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公開番号2024090379
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206253
出願日2022-12-23
発明の名称試験装置、及び試験方法
出願人日揮株式会社
代理人弁理士法人弥生特許事務所
主分類B01J 8/00 20060101AFI20240627BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】流動状態が同じ条件下で、触媒層における滞留時間を変化させながら反応速度試験を自動的に実施する技術を提供する。
【解決手段】触媒存在下で進行する化学反応の反応速度試験を行う試験装置において、試料供給部31、411は触媒に供給される試料を予め設定された流量にて供給し、複数の反応容器2a~2fは各々、触媒が充填された触媒層を備える。供給側切り替えバルブ61、62は供給先の反応容器2eに対し、試料が供給される供給流路を接続し、流出側切り替えバルブ63は触媒層から試料が流出する流出元の反応容器2eに対し、試料を分析用に採取するためのサンプル流路701を接続する。制御部11は、触媒層における滞留時間が異なる少なくとも3つの条件下で反応速度試験が行われるように、供給側切り替えバルブ61、62及び流出側切り替えバルブ63により供給先及び流出元の反応容器2a~2fの切り替え制御を行う。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
触媒存在下で進行する化学反応の反応速度試験を行う試験装置であって、
前記触媒に供給される試料を予め設定された流量にて供給する試料供給部と、
各々、前記触媒が充填された触媒層を備えた複数の反応容器と、
前記反応容器の温度調節を行う温度調節機構と、
前記複数の反応容器から選択された供給先の反応容器に対し、前記試料供給部から試料が供給される供給流路を接続する供給側切り替えバルブと、
前記触媒層から前記試料が流出する流出元の反応容器に対し、前記触媒層を通過した試料を分析用に採取するためのサンプル流路を接続する流出側切り替えバルブと、
前記触媒層における滞留時間が異なる少なくとも3つの条件下で反応速度試験が行われるように、前記供給側切り替えバルブ及び前記流出側切り替えバルブにより、前記供給先及び前記流出元の反応容器の切り替え制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする試験装置。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記触媒層の容量が互いに異なる反応容器を少なくとも3つ備え、前記制御部は、前記供給先の反応容器と、前記流出元の反応容器とが一致するように前記切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記温度調節機構は、前記反応容器を温度調節庫の内部に収容した状態で温度調節を行うように構成され、
各々、前記触媒層の容量が互いに異なる複数の前記反応容器を収容した上流側の温度調節庫及び下流側の温度調節庫と、
前記上流側の温度調節庫に収容され、前記触媒層から前記試料が流出する上流側の反応容器と、前記下流側の温度調節庫に収容された前記複数の反応容器から選択され、前記上流側の反応容器から流出した前記試料が供給される下流側の反応容器とを接続する中間切り替えバルブと、を備え、
前記制御部は、前記反応容器の切り替え制御に加え、前記中間切り替えバルブによる前記上流側の反応容器と前記下流側の反応容器との接続制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項4】
前記温度調節機構は、前記触媒層の容量が互いに異なる複数の前記反応容器を温度調節庫の内部に収容した状態で温度調節を行うように構成され、
前記複数の反応容器について、前記触媒層から前記試料が流出する一の反応容器と、前記一の反応容器以外の反応容器から選択された他の反応容器とを接続する接続先切り替えバルブと、
前記一の反応容器からの前記試料の流出先を、前記サンプル流路と、前記接続先切り替えバルブを介した前記他の反応容器との間で選択する選択バルブと、を備え、
前記制御部は、前記選択バルブにより前記試料の流出先を選択する制御を実施し、前記選択により前記サンプル流路への接続が選択された場合には、前記一の反応容器が前記流出元の反応容器となるように、前記流出側切り替えバルブによる切り替え制御を行い、前記選択により前記他の反応容器への接続が選択された場合には、前記他の反応容器が前記流出元の反応容器となるように、前記流出側切り替えバルブによる切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記供給流路から前記供給先の反応容器への前記試料の供給を開始してから予め設定された整定時間が経過し、前記サンプル流路を介して前記流出元の反応容器から流出した前記試料が採取された後、