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公開番号2024134841
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045245
出願日2023-03-22
発明の名称焼成用治具及び焼成用治具の製造方法
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C04B 35/64 20060101AFI20240927BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 酸化ケイ素ガスとの反応が起こりにくい焼成用治具を提供する。
【解決手段】 炭素基材と、上記炭素基材の表面に形成された、炭化ケイ素粒子を含む炭化ケイ素層と、を備え、酸化ケイ素ガスが発生する被焼成体の焼成に用いられる焼成用治具であって、上記炭化ケイ素層の厚さが0.6~1.5mmであり、上記炭素基材は、炭素及び珪素を含み、上記炭化ケイ素層に接触する珪化部と、上記炭化ケイ素層に接触しない基材部と、を有することを特徴とする焼成用治具。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
炭素基材と、前記炭素基材の表面に形成された、炭化ケイ素粒子を含む炭化ケイ素層と、を備え、酸化ケイ素ガスが発生する被焼成体の焼成に用いられる焼成用治具であって、
前記炭化ケイ素層の厚さが0.6~1.5mmであり、
前記炭素基材は、炭素及び珪素を含み、前記炭化ケイ素層に接触する珪化部と、前記炭化ケイ素層に接触しない基材部と、を有することを特徴とする焼成用治具。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記炭化ケイ素層の気孔率が45%以下である、請求項1に記載の焼成用治具。
【請求項3】
前記被焼成体が、炭化ケイ素及び二酸化ケイ素を含む被焼成体である、請求項1又は2に記載の焼成用治具。
【請求項4】
炭素製基材の表面を珪化して珪化部を形成する珪化部形成工程と、
前記珪化部の表面に、炭化ケイ素粒子を含む材料を加圧成形し、焼成することにより、炭化ケイ素粒子を含む炭化ケイ素層を形成する炭化ケイ素層形成工程と、を有することを特徴とする焼成用治具の製造方法。
【請求項5】
前記加圧成形における圧力が1MPa以上である、請求項4に記載の焼成用治具の製造方法。
【請求項6】
前記珪化部形成工程では、前記炭素製基材の表面に炭化ケイ素粒子と二酸化ケイ素粒子を含むシート状物を配置して加熱することにより、前記シート状物から発生するガスと前記炭素製基材を反応させて、前記炭素製基材の表面を珪化して前記珪化部を形成する、請求項4又は5に記載の焼成用治具の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成用治具及び焼成用治具の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素等の高耐熱性材料を焼成する際には、焼成用治具にも同等又はそれ以上の耐熱性が求められる。
【0003】
炭素は炭化ケイ素と同等の耐熱性を有するものの、炭化ケイ素を焼成する際に発生する酸化ケイ素ガスが炭素と反応してしまうという問題があった。
【0004】
特許文献1には、高温中で黒鉛基材の表面を有機シランガスに暴露することで、黒鉛とSiOとの反応を抑制する炭化ケイ素コート層を黒鉛基材の表面に形成することが開示されている。炭化ケイ素コート層は、その厚さが厚いほどSiOガスの透過性が低くなるため、黒鉛とSiOとの反応を抑制する効果が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-204202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、黒鉛とSiOとの反応を抑制するのに充分な厚さの炭化ケイ素コート層を形成するためには、長時間にわたって黒鉛基材を有機シランガスに暴露させる必要があり、製造効率の向上が求められていた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされた発明であり、酸化ケイ素ガスとの反応が起こりにくい焼成用治具を提供することを目的とする。
また本発明は、酸化ケイ素ガスとの反応が起こりにくい焼成用治具を、有機シランガスを使用することなく短時間で製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の焼成用治具は、炭素基材と、上記炭素基材の表面に形成された、炭化ケイ素粒子を含む炭化ケイ素層と、を備え、酸化ケイ素ガスが発生する被焼成体の焼成に用いられる焼成用治具であって、上記炭化ケイ素層の厚さが0.6~1.5mmであり、上記炭素基材は、炭素及び珪素を含み、上記炭化ケイ素層に接触する珪化部と、上記炭化ケイ素層に接触しない基材部と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の焼成用治具は、炭化ケイ素層の厚さが0.6~1.5mmであるため、酸化ケイ素ガスを透過しにくい。そのため、酸化ケイ素ガスが発生する被焼成体の焼成を行った場合であっても、酸化ケイ素ガスと炭素基材の反応を抑制することができる。
また、炭素基材が、炭素及び珪素を含み、炭化ケイ素層に接触する珪化部を有することで、炭化ケイ素層の剥離が防止される。
【0010】
本発明の焼成用治具において、上記炭化ケイ素層の気孔率が45%以下であることが好ましい。
炭化ケイ素層の気孔率が45%以下であると、酸化ケイ素ガスが炭化ケイ素層を透過しにくくなるため、炭素基材と酸化ケイ素ガスとの反応を抑制する効果が特に良好となる。
(【0011】以降は省略されています)

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