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公開番号2024090421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206331
出願日2022-12-23
発明の名称回転電機
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02K 9/19 20060101AFI20240627BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】巻線が軸方向の一方側のコイルエンドで結線される場合に、軸方向の一方側の巻線の部分の冷却性能を、軸方向の他方側の巻線の部分の冷却性能よりも高くすることができる回転電機を提供する。
【解決手段】ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路は、軸方向に分割された一方側周方向流路と他方側周方向流路とが設けられた単数又は複数の周方向の部分と、軸方向流路が設けられた単数又は複数の周方向の部分とを有し、モータ冷却流路の総延長の中心位置よりも上流側に存在する一方側周方向流路の部分の長さは、中心位置よりも上流側に存在する前記他方側周方向流路の部分の長さよりも長い回転電機。
【選択図】図1C
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状のステータと、
前記ステータに周方向に分散して巻装された巻線と、
前記ステータの径方向の内側に配置されたロータと、
前記ステータの外周面を覆い、前記ステータ、前記巻線、及び前記ロータを収容したケースと、
前記ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路と、を備え、
前記巻線は、前記ステータよりも軸方向の一方側に突出した一方側のコイルエンドにおいて結線され、
前記モータ冷却流路は、軸方向に分割され、周方向に延びた軸方向の一方側の流路である一方側周方向流路と軸方向の他方側の流路である他方側周方向流路とが設けられた単数又は複数の周方向の部分と、前記一方側周方向流路と前記他方側周方向流路とを連通する軸方向に延びた軸方向流路が設けられた単数又は複数の周方向の部分とを有し、流入口から供給された冷媒は、前記軸方向流路を介して前記一方側周方向流路及び前記他方側周方向流路を順に流れた後、排出口から排出され、
前記モータ冷却流路の総延長の中心位置よりも上流側に存在する前記一方側周方向流路の部分の長さは、前記モータ冷却流路の総延長の前記中心位置よりも上流側に存在する前記他方側周方向流路の部分の長さよりも長い回転電機。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ステータの径方向の外側に配置され、前記巻線に電力を供給するコンデンサ及び半導体パワーモジュールを有したインバータを更に備え、
前記コンデンサは、前記中心位置よりも上流側の前記モータ冷却流路の部分の径方向の外側に伝熱可能に配置されている請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
1つの前記軸方向流路は、前記中心位置よりも上流側の前記モータ冷却流路の部分に設けられ、
前記コンデンサは、当該1つの前記軸方向流路の径方向の外側に伝熱可能に配置されている請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記コンデンサの径方向の内側面は、前記コンデンサの径方向の内側に配置された前記モータ冷却流路の円環状の部分の接線方向に沿って配置されている請求項2に記載の回転電機。
【請求項5】
前記ステータの径方向の外側に配置され、前記巻線に電力を供給するコンデンサ及び半導体パワーモジュールを有したインバータと、
前記モータ冷却流路に連結された、前記半導体パワーモジュールを冷却するモジュール冷却流路と、を更に備え、
前記モジュール冷却流路は、前記モータ冷却流路の径方向の外側に配置され、
前記半導体パワーモジュールは、前記モジュール冷却流路の径方向の外側に伝熱可能に配置されている請求項1に記載の回転電機。
【請求項6】
前記モータ冷却流路と前記モジュール冷却流路とは、連結流路により連結されている請求項5に記載の回転電機。
【請求項7】
前記モジュール冷却流路の排出口は、前記連結流路を介して、前記モータ冷却流路の前記流入口に連結されている請求項6に記載の回転電機。
【請求項8】
前記ケースは、前記インバータ及び前記モジュール冷却流路を更に収容し、
前記連結流路は、前記ケースの内側に設けられている請求項6に記載の回転電機。
【請求項9】
前記インバータは、前記巻線を前記コンデンサ及び前記半導体パワーモジュールに接続する端子台を備え、
前記モジュール冷却流路の排出流路は、前記端子台の径方向の内側に伝熱可能に配置されている請求項6に記載の回転電機。
【請求項10】
前記ケースは、前記インバータ及び前記モジュール冷却流路を更に収容し、
前記連結流路は、前記ケースの外側に設けられている請求項6に記載の回転電機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、回転電機に関するものである。
続きを表示(約 4,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、回転電機の本体部とインバータとを一体構成した回転電機が開示されている。特許文献1の技術では、共通の冷媒流路により、ステータとインバータとを冷却するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-182480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、回転電機の巻線に電流が流れると発熱する。巻線を、軸方向の一方側のコイルエンドで結線する場合、結線のための導体量が多くなり、発熱量が多くなる。また、結線されるコイルエンドは込み合うため、放熱性が低下する。従って、結線が設けられた軸方向の一方側の冷却性能を、結線が設けられていない軸方向の他方側の冷却性能よりも高くし、巻線を効率的に冷却することが必要になる。