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記供給流路から前記供給先の反応容器への前記試料の供給を開始してから、予め設定されたルールに基づいて決定されるサンプリング周期毎に、前記サンプル流路を介して前記流出元の反応容器から流出した前記試料が採取され、前記試料に含まれる着目成分の濃度分析が行われた結果に基づいて、前記着目成分の濃度変化指標が予め設定されたしきい値以下となった後、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記試料供給部からの前記試料の供給が停止されてから、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項8】
触媒存在下で進行する化学反応の反応速度試験を行う試験方法であって、
予め設定された流量にて、前記触媒に供給される試料を供給する工程と、
各々、前記触媒が充填された触媒層を備えた複数の反応容器の温度調節を行う工程と、
前記複数の反応容器から選択された供給先の反応容器に対し、前記試料が供給される供給流路を接続する工程と、
前記触媒層から前記試料が流出する流出元の反応容器に対し、前記触媒層を通過した試料を分析用に採取するためのサンプル流路を接続する工程と、を含み、
前記供給流路を接続する工程及びサンプル流路を接続する工程は、前記触媒層における滞留時間が異なる少なくとも3つの条件下で反応速度試験が行われるように、前記供給先及び前記流出元の反応容器を切り替えて実施されることを特徴とする試験方法。
【請求項9】
前記触媒層の容量が互いに異なる少なくとも3つの反応容器に対し、前記供給先の反応容器と、前記流出元の反応容器とが一致するように、前記供給流路を接続する工程及びサンプル流路を接続する工程を切り替えて実施することを特徴とする請求項8に記載の試験方法。
【請求項10】
前記反応容器の温度調節を行う工程は、温度調節庫の内部に前記反応容器を収容した状態で実施され、
各々、前記触媒層の容量が互いに異なる複数の前記反応容器を収容した上流側の温度調節庫及び下流側の温度調節庫を用い、前記上流側の温度調節庫に収容され、前記触媒層から前記試料が流出する上流側の反応容器と、前記下流側の温度調節庫に収容された前記複数の反応容器から選択され、前記上流側の反応容器から流出した前記試料が供給される下流側の反応容器とを接続する工程を含み、
前記供給流路を接続する工程及びサンプル流路を接続する工程での前記供給先及び前記流出元の反応容器の切り替えに加え、前記上流側の反応容器と前記下流側の反応容器とを接続する工程を実施することを特徴とする請求項8に記載の試験方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒存在下で進行する化学反応の反応速度を決定するための試験を実施する技術に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
固体の触媒を充填した触媒層に原料を供給し、所望の目的成分を得る反応装置の設計を行うにあたっては、当該触媒を用いた反応(触媒反応)の反応速度を決定することが必要となる。しかしながら触媒層内における流動状態の変化を避けつつ、正確な反応速度を決定するためには、触媒層の容量が異なる複数の反応容器の取り換えを行いながら、繰り返し反応速度試験を実施しなければならない。このような反応容器の取り換えが必要となる触媒反応の反応速度の測定は、試験の実施者にとって負担の大きな作業となっていた。
【0003】
ここで特許文献1には、組み合わせライブラリ(combinatorial library)方式により、反応物を触媒の存在下で反応させるスクリーニングを実施するにあたり、触媒を収容した容器に対し単位時間に同量の試験流体を供給する技術が記載されている。また、特許文献2には、フローリアクタを流れる反応流体の流れ方向に沿って、反応開始直後の反応流体の温度分布を取得して反応流体の反応状態を特定する反応解析装置が記載されている。
しかしながら特許文献1、2のいずれにも、触媒層の容量が異なる複数の反応容器を用いて反応速度の測定を行う技術は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開2002/0141900号明細書
特開2021-159910
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、流動状態が同じ条件下で、触媒層における滞留時間を変化させながら反応速度試験を自動的に実施する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、触媒存在下で進行する化学反応の反応速度試験を行う試験装置であって、
前記触媒に供給される試料を予め設定された流量にて供給する試料供給部と、
各々、前記触媒が充填された触媒層を備えた複数の反応容器と、
前記反応容器の温度調節を行う温度調節機構と、
前記複数の反応容器から選択された供給先の反応容器に対し、前記試料供給部から試料が供給される供給流路を接続する供給側切り替えバルブと、
