TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024134920
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045369
出願日2023-03-22
発明の名称熱伝達抑制シート及びその製造方法、並びに組電池
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類H01M 50/293 20210101AFI20240927BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】弾性シートによる電池セルへの押圧力の偏りを低減し、電池の寿命の低下を抑制することができる熱伝達抑制シートを提供する。
【解決手段】熱伝達抑制シート10は、無機粒子を含む断熱材11と、断熱材11に積層された弾性シート12と、断熱材11及び弾性シート12を被覆する樹脂フィルム13と、を有する。断熱材11は、厚さ方向に直交する一対の断熱材主面11aを有し、弾性シート12は、厚さ方向に直交する一対の弾性シート主面12aと、一対の弾性シート主面12aを連結する複数の弾性シート端面12bと、を有する。また、断熱材主面11aと、弾性シート主面12aとが対向するように、断熱材11と弾性シート12とが積層されている。さらに、複数の弾性シート端面12bのうち少なくとも1つの端面は、樹脂フィルム13に押圧されることにより断熱材11から離隔するにしたがって内方に傾斜している。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
無機粒子を含む断熱材と、
前記断熱材に積層された弾性シートと、
前記断熱材及び前記弾性シートを被覆する樹脂フィルムと、を有する熱伝達抑制シートであって、
前記断熱材は、厚さ方向に直交する一対の断熱材主面を有し、
前記弾性シートは、厚さ方向に直交する一対の弾性シート主面と、前記一対の弾性シート主面を連結する複数の弾性シート端面と、を有し、
少なくとも一方の前記断熱材主面と、前記一方の弾性シート主面とが対向するように、前記断熱材と前記弾性シートとが積層されており、
前記複数の弾性シート端面のうち少なくとも1つの端面は、前記樹脂フィルムに押圧されることにより前記断熱材から離隔するにしたがって内方に傾斜していることを特徴とする、熱伝達抑制シート。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記弾性シート主面における中央部の面圧が、前記中央部よりも前記樹脂フィルムに押圧された少なくとも1つの端面側の端部領域における面圧よりも低いことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項3】
前記複数の弾性シート端面は、対向する一対の第1端面と、前記第1端面とは異なる方向に延びる、対向する一対の第2端面と、を有し、
前記第1端面及び前記第2端面のうち、一方が前記断熱材から離隔するにしたがって内方に傾斜しており、他方が前記弾性シートの厚さ方向に略平行であることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項4】
前記複数の弾性シート端面は、対向する一対の第1端面と、前記第1端面とは異なる方向に延びる、対向する一対の第2端面と、を有し、
前記第1端面及び前記第2端面は、いずれも前記断熱材から離隔するにしたがって内方に傾斜しており、前記弾性シートの厚さ方向に対する前記第1端面の傾斜角度と、前記弾性シートの厚さ方向に対する前記第2端面の傾斜角度とが、互いに異なることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項5】
前記複数の弾性シート端面は、対向する一対の第1端面と、前記第1端面とは異なる方向に延びる、対向する一対の第2端面と、を有し、
前記第1端面及び前記第2端面の少なくとも一方における対向する端面は、前記弾性シートの厚さ方向に対する傾斜角度が互いに異なることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項6】
前記樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニルから選択された少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項7】
前記樹脂フィルムは、前記断熱材及び前記弾性シートを内包していることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項8】
前記弾性シートは、ゴム及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項9】
前記断熱材は、さらに、無機繊維、有機繊維及び有機粒子から選択された少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達抑制シート。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の熱伝達抑制シートを製造する熱伝達抑制シートの製造方法であって、
少なくとも一方の前記断熱材主面と、前記一方の弾性シート主面とが対向するように、前記断熱材と前記弾性シートとを積層して積層体を得る積層工程と、
前記積層体の表面を前記樹脂フィルムで被覆し、前記樹脂フィルムが、前記複数の弾性シート端面のうち少なくとも1つの端面を押圧するように、前記樹脂フィルムを加熱により収縮させる収縮工程と、を有し、
