質支持体-ゼオライト膜複合体を用いた気体または液体の混合物の分離または濃縮方法にも関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、有機化合物、無機化合物を含有する気体または液体の混合物の分離、濃縮は、対象となる物質の性質に応じて、蒸留法、共沸蒸留法、溶媒抽出/蒸留法、凍結濃縮分離法、吸着法、吸収法、深冷分離法などにより行われている。しかしながら、これらの方法は、多くのエネルギーを必要とする、あるいは分離、濃縮対象の適用範囲が限定的であるといった欠点がある。
【0003】
近年、これらの方法に代わる分離方法として、高分子膜やゼオライト膜などの膜を用いた膜分離、濃縮方法が提案されている。高分子膜、例えば平膜や中空糸膜などは、加工性に優れるが、耐熱性が低いという欠点がある。また高分子膜は、耐薬品性が低く、特に有機溶媒や有機酸といった有機化合物との接触で膨潤するものが多いため、分離、濃縮対象の適用範囲が限定的である。
【0004】
また、ゼオライト膜は、通常、支持体上に膜状にゼオライトを形成させたゼオライト膜複合体として分離、濃縮に用いられている。例えば有機化合物と水との混合物を、ゼオライト膜複合体に接触させ、水を選択的に透過させることにより、有機化合物を分離し、濃縮することができる。ゼオライト膜を用いた分離、濃縮は、蒸留や吸着剤による分離に比べ、エネルギーの使用量を削減できるほか、無機材料であるため高分子膜よりも広い温度範囲で分離、濃縮を実施でき、更に有機化合物を含む混合物の分離にも適用できる。
【0005】
ゼオライト膜を用いた分離法として、液分離では例えば、A型ゼオライト膜複合体を用いて水を選択的に透過させてアルコールを濃縮する方法(特許文献1)、モルデナイト型ゼオライト膜複合体を用いてアルコールと水の混合系から水を選択的に透過させてアルコールを濃縮する方法(特許文献2)や、フェリエライト型ゼオライト膜複合体を用いて酢酸と水の混合系から水を選択的に透過させて酢酸を分離・濃縮する方法(特許文献3)などが提案されている。
【0006】
また、ガス分離の例としては、火力発電所や石油化学工業などから排出される二酸化炭素と窒素の分離や、水素と炭化水素、水素と酸素、水素と二酸化炭素、窒素と酸素、パラフィンとオレフィンの分離などがある。用い得るガス分離用ゼオライト膜としては、A型膜、FAU膜、MFI膜、SAPO-34膜、DDR膜などのゼオライト膜が知られている。
【0007】
また、天然ガスの精製プラントや、生ごみなどをメタン発酵させてバイオガスを発生させるプラントでは、二酸化炭素とメタンの分離が望まれているが、これらを良好に分離するゼオライト膜としてはゼオライトの分子ふるい機能を利用した、DDR(特許文献4)、SAPO-34(非特許文献1)、SSZ-13(非特許文献2)が性能の高い膜として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
日本国特開平7-185275号公報
日本国特開2003-144871号公報
日本国特開2000-237561号公報
日本国特開2004-105942号公報
【非特許文献】
【0009】
Shiguang Li et al.,“Improved SAPO-34 Membranes for CO2/CH4 Separation”,Adv.Mater.2006,18,2601-2603
Halil Kalipcilar et al.,“Synthesis and Separation Performance of SSZ-13 Zeolite Membranes on Tubular Supports”,Chem.Mater.2002,14,3458-3464
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ゼオライト膜は分離技術として非常に有用であるが、高分子膜と比較して一般的には単位面積当たりの価格が高いため、実用的に用いる場合には現状のものよりもさらに高い透過性能が望まれていた。単位体積当たりの透過量を高くすることで必要な膜面積を小さくすることができ、装置のコンパクト化、低コスト化につながる。一方で分離性能をさらに向上させることができれば、分離対象物のロスを減らすことができることから分離性能向上も同時に望まれていた。
本発明の目的は、従来の問題点が解決された、ゼオライト膜による分離、濃縮において、実用上、十分な処理量と分離性能を両立する多孔質支持体-ゼオライト膜複合体及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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