前記触媒層から前記試料が流出する流出元の反応容器に対し、前記触媒層を通過した試料を分析用に採取するためのサンプル流路を接続する流出側切り替えバルブと、
前記触媒層における滞留時間が異なる少なくとも3つの条件下で反応速度試験が行われるように、前記供給側切り替えバルブ及び前記流出側切り替えバルブにより、前記供給先及び前記流出元の反応容器の切り替え制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
前記試験装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記触媒層の容量が互いに異なる反応容器を少なくとも3つ備え、前記制御部は、前記供給先の反応容器と、前記流出元の反応容器とが一致するように前記切り替え制御を行うこと。
(b)前記温度調節機構は、前記反応容器を温度調節庫の内部に収容した状態で温度調節を行うように構成され、各々、前記触媒層の容量が互いに異なる複数の前記反応容器を収容した上流側の温度調節庫及び下流側の温度調節庫と、前記上流側の温度調節庫に収容され、前記触媒層から前記試料が流出する上流側の反応容器と、前記下流側の温度調節庫に収容された前記複数の反応容器から選択され、前記上流側の反応容器から流出した前記試料が供給される下流側の反応容器とを接続する中間切り替えバルブと、を備え、前記制御部は、前記反応容器の切り替え制御に加え、前記中間切り替えバルブによる前記上流側の反応容器と前記下流側の反応容器との接続制御を行うこと。
(c)前記温度調節機構は、前記触媒層の容量が互いに異なる複数の前記反応容器を温度調節庫の内部に収容した状態で温度調節を行うように構成され、前記複数の反応容器について、前記触媒層から前記試料が流出する一の反応容器と、前記一の反応容器以外の反応容器から選択された他の反応容器とを接続する接続先切り替えバルブと、前記一の反応容器からの前記試料の流出先を、前記サンプル流路と、前記接続先切り替えバルブを介した前記他の反応容器との間で選択する選択バルブと、を備え、前記制御部は、前記選択バルブにより前記試料の流出先を選択する制御を実施し、前記選択により前記サンプル流路への接続が選択された場合には、前記一の反応容器が前記流出元の反応容器となるように、前記流出側切り替えバルブによる切り替え制御を行い、前記選択により前記他の反応容器への接続が選択された場合には、前記他の反応容器が前記流出元の反応容器となるように、前記流出側切り替えバルブによる切り替え制御を行うこと。
(d)前記制御部は、前記供給流路から前記供給先の反応容器への前記試料の供給を開始してから予め設定された整定時間が経過し、前記サンプル流路を介して前記流出元の反応容器から流出した前記試料が採取された後、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うこと。
(e)前記制御部は、前記供給流路から前記供給先の反応容器への前記試料の供給を開始してから、予め設定されたルールに基づいて決定されるサンプリング周期毎に、前記サンプル流路を介して前記流出元の反応容器から流出した前記試料が採取され、前記試料に含まれる着目成分の濃度分析が行われた結果に基づいて、前記着目成分の濃度変化指標が予め設定されたしきい値以下となった後、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うこと。
(f)前記制御部は、前記試料供給部からの前記試料の供給が停止されてから、次の前記供給先及び前記流出元の反応容器への前記切り替え制御を行うこと。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、触媒層を備えた複数の反応容器を用い、触媒層における滞留時間が異なる少なくとも3つの条件下で反応速度試験が行われるように、供給側切り替えバルブ、及び流出側切り替えバルブの切り替え制御を行う。この結果、手作業による反応容器の取り換えを行うことなく、触媒存在下で進行する化学反応の反応速度を測定するための反応速度試験を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
触媒層に原料を供給して生成物を得る反応を示す模式図である。
反応系の違いに応じて反応速度曲線が変化する様子を示す模式図である。
反応速度曲線を求める手法の説明図である。
従来の試験装置の構成図である。
第1の実施の形態に係る試験装置の構成図である。
第1の実施の形態に係る試験装置の動作フローの一例である。
カラムの切り替えの判断を行う動作に係るフロー図である。
第2の実施形態に係る試験装置の構成図である。
第3の実施形態に係る試験装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
初めに固体の触媒を充填した触媒層を備える反応装置の設計を行うにあたって反応速度の決定が必要な理由、及び従来の試験装置の問題点について説明しておく。
(【0011】以降は省略されています)

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