前記収縮工程において、前記複数の弾性シート端面のうち少なくとも1つの端面を、前記断熱材から離隔するにしたがって内方に傾斜させることを特徴とする、熱伝達抑制シートの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝達抑制シート及びその製造方法、並びに該熱伝達抑制シートを有する組電池に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から電動モータで駆動する電気自動車又はハイブリッド車などの開発が盛んに進められている。この電気自動車又はハイブリッド車などには、駆動用電動モータの電源となるための、複数の電池セルが直列又は並列に接続された組電池が搭載されている。
【0003】
この電池セルには、鉛蓄電池やニッケル水素電池などに比べて、高容量かつ高出力が可能なリチウムイオン二次電池が主に用いられており、充放電時や繰り返しの使用により膨張することがある。したがって、電池セルと電池セルとの間には、電池セルの膨張を吸収できるような仕切り部材が配置されることが好ましい。
【0004】
例えば、特許文献1には、断熱シートと、断熱シートの表面に積層してなる弾性層を備えるセパレータであって、弾性層は、電池セルのケース表面に部分的に密着して、前記電池セルの膨張で変形する弾性突出部を有するセパレータが開示されている。また、電池セルとセパレータの間には、電池セルに押圧されて弾性突出部が押圧方向と直行する外周方向に移動するための変形スペースが形成されている。
【0005】
上記特許文献1によると、セパレータが膨張する電池セルに押圧されると、弾性突出部が変形スペースに押し出されて薄くなる。このとき、弾性突出部は、変形スペースに移動して薄くなるので、電池セルの膨張を無理なく吸収することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2020/262080号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載のセパレータによると、電池セルとセパレータとを組み込む際に、電池セルに対して部分的に弾性層による圧力が印加される。また、電池セルが、充放電時や繰り返しの使用により膨張した場合に、電池セルの主面側に印加される弾性層等による反発力が場所によって大きく異なる場合がある。このように、電池セルの組み込みの際に、弾性層により加圧されたり、電池セルが膨張及び収縮を繰り返す度に、反発力が大きい領域と小さい領域とが発生すると、電池の寿命が低下することが懸念される。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、弾性シートを有する熱伝達抑制シートにおいて、弾性シートによる電池セルへの押圧力の偏りを低減し、電池の寿命の低下を抑制することができる熱伝達抑制シート及びその製造方法、並びに該熱伝達抑制シートを有する組電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、熱伝達抑制シートに係る下記[1]の構成により達成される。
【0010】
[1] 無機粒子を含む断熱材と、
前記断熱材に積層された弾性シートと、
前記断熱材及び前記弾性シートを被覆する樹脂フィルムと、を有する熱伝達抑制シートであって、
前記断熱材は、厚さ方向に直交する一対の断熱材主面を有し、
前記弾性シートは、厚さ方向に直交する一対の弾性シート主面と、前記一対の弾性シート主面を連結する複数の弾性シート端面と、を有し、
少なくとも一方の前記断熱材主面と、前記一方の弾性シート主面とが対向するように、前記断熱材と前記弾性シートとが積層されており、
前記複数の弾性シート端面のうち少なくとも1つの端面は、前記樹脂フィルムに押圧されることにより前記断熱材から離隔するにしたがって内方に傾斜していることを特徴とする、熱伝達抑制シート。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

イビデン株式会社
配線基板
1か月前
イビデン株式会社
配線基板
1か月前
イビデン株式会社
配線基板
1か月前
イビデン株式会社
配線基板
15日前
イビデン株式会社
配線基板
14日前
イビデン株式会社
植物賦活剤
25日前
イビデン株式会社
植物賦活剤
25日前
イビデン株式会社
プリント配線板
22日前
イビデン株式会社
プリント配線板
1か月前
イビデン株式会社
プリント配線板
1か月前
イビデン株式会社
プリント配線板
14日前
イビデン株式会社
プリント配線板
29日前
イビデン株式会社
プリント配線板
29日前
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
3日前
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
3日前
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
今日
イビデン株式会社
ハニカムフィルタ
今日
イビデン株式会社
配線基板の製造方法
1か月前
イビデン株式会社
インダクタ内蔵基板
15日前
イビデン株式会社
ソルガム用植物賦活剤
25日前
イビデン株式会社
植物(大豆を除く)賦活剤
25日前
イビデン株式会社
配線基板及び電子部品搭載基板
15日前
イビデン株式会社
炭化ケイ素繊維状物質の製造方法
今日
イビデン株式会社
炭化ケイ素繊維状物質の製造方法
今日
イビデン株式会社
焼成用治具及び焼成用治具の製造方法
今日
イビデン株式会社
燃焼室用断熱材、給湯器及びボイラー
今日
イビデン株式会社
バスバー及びその製造方法、並びに蓄電装置
25日前
イビデン株式会社
バスバー及びその製造方法、並びに蓄電装置
25日前
イビデン株式会社
バスバー及びその製造方法、並びに蓄電装置
25日前
イビデン株式会社
バスバー及びその製造方法、並びに蓄電装置
25日前
イビデン株式会社
絶縁被膜及びその形成方法、並びに複合部材
14日前
イビデン株式会社
熱伝達抑制シート及びその製造方法、並びに組電池
今日
イビデン株式会社
植物賦活剤
3日前
イビデン株式会社
プリント配線基板の不良発生要因の分類方法および分類システム
1か月前
イビデン株式会社
植物の機能性成分増加剤
14日前
イビデン株式会社
絶縁被膜及びその形成方法、並びに複合部材
14日前
続きを見る