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公開番号2024091152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207644
出願日2022-12-23
発明の名称移植機
出願人井関農機株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類A01C 11/02 20060101AFI20240627BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】大型の苗に対して、植付装置の負荷を軽減し、併せて、作業者の負担を軽減し、植付精度を向上できる移植機を提供する。
【解決手段】植付装置4は、苗の供給を受けて下方へと案内する案内筒と、前記案内筒を保持するように形成された案内筒保持部材と、前記案内筒保持部材に開閉動作可能に取り付けられた開閉部材と、圃場に苗を移植する嘴状の植付具とを備え、昇降機構Uと植付装置との連結部に、案内筒保持部材にかかる負荷を分散するための負荷分散プレートが配設され、負荷分散プレートは、連結部として前記昇降機構を連結するために案内筒保持部材の一の側面に配された昇降機構用ピンと、案内筒保持部材の他の側面に配された負荷分散プレート用ピンとを貫入係合するように案内筒保持部材に取り付けられており、開閉部材を開閉する開閉ケーブルが、負荷分散プレートの内側かつ案内筒保持部材の側方を通過するように開閉部材へと配索される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
圃場に苗を植え付ける植付装置と、
前記植付具を昇降動作させる昇降機構とを備えた移植機であって、
前記植付装置は、上方から順に、苗の供給を受けて下方へと案内する案内筒と、前記案内筒を保持するよう略ボックス形状に形成された案内筒保持部材と、前記案内筒保持部材に開閉動作可能に取り付けられた開閉部材と、前記開閉部材とともに開閉し、前記案内筒に案内された苗を圃場に苗を移植する嘴状の植付具とを備え、
前記昇降機構と前記植付装置との連結部に、前記昇降機構の駆動に伴って前記案内筒保持部材にかかる負荷を分散するための板状部材である負荷分散プレートが配設され、
前記負荷分散プレートは、前記連結部として前記昇降機構を連結するために案内筒保持部材の一の側面に配された昇降機構用ピンと、前記案内筒保持部材の他の側面に配された
負荷分散プレート用ピンとを貫入係合するように前記案内筒保持部材に取り付けられており、
前記昇降機構の昇降動作により前記開閉部材を引っ張り操作して開閉する開閉ケーブルが、前記昇降機構から前記負荷分散プレートの内側かつ案内筒保持部材の側方を通過するようにして、前記開閉部材へと配索されたことを特徴とする移植機。
続きを表示（約 720 文字）【請求項２】
前記植付装置の上方に、投入された苗を前記植付装置へと案内する苗投入補助カバーが設けられ、
前記苗投入補助カバーは、略水平姿勢の平坦な板状部材であり、機体に固定するカバー取付フレームに装着され、前記カバー取付フレームは、機体の前記昇降機構が設けられた側とは左右反対側に配置され、前記カバー取付フレームと前記昇降機構の左右間に、前記案内筒に苗を投入するための投入開口が設けられたことを特徴とする請求項１に記載の移植機。
【請求項３】
前記投入開口は、多角形状に形成され、かつ、左右幅よりも前後幅が大なる寸法で設けられたことを特徴とする請求項２に記載の移植機。
【請求項４】
前記開閉部材は、前記案内筒保持部材の下部に装着され、左側回動軸と一体で回動する前後一対の左側回動板と、右側回動軸と一体で回動する前後一対の右側回動板とが、前後それぞれ、ヒンジピンによって、蝶番状に回動可能に連結されており、かつ、前記案内筒保持部材に固定された軸支プレートに、前記左側回動軸及び前記右側回動軸が回動自在に軸支されており、
前記ヒンジピンは、前後それぞれ、左右方向に所定の幅を有する開閉調節孔に貫入係合され、左右に遊びを持たせて左右摺動可能に構成されたことを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の移植機。
【請求項５】