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、このような巻線の結線について考えられておらず、冷媒は、ステータの外周部を、軸方向に均一に周方向に流れるだけである。よって、結線が設けられた軸方向の一方側の冷却性能を、軸方向の他方側の冷却性能よりも高くすることができず、巻線を効率的に冷却することができない。そのため、特許文献1の技術では、巻線の耐熱性能を高めたり、冷却機構を大型化したりする必要がある。
【0006】
そこで、本願は、巻線が軸方向の一方側のコイルエンドで結線される場合に、軸方向の一方側の巻線の部分の冷却性能を、軸方向の他方側の巻線の部分の冷却性能よりも高くすることができる回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る回転電機は、
円筒状のステータと、
前記ステータに周方向に分散して巻装された巻線と、
前記ステータの径方向の内側に配置されたロータと、
前記ステータの外周面を覆い、前記ステータ、前記巻線、及び前記ロータを収容したケースと、
前記ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路と、を備え、
前記巻線は、前記ステータよりも軸方向の一方側に突出した一方側のコイルエンドにおいて結線され、
前記モータ冷却流路は、軸方向に分割され、周方向に延びた軸方向の一方側の流路である一方側周方向流路と軸方向の他方側の流路である他方側周方向流路とが設けられた単数又は複数の周方向の部分と、前記一方側周方向流路と前記他方側周方向流路とを連通する軸方向に延びた軸方向流路が設けられた単数又は複数の周方向の部分とを有し、流入口から供給された冷媒は、前記軸方向流路を介して前記一方側周方向流路及び前記他方側周方向流路を順に流れた後、排出口から排出され、
前記モータ冷却流路の総延長の中心位置よりも上流側に存在する前記一方側周方向流路の部分の長さは、前記モータ冷却流路の総延長の前記中心位置よりも上流側に存在する前記他方側周方向流路の部分の長さよりも長いものである。
【発明の効果】
【0008】
本願に係る回転電機によれば、ステータの外周部に設けられた、周方向に延びたモータ冷却流路が軸方向に分割され、モータ冷却流路の総延長の中心位置よりも上流側に存在する一方側周方向流路の部分の長さは、モータ冷却流路の総延長の中心位置よりも上流側に存在する他方側周方向流路の部分の長さよりも長くされている。よって、一方側周方向流路を流れる冷媒の平均的な温度は、他方側周方向流路を流れる冷媒の平均的な温度よりも低くなる。よって、冷媒の温度が比較的低い一方側周方向流路により、結線により発熱量が比較的大きくなる一方側のコイルエンドに近いステータの軸方向の一方側の部分を効果的に冷却することできる。よって、軸方向の一方側の巻線の部分の冷却性能を、軸方向の他方側の巻線の部分の冷却性能よりも高くすることができ、巻線を効率的に冷却することができ、冷却機構を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。
実施の形態1に係る回転電機の模式的な等角投影図である。
実施の形態1に係る、ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路を説明するための要部等角投影図である。
実施の形態1に係る、図1Gから図1Jに示す回転電機の断面位置とモータ冷却流路の関係を示す断面指示図である。
実施の形態1に係る、図1Fに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を径方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態1に係る、図1EのE1-E1断面位置で回転電機を切断した、モジュール冷却流路等を示す模式的な断面図である。
実施の形態1に係る、図1DのA1-A1断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態1に係る、図1DのC1-C1断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態1に係る、図1DのB1-B1断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態1に係る、図1DのD1-D1断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態2に係る、冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。
実施の形態2に係る、図2D及び図2Gに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を径方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態2に係る、図2E及び図2Fに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を軸方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態2に係る、図2BのA2-A2断面位置で回転電機を切断した、半導体パワーモジュールの径方向の内側に配置されたモータ冷却流路の部分を示す模式的な断面図である。
実施の形態2に係る、図2CのC2-C2断面位置で回転電機を径方向に切断した断面図である。
実施の形態2に係る、図2CのD2-D2断面位置で回転電機を径方向に切断した断面図である。
