TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024090035
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205666
出願日2022-12-22
発明の名称ヘリウムガスの濃縮方法
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B01D 53/22 20060101AFI20240627BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ヘリウムを含む混合ガスからヘリウムガスを濃縮する新たな方法を提供すること。
【解決手段】ヘリウムガスを用いた乾式ピクノメーターにより求めた粒子の密度とアルゴンガスを用いた乾式ピクノメーターにより求めた粒子の密度が異なる中空シリカ粒子にヘリウムを含む混合ガスを接触させ、中空シリカ粒子外部の空間におけるガスの一部または全部を除去した後、中空シリカ粒子内部のヘリウムガスを回収する、ヘリウムガスの濃縮方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヘリウムガスを用いた乾式ピクノメーターにより求めた粒子の密度とアルゴンガスを用いた乾式ピクノメーターにより求めた粒子の密度が異なる中空シリカ粒子にヘリウムを含む混合ガスを接触させ、前記中空シリカ粒子外部の空間におけるガスの一部または全部を除去した後、前記中空シリカ粒子内部のヘリウムガスを回収する、ヘリウムガスの濃縮方法。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記中空シリカ粒子の前記アルゴンガスを用いた乾式ピクノメーターにより求めた粒子の密度が、2.00g/cm

未満である、請求項1に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項3】
前記中空シリカ粒子の粒子間隙に、前記ヘリウムガスを透過可能な他の物質を存在させる、請求項1又は2に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項4】
前記他の物質が、多孔性無機物、多孔性有機物及び液体からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項3に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項5】
前記中空シリカ粒子同士を、前記ヘリウムガスを透過可能な粒子保持材料で固定する、請求項1又は2に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項6】
前記粒子保持材料が、紙、布、樹脂、樹脂粒子、無機化合物及び繊維状物質からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項5に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項7】
前記中空シリカ粒子の粒子強度が1MPa以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項8】
互いに連通する第1回収室と第2回収室とを備えた分離装置の前記第1回収室に前記中空シリカ粒子を収容し、前記分離装置に前記混合ガスを導入して前記中空シリカ粒子と接触させた後、前記第1回収室のガスを回収する、請求項1~7のいずれか1項に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項9】
前記第2回収室内のガスを除去した後に前記第1回収室のガスを回収する、請求項8に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
【請求項10】
前記分離装置に前記混合ガスを導入した後、第1回収室と第2回収室を弁で仕切り、前記第2回収室内のガスを排出することにより前記第2回収室内のガスを除去する、請求項9に記載のヘリウムガスの濃縮方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘリウムガスの濃縮方法に関し、さらに詳しくは、ヘリウムを含む混合ガスからヘリウムガスを濃縮する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ヘリウムは、例えば深海に潜水する作業員の呼吸に使用する空気に酸素と混合したり、ガスクロマトグラフ等の測定機器のキャリアガスや、溶接用シールガス等の用途に用いられてきた。また、液体ヘリウムは4Kに冷却可能な極低温用冷媒として、例えば超電導状態を作るための冷媒として使用される等、その需要の増大が見込まれると同時に、より安価に液体ヘリウムを提供することが超電導の一つの実用化の条件でもある。
【0003】
しかし、ヘリウムは天然ガス中に0.1~6%程度しか含まれておらず、非常に稀有なガスであり、また工業的に合成できないため非常に高価である。そのため、使用済みのヘリウムガスを精製して再利用することが資源保護等の点からも望まれている。
【0004】
使用済みのヘリウムガスは一般的に空気が含まれているため、ヘリウムガスを再利用する際には空気成分(窒素、酸素、水分、アルゴン、二酸化炭素等)の除去が必要となる。ヘリウムを含む混合ガスを精製して高濃度のヘリウムガスにする手段として、例えば、低温分離法、膜分離法、圧力揺動吸着分離(PSA:Pressure Swing Adsorption)法等が知られている。
【0005】
低温分離法は液体窒素温度や液体ヘリウム温度等に混合ガスを冷却して不純物のガスを分離する方法であり、例えばヘリウム以外のガスを液化蒸留する低温蒸留法や、モレキュラーシーブスや活性炭等に不純ガスを吸着させる低温吸着法やTSA(Temperature Swing Adsorption)法、熱交換器を用いて不純物のガスを凝縮させる凝固法等がある。
【0006】
膜分離法は、ガスの溶解性や透過速度が空気成分に比較してヘリウムガスが選択的に大きなフッ素系ポリマー、シリコン系ポリマー、イミド系ポリマー等を中空糸状又は平膜としてモジュール化し、該モジュールに混合ガスを導入させると、ヘリウムだけがモジュールを選択透過してヘリウムと空気成分を分離してヘリウムを回収精製する方法である。
【0007】
圧力揺動吸着分離法(PSA法)は、吸着分離により常温でヘリウムと空気成分を分離する方法であり、活性炭やゼオライト等の吸着剤を充填した吸着塔に混合ガスを導入してヘリウム以外の空気成分を吸着剤に吸着させ、吸着されないヘリウムを取り出すものである。PSA法は前述した低温分離や膜分離法等と比較して、非常に簡単な装置でありメンテナンス性に優れ、低温、高圧が不要であるため安全性が高く、高純度ヘリウムを得ることが可能である。
【0008】
例えば、特許文献1には、圧力揺動吸着分離装置を用いて希ガスを含む原料ガスから希ガスを回収し精製する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第3385053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記したようにヘリウムガスを濃縮・精製する方法はいくつか知られているが、より簡便にヘリウムガスを濃縮できる新たな方法が望まれている。
そこで、本発明は、ヘリウムを含む混合ガスからヘリウムガスを濃縮する新たな方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日星電気株式会社
微多孔質膜
3日前
東ソー株式会社
ろ過フィルター
21日前
サンノプコ株式会社
消泡剤
4日前
株式会社西部技研
分割型吸着ロータ
今日
株式会社日本製鋼所
反応装置
今日
個人
油フィルタおよび油ろ過装置
22日前
東レ株式会社
分離膜エレメントブロック
7日前
トヨタ紡織株式会社
フィルタ
1日前
三洋化成工業株式会社
二酸化炭素濃縮装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
DACシステム
15日前
国立大学法人広島大学
分離膜の製造方法
14日前
アイリスオーヤマ株式会社
除湿装置
14日前
株式会社キャタラー
排ガス浄化用触媒
4日前
株式会社ケー・エフ・シー
定着材料供給装置
今日
学校法人甲南学園
物質抽出装置
今日
大阪油化工業株式会社
蒸留装置
今日
住友精化株式会社
ガス精製方法およびガス精製装置
1日前
東芝ライテック株式会社
紫外線処理装置
4日前
株式会社前川製作所
油分離器
4日前
スチールプランテック株式会社
ミストセパレータ
今日
株式会社大林組
攪拌装置
今日
東芝ライテック株式会社
流体処理装置
14日前
東ソー株式会社
金属含有ゼオライトおよびそれを含む触媒
21日前
エステー株式会社
抽出装置
4日前
ヤマシンフィルタ株式会社
フィルタ装置及び濾過装置
10日前
ニデックパワートレインシステムズ株式会社
油路装置
今日
株式会社日本製鋼所
反応装置および反応生成物製造方法
4日前
オルガノ株式会社
膜ろ過装置およびその運転方法
今日
兵庫県公立大学法人
酸素還元触媒
21日前
株式会社デンソー
電気化学セル
今日
三菱重工業株式会社
排ガスの浄化方法
10日前
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
今日
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
今日
太平洋セメント株式会社
二酸化炭素の固定方法
今日
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
3日前
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
3日前
続きを見る