前記植付装置は、潅水を行う潅水ホースが前記案内筒保持部材の上方から挿し込まれるようにして前記植付装置内に配設されており、前記案内筒保持部材の下方から、前記植付具内部に水を流すよう構成されたことを特徴とする請求項４に記載の移植機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、植付具を昇降動作し、圃場に苗を植え付ける移植機に関するものである。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、苗を植え付ける移植機は、苗を植え付ける植付装置を備え、係る植付装置は、鳥のくちばし形状の植付具を昇降動作可能に備え、この植付具は、その昇降軌跡における上端（所謂、上死点）で、移植用の苗（以下、単に苗という。）を受け、下端（所謂、下死点）で圃場の畝面に突入するとともに開動作し、この突入穴に苗を残留して上昇しつつ閉動作して再度苗の投入を受ける動作を繰返すことにより、圃場に苗を連続的に植付けるよう構成されている。例えば、特許文献１には、作業者が、苗載台から苗を取り出して、植付装置へと投入することにより、圃場に苗を植え付ける移植機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００６－２２３１７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載のように、作業者が、苗載台から苗を取り出して、植付装置へと投入するタイプの移植機は、パイナップル等の大型の苗を移植できるものの、通常の苗より荷重が大きいため、植付装置に負荷がかかり、植付装置の故障が誘発されやすかった。また、苗を正確に植付装置に投入する作業者の作業負担も大きいものであり、植付深さや植付姿勢が乱れやすかった。
【０００５】
そこで、本発明は、大型の苗に対して、植付装置の負荷を軽減し、併せて、作業者の負担を軽減し、植付精度を向上できる移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するため、第１の発明は、
圃場に苗を植え付ける植付装置と、
前記植付具を昇降動作させる昇降機構とを備えた移植機であって、
前記植付装置は、上方から順に、苗の供給を受けて下方へと案内する案内筒と、前記案内筒を保持するよう略ボックス形状に形成された案内筒保持部材と、前記案内筒保持部材に開閉動作可能に取り付けられた開閉部材と、前記開閉部材とともに開閉し、前記案内筒に案内された苗を圃場に苗を移植する嘴状の植付具とを備え、
前記昇降機構と前記植付装置との連結部に、前記昇降機構の駆動に伴って前記案内筒保持部材にかかる負荷を分散するための板状部材である負荷分散プレートが配設され、
前記負荷分散プレートは、前記連結部として前記昇降機構を連結するために案内筒保持部材の一の側面に配された昇降機構用ピンと、前記案内筒保持部材の他の側面に配された
負荷分散プレート用ピンとを貫入係合するように前記案内筒保持部材に取り付けられており、
前記昇降機構の昇降動作により前記開閉部材を引っ張り操作して開閉する開閉ケーブルが、前記昇降機構から前記負荷分散プレートの内側かつ案内筒保持部材の側方を通過するようにして、前記開閉部材へと配索されたことを特徴とする移植機を提供する。
【０００７】
上記第１の発明によれば、昇降機構の昇降動作により昇降機構との連結部に集中する負荷を分散することで、植付装置全体の強度を向上できる。その結果、植付装置の故障を良好に防止できる。また、開閉ケーブルは、昇降機構から負荷分散プレートの内側かつ案内筒保持部材の側方を通過するようにして、開閉部材へと配索されたため、開閉ケーブル７が弛んだ際に、周辺の部材や作業者の手に引っかかることが防止でき、故障を防止することができる。
【０００８】
第２の発明は、上記第１の発明において、
前記植付装置の上方に、投入された苗を前記植付装置へと案内する苗投入補助カバーが設けられ、
前記苗投入補助カバーは、略水平姿勢の平坦な板状部材であり、機体に固定するカバー取付フレームに装着され、前記カバー取付フレームは、機体の前記昇降機構が設けられた側とは左右反対側に配置され、前記カバー取付フレームと前記昇降機構の左右間に、前記案内筒に苗を投入するための投入開口が設けられたことを特徴とする。
【０００９】
上記第２の発明によれば、上記第１の発明の効果に加え、作業者は、苗投入補助カバーに複数の苗を積載することで、苗投入補助カバーから、適宜、苗を取って、あるいは、平坦面上を、苗をスライドさせるようにして投入開口から、案内筒へと投入できるため、苗投入の労力が大きい大型の苗の作業負担を軽減できる。さらに、苗投入補助カバーは、作業者の苗投入を補助しつつ、投入された苗を案内して姿勢を整えるため、植付精度を向上できる。さらに、苗投入補助カバーを機体に固定するカバー取付フレームが、昇降機構が設けられた側とは反対側に設けられたことで、機体のコンパクト化が図られる。
【００１０】
第３の発明は、上記第２の発明において、
前記投入開口は、多角形状に形成され、かつ、左右幅よりも前後幅が大なる寸法で設けられたことを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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