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公開番号2024085376
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2023168747
出願日2023-09-28
発明の名称ハニカムフィルタ
出願人日本碍子株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 39/20 20060101AFI20240619BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】耐エロージョン性に優れるとともに、耐熱衝撃性にも優れたハニカムフィルタを提供する。
【解決手段】複数のセル2を取り囲むように配置された多孔質の隔壁1を有する柱状のハニカム構造体4と、セル2のいずれか一方の端部に配設された多孔質の目封止部5と、を備え、ハニカム構造体4の端面の中央部15における平均目封止長さL1(Ave)が、5mm以上、10mm以下であり、中央部15よりも外側の外周部16における平均目封止長さL2(Ave)が、2mm以上、5mm未満であり、平均目封止長さL1(Ave)と平均目封止長さL2(Ave)との差ΔLが2~6mmであり、ハニカム構造体4の端面11の円相当半径Dに対する、中央部15の平均半径Rの比率(R/D)が、0.2~0.5であり、目封止部5の電子顕微鏡画像において、目封止部5が複数の粒子から構成され、目封止部5を構成する個々の粒子の円相当径の平均値が3~5μmであり、目封止部5の粒子密度が750~1250個/mm2である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
流入端面から流出端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム構造体と、
前記セルの前記流入端面側の端部又は前記流出端面側の端部のいずれか一方に配設された複数の目封止部と、を備え、
前記目封止部の気孔率が、40~60%であり、
前記ハニカム構造体の前記流入端面側の端部又は前記流出端面側の端部における中央部側には、前記目封止部として前記セルの延びる方向の目封止長さLが5mm以上の中央目封止部が配設され、且つ、当該端部における前記中央部よりも外側の外周部側には、前記目封止部として前記目封止長さLが5mm未満の外周目封止部が配設され、
前記中央部における前記目封止長さLの平均値である平均目封止長さL1
(Ave)
が、5mm以上、10mm以下であり、
前記外周部における前記目封止長さLの平均値である平均目封止長さL2
(Ave)
が、2mm以上、5mm未満であり、
前記中央部における前記平均目封止長さL1
(Ave)
と前記外周部における前記平均目封止長さL2
(Ave)
との差ΔLが2~6mmであり、
前記ハニカム構造体の前記端面の円相当半径Dに対する、前記中央部の平均半径Rの比率(R/D)が、0.2~0.5であり、
前記目封止部の電子顕微鏡画像において、前記目封止部が複数の粒子から構成され、個々の前記粒子の円相当径の平均値が3~5μmであり、前記目封止部の粒子密度が750~1250個/mm

である、ハニカムフィルタ。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記隔壁の気孔率が、60~70%である、請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
前記隔壁の厚さが、0.1~0.3mmである、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムフィルタに関する。更に詳しくは、耐エロージョン性に優れるとともに、耐熱衝撃性にも優れたハニカムフィルタに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車のエンジン等の内燃機関より排出される排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタや、CO,HC,NOxなどの有毒なガス成分を浄化する装置として、ハニカム構造体を用いたハニカムフィルタが知られている(特許文献1参照)。ハニカム構造体は、コージェライトなどの多孔質セラミックスによって構成された隔壁を有し、この隔壁によって複数のセルが区画形成されたものである。ハニカムフィルタは、上述したハニカム構造体に対して、複数のセルの流入端面側の開口部と流出端面側の開口部とを交互に目封止するように目封止部を配設したものである。即ち、ハニカムフィルタは、流入端面側が開口し且つ流出端面側が目封止された流入セルと、流入端面側が目封止され且つ流出端面側が開口した流出セルとが、隔壁を挟んで交互に配置された構造となっている。そして、ハニカムフィルタにおいては、多孔質の隔壁が、排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタの役目を果たしている。以下、排ガスに含まれる粒子状物質を、「PM」ということがある。「PM」は、「particulate matter」の略である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-163286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハニカムフィルタが使用時に受けるダメージの内、エロージョン(erosion)というものがある。エロージョンとは、気流に乗って溶接スパッタやエンジンの摩耗粉などの異物がハニカムフィルタに衝突し、ハニカムフィルタの入口端面が摩耗する現象のことをいう。このようなエロージョンへの対策として、ハニカムフィルタの端面に配設される目封止部の長さを長くすることや、目封止部の気孔率を低くすることなどが検討されている。
【0005】
しかしながら、エロージョンへの耐性を高めるために目封止部の長さを長くしたり、目封止部の気孔率を低くしたりすると、ハニカムフィルタの熱容量が増加し、ライトオフ性能(Light-off performance)が悪化するという問題があった。なお、ライトオフ性能とは、ハニカムフィルタに担持した排ガス浄化用触媒の浄化性能が発現する温度特性のことをいう。
【0006】
また、ハニカムフィルタは、その使用中に、排ガスの流路となるセルを区画形成する隔壁にスス等のPMが堆積するため、流路が閉塞されて燃費が悪化することがある。このため、ハニカムフィルタは、定期的に、隔壁に堆積したPMを燃焼除去する再生処理が行われることがある。このようなハニカムフィルタの再生処理を行うことにより、流路の閉塞が解消されて燃費の悪化を改善することができる。燃費向上のためには再生処理のインターバルの延長が望まれるが、再生処理時に熱衝撃が加わるため、インターバルの延長には限りがあった。特に、上述したようにエロージョンへの対策として目封止部の長さを長くすると、再生処理時における目封止部の熱膨張の影響が大きくなり、ハニカムフィルタの耐熱衝撃性が低下することがあった。
【0007】
このように、従来のハニカムフィルタにおいては、耐エロージョン性の向上と耐熱衝撃性の向上とは二律背反の関係にあり、両者を同時に解決することは非常に困難であった。このため、耐エロージョン性に優れ、且つより大きな熱衝撃に耐え得るハニカムフィルタの開発が要望されている。
【0008】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明によれば、耐エロージョン性に優れるとともに、耐熱衝撃性にも優れたハニカムフィルタが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、以下に示す、ハニカムフィルタが提供される。
【0010】
[1] 流入端面から流出端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム構造体と、
前記セルの前記流入端面側の端部又は前記流出端面側の端部のいずれか一方に配設された複数の目封止部と、を備え、
前記目封止部の気孔率が、40~60%であり、
前記ハニカム構造体の前記流入端面側の端部又は前記流出端面側の端部における中央部側には、前記目封止部として前記セルの延びる方向の目封止長さLが5mm以上の中央目封止部が配設され、且つ、当該端部における前記中央部よりも外側の外周部側には、前記目封止部として前記目封止長さLが5mm未満の外周目封止部が配設され、
前記中央部における前記目封止長さLの平均値である平均目封止長さL1
(Ave)
が、5mm以上、10mm以下であり、
前記外周部における前記目封止長さLの平均値である平均目封止長さL2
(Ave)
が、2mm以上、5mm未満であり、
前記中央部における前記平均目封止長さL1
(Ave)
と前記外周部における前記平均目封止長さL2
(Ave)
との差ΔLが2~6mmであり、
前記ハニカム構造体の前記端面の円相当半径Dに対する、前記中央部の平均半径Rの比率(R/D)が、0.2~0.5であり、
前記目封止部の電子顕微鏡画像において、前記目封止部が複数の粒子から構成され、個々の前記粒子の円相当径の平均値が3~5μmであり、前記目封止部の粒子密度が750~1250個/mm

である、ハニカムフィルタ。
(【0011】以降は省略されています)

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