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公開番号2024135122
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045654
出願日2023-03-22
発明の名称ハニカムフィルタ
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類B01D 39/20 20060101AFI20240927BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】排ガス処理において圧力損失が低いハニカムフィルタを提供する。
【解決手段】排ガス導入セルと、排出セルとを備えてなり、排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの断面積が第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなり、排ガス排出セルの断面積は、第2排ガス導入セルのセルの断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されており、第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さが、第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長く、セル隔壁は、隣り合う第1排ガス導入セル及び第2排ガス導入セルを隔てる第1セル隔壁の厚さが、第1排ガス導入セル及び排ガス排出セルを隔てる第2セル隔壁の厚さ、並びに上記第2排ガス導入セル及び上記排ガス排出セルを隔てる第3セル隔壁の厚さよりも厚いことを特徴とするハニカムフィルタ。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排ガスの流路となる複数のセルを区画形成する多孔質のセル隔壁を備え、
排ガス入口側の端部が開口され、かつ、排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セルと、
排ガス出口側の端部が開口され、かつ、排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルとを備えてなり、
前記排ガス導入セル及び前記排ガス排出セルの長手方向に垂直方向の断面形状は、目封止部分を除き前記排ガス入口側の端部から前記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおいて同じであるハニカムフィルタであって、
前記排ガス排出セルの周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて前記排ガス導入セルが隣接してなり、前記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積が該第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなり、かつ、
前記排ガス排出セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積は、前記第2排ガス導入セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されており、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、前記排ガス排出セル及び前記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長く、
前記セル隔壁は、隣り合う前記第1排ガス導入セル及び前記第2排ガス導入セルを隔てる第1セル隔壁と、前記第1排ガス導入セル及び前記排ガス排出セルを隔てる第2セル隔壁と、前記第2排ガス導入セル及び前記排ガス排出セルを隔てる第3セル隔壁とを含み、
前記第1セル隔壁の厚さは、前記第2セル隔壁の厚さ及び前記第3セル隔壁の厚さよりも厚いことを特徴とするハニカムフィルタ。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さは、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さの0.8倍以下である請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルは、八角形であり、前記第1排ガス導入セルは四角形であり、前記第2排ガス導入セルは、八角形である請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項4】
セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルの断面形状は八角形であり、前記第1排ガス導入セルの断面形状は四角形であり、前記第2排ガス導入セルの断面形状は八角形であり、
前記排ガス排出セルの周囲にはセル隔壁を隔てて前記第1排ガス導入セルと前記第2排ガス導入セルとがそれぞれ4つずつ交互に配置されて前記排ガス排出セルを包囲してなり、
また、前記排ガス排出セルを包囲している4つの前記第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、前記排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過する2本の線分の交点は、前記排ガス排出セルの断面形状である八角形の幾何学的な重心と一致してなり、
かつ、前記4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、前記排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は前記排ガス排出セルを包囲している4つの前記第1排ガス導入セルの断面形状である各四角形の幾何学的な重心と一致するように、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セル及び前記第2排ガス導入セルがそれぞれ配置されてなるとともに、
前記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、前記第2セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺と、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記第2セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、
前記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、前記第3セル隔壁を隔てて前記第2排ガス導入セルと対面する辺と、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記第3セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、また、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記第1セル隔壁を隔てて前記第2排ガス導入セルと対面する辺と、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記第1セル隔壁を隔てて前記第1排ガス導入セルと対面する辺とは平行である請求項3に記載のハニカムフィルタ。
【請求項5】
前記ハニカムフィルタは、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セル及び前記第2排ガス導入セルを有し、外周に外周壁を有する複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着されることにより形成されている請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項6】
前記ハニカム焼成体は、炭化ケイ素、又は、ケイ素含有炭化ケイ素からなる請求項5に記載のハニカムフィルタ。
【請求項7】
前記セル隔壁の厚さは、0.05~0.30mmである請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項8】
前記第1セル隔壁の厚さは、0.20~0.30mmである請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項9】
前記第2セル隔壁の厚さは、0.05~0.15mmである請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項10】
前記第3セル隔壁の厚さは、0.05~0.15mmである請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムフィルタに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、スス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境又は人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、CO、HC又はNOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境又は人体に及ぼす影響についても懸念されている。
【0003】
そこで、内燃機関と連結されることにより排ガス中のPMを捕集したり、排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の排ガス中の有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、コージェライトや炭化ケイ素等の多孔質セラミックからなるハニカム構造のフィルタ(ハニカムフィルタ)が種々提案されている。
【0004】
また、これらのハニカムフィルタでは、内燃機関の燃費を改善し、圧力損失の上昇に起因する運転時のトラブル等をなくすために、初期の圧力損失が低いハニカムフィルタや、所定量のPMが堆積した際に圧力損失の上昇割合が低いハニカムフィルタが種々提案されている。
【0005】
このようなハニカムフィルタを開示した発明として、特許文献1が挙げられる。
図4は、特許文献1に係るハニカムフィルタを模式的に示す排ガス入口側の端面図である。
【0006】
特許文献1には、図4に示すように、排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セル(12、14)と、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セル11とを備えるハニカム焼成体(ハニカムフィルタ)510が開示されている。
排ガス排出セルは、セルの長手方向に垂直な断面の断面形状が四角形の第1排ガス導入セル12と、セルの長手方向に垂直な断面の断面形状が八角形の第2排ガス導入セル14とからなる。
また、排ガス排出セルの長手方向に垂直な断面形状は八角形であり、第2排ガス導入セル14の長手方向に垂直な断面形状と同じ形状である。
ハニカム焼成体510では、排ガス排出セル11の周囲全体に、第1排ガス導入セル12及び第2排ガス導入セル14とが交互に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2013/187444号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、このように排ガス排出セル及び排ガス導入セルとを配置することにより、排ガスの流れを均一かつスムーズにし、初期において圧力損失が低く、PMが堆積しても圧力損失が上昇しにくくなることを教示している。
しかし、内燃機関の燃費をさらに向上させるため、圧力損失をさらに低減させたいという要望があった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされた発明であり、本発明の目的は、排ガス処理において圧力損失が低いハニカムフィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
特許文献1に記載のハニカム焼成体では、排ガスは、以下の3つのルートで排ガス導入セルから排ガス排出セルに移動する。
第1のルートは、排ガスが、第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとの間のセル隔壁(第1セル隔壁)を通り、第1排ガス導入セル及び第2排ガス導入セルから排ガス排出セルに移動するルートである。このように、排ガスがセル隔壁を通過する際、圧力損失が生じる。
第2のルートは、排ガスが、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルとの間のセル隔壁(第2セル隔壁)を通り、第1排ガス導入セルから排ガス排出セルに移動するルートである。
第3のルートは、排ガスが、第2排ガス導入セルと排ガス排出セルとの間のセル隔壁(第3セル隔壁)を通り、第2排ガス導入セルから排ガス排出セルに移動するルートである。
(【0011】以降は省略されています)

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