実施の形態2に係る、図2BのB2-B2断面位置で回転電機を軸方向に切断した断面図である。
実施の形態3に係る、冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。
実施の形態3に係る、ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路及び連結流路を説明するための要部等角投影図である。
実施の形態3に係る、図3Fから図3Hに示す回転電機の断面位置とモータ冷却流路の関係を示す断面指示図である。
実施の形態3に係る、図3Eに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を径方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態3に係る、図3DのD3-D3断面位置で回転電機を切断した、モジュール冷却流路等を示す模式的な断面図である。
実施の形態3に係る、図3CのB3-B3断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態3に係る、図3CのC3-C3断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態3に係る、図3CのA3-A3断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態4に係る、冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。
実施の形態4に係る、ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路及び連結流路を説明するための要部等角投影図である。
実施の形態4に係る、図4Fから図4Hに示す回転電機の断面位置とモータ冷却流路の関係を示す断面指示図である。
実施の形態4に係る、図4Eに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を径方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態4に係る、図4DのD4-D4断面位置で回転電機を切断した、モジュール冷却流路等を示す模式的な断面図である。
実施の形態4に係る、図4CのB4-B4断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態4に係る、図4CのC4-C4断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態4に係る、図4CのA4-A4断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。
実施の形態5に係る、回転電機の模式的な等角投影図である。
実施の形態5に係る、ステータの外周部に設けられたモータ冷却流路を説明するための要部等角投影図である。
実施の形態5に係る、図5Hから図5Kに示す回転電機の断面位置とモータ冷却流路の関係を示す断面指示図である。
実施の形態5に係る、図5F及び図5Gに示す回転電機の断面位置を示す、回転電機を径方向に切断した模式的な断面指示図である。
実施の形態5に係る、図5EのE5-E5断面位置で回転電機を切断した、モジュール冷却流路等を示す模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、図5EのF5-F5断面位置で回転電機を切断した、モジュール冷却流路等を示す模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、図5DのA5-A5断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、図5DのC5-C5断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、図5DのB5-B5断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態5に係る、図5DのD5-D5断面位置で回転電機を軸方向に切断した模式的な断面図である。
実施の形態6に係る、図1Gと同じ図1DのA1-A1断面位置で回転電機を径方向に切断した模式的な断面図である。
その他の実施の形態に係る、モータ冷却流路の要部を径方向の外側から見た模式図である。
その他の実施の形態に係る、モータ冷却流路の要部を径方向の外側から見た模式図である。
その他の実施の形態に係る、モータ冷却流路の要部を径方向の外側から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.実施の形態1
実施の形態1に係る回転電機1について図面を参照して説明する。図1Aは、冷媒が流れる順序と冷却対象を示す模式図である。図1Bは、回転電機1の模式的な等角投影図である。図1Cは、ステータ10の外周部に設けられたモータ冷却流路9を説明するための要部等角投影図である。図1Dは、図1Gから図1Jに示す回転電機1の断面位置とモータ冷却流路9の関係を示す断面指示図である。図1Eは、図1Fに示す回転電機1の断面位置を示す、回転電機1を径方向Yに切断した模式的な断面指示図である。図1Fは、図1EのE1-E1断面位置で回転電機1を切断した、モジュール冷却流路8等を示す模式的な断面図である。図1Gは、図1DのA1-A1断面位置で回転電機1を径方向に切断した模式的な断面図である。図1Hは、図1DのC1-C1断面位置で回転電機1を軸方向に切断した模式的な断面図である。図1Iは、図1DのB1-B1断面位置で回転電機1を径方向に切断した模式的な断面図である。図1Jは、図1DのD1-D1断面位置で回転電機1を軸方向に切断した模式的な断面図である。
(【0011】以降は省略されています)

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