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公開番号2024083768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197770
出願日2022-12-12
発明の名称反応器
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 19/24 20060101AFI20240617BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】多孔質材料を介して気体を確実に細泡化する。
【解決手段】反応器100は、軸線CLを中心として延在する外管1と内管2とを有し、外管1と内管2との間に円筒状の反応室3を形成する二重管4と、反応室3に液体と気体とを導く流路6を形成する流路形成部7と、反応室3と流路6との間に介装され、気体が通過することにより気体を細泡化する細泡生成部10とを備える。流路形成部7は、外管端面との間で細泡生成部10を挟持する座面を有する。細泡生成部10は、流路形成部内周面に密接する外周面を有する略円環状の非多孔質材料の外側支持部材11と、内管外周面に密接する内周面を有する略円環状の非多孔質材料の内側支持部材12と、外側支持部材11内周面に密接する外周面と内側支持部材12外周面に密接する内周面とを有する略円環状の多孔質材料のフィルタ部材13とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸線を中心として延在する外管と内管とを有し、前記外管と前記内管との間に円筒状の反応室を形成する二重管と、
前記反応室に、液体と、該液体と反応する気体と、を導く流路を形成する流路形成部と、
前記反応室と前記流路との間に介装され、前記気体が通過することにより前記気体を細泡化する細泡生成部と、を備え、
前記流路形成部は、前記外管の端面との間で前記細泡生成部を挟持する座面を有し、
前記細泡生成部は、
非多孔質材料により構成され、前記流路形成部の内周面に密接する外周面を有する、前記軸線を中心とした略円環状の外側支持部材と、
前記非多孔質材料により構成され、前記内管の外周面に密接する内周面を有する、前記軸線を中心とした略円環状の内側支持部材と、
多孔質材料により構成され、前記外側支持部材の内周面に密接する外周面と、前記内側支持部材の外周面に密接する内周面と、を有する、前記軸線を中心とした略円環状のフィルタ部材と、を有することを特徴とする反応器。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
請求項1に記載の反応器において、
前記フィルタ部材は、前記反応室に面する側の面積が前記流路に面する側の面積より大きいことを特徴とする反応器。
【請求項3】
請求項1に記載の反応器において、
前記多孔質材料および前記非多孔質材料は、熱可塑性樹脂により構成され、
前記フィルタ部材は、外周面側および内周面側に、前記熱可塑性樹脂が溶着した溶着部を有することを特徴とする反応器。
【請求項4】
請求項1に記載の反応器において、
前記細泡生成部は、前記内管の外周面にしまりばめされることを特徴とする反応器。
【請求項5】
請求項1に記載の反応器において、
前記内管は、金属により構成され、熱媒体が流れる熱媒体流路を形成することを特徴とする反応器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反応器に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、液体に気泡を含有させるようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。上記特許文献1記載の装置では、水を収容する円筒状の容器と、容器の下方に設けられた水素ガス昇圧室との間に、ステンレス鋼の焼結体からなる円盤状の多孔質体が介装される。そして、昇圧室で昇圧された水素ガスが、多孔質体の細孔を通過することで容器内の水中に100~200nmの気泡として供給される。多孔質体は、ステンレス鋼からなる中空円盤状の保持部材に固着され、保持部材を介して容器底面に取り付けられる。多孔質体と保持部材とは、Niを主成分とする合金を含むろう材によりろう付けされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-47374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、液体の反応物に気体の反応物を気泡として供給して反応を行う反応器では、気泡を小径にするほど液体の反応物と気体の反応物との接触面積が大きくなり、反応が進行しやすくなる。この点、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂製の多孔質体を用いると、金属製の多孔質体を用いる場合に比べ、より小径の気泡を生成することができる。しかしながら、樹脂製の多孔質体は強度が低いため、高圧下で変形して多孔質体の周囲に隙間が生じ、隙間を介して細泡化していない気体が反応器に供給されるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である反応器は、軸線を中心として延在する外管と内管とを有し、外管と内管との間に円筒状の反応室を形成する二重管と、反応室に、液体と、液体と反応する気体と、を導く流路を形成する流路形成部と、反応室と流路との間に介装され、気体が通過することにより気体を細泡化する細泡生成部と、を備える。流路形成部は、外管の端面との間で細泡生成部を挟持する座面を有する。細泡生成部は、非多孔質材料により構成され、流路形成部の内周面に密接する外周面を有する、軸線を中心とした略円環状の外側支持部材と、非多孔質材料により構成され、内管の外周面に密接する内周面を有する、軸線を中心とした略円環状の内側支持部材と、多孔質材料により構成され、外側支持部材の内周面に密接する外周面と、内側支持部材の外周面に密接する内周面と、を有する、軸線を中心とした略円環状のフィルタ部材と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、多孔質材料を介して気体を確実に細泡化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る反応器を全体的に示す断面図。
図1の部分拡大図。
図1の細泡生成部の変形例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図3を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る反応器は、液体と気体とを反応させる反応器である。以下では、特に、車両に搭載された圧縮着火式エンジンに適用され、燃料タンクからエンジンに供給される燃料を空気中の酸素と反応させることで改質する流通式の改質反応器について説明する。
【0009】
地球の平均気温は、大気中の温室効果ガスにより、生物に適した温暖な状態に保たれている。具体的には、太陽光で暖められた地表面から宇宙空間へと放射される熱の一部を温室効果ガスが吸収し、地表面へと再放射することで、大気が温暖な状態に保たれている。このような大気中の温室効果ガスの濃度が増加すると、地球の平均気温が上昇する(地球温暖化)。温室効果ガスの中でも地球温暖化への寄与が大きい二酸化炭素の大気中における濃度は、植物や化石燃料として地上や地中に固定された炭素と、二酸化炭素として大気中に存在する炭素とのバランスによって決定される。例えば、植物の生育過程での光合成により大気中の二酸化炭素が吸収されると大気中の二酸化炭素濃度が減少し、化石燃料の燃焼により二酸化炭素が大気中に放出されると大気中の二酸化炭素濃度が増加する。地球温暖化を抑制するには、化石燃料を太陽光や風力等の再生可能エネルギーやバイオマス等に由来する再生可能燃料で代替し、炭素排出量を低減することが必要となる。
【0010】
このような再生可能燃料として、FT(フィッシャー・トロプシュ)合成により得られる低オクタン価ガソリンが普及しつつある。低オクタン価ガソリンは、着火性が高く、圧縮着火式エンジンに適用することができるが、普及途上であり、販売されていない地域もある。一方、現在普及している火花点火式エンジン用の通常のオクタン価のガソリンは、着火性が低く、そのまま圧縮着火式エンジンに適用すると、排ガス性能を確保することが難しく、失火に至るおそれもある。燃料タンクからエンジンのインジェクタに至るまでの燃料供給経路に改質反応器を介装し、必要に応じて燃料を改質することで、低オクタン価ガソリンも通常のオクタン価のガソリンも単一のエンジンで圧縮着火させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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