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公開番号2024089576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204991
出願日2022-12-21
発明の名称回路基板とその製造方法
出願人エレファンテック株式会社
代理人個人
主分類H05K 1/03 20060101AFI20240626BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】ポリイミド製の基材に対して金属微粒子のインクを用いて非サブトラクティブ法で適正に作成することができる回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】回路基板10は、ポリイミド製の基材11と、基材11上に形成され、エポキシ樹脂を含む樹脂層12と、樹脂層12上に形成された金属微粒子の光焼結層からなる導電膜13と、導電膜13の上に形成されためっき層14とを備える。その一態様として、樹脂層12を構成する樹脂は、130℃から200℃の範囲内にその硬化温度を有し、当該樹脂のTG-DTA分析において、360℃以上で450℃以下の領域内に吸熱ピークを有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ポリイミド製の基材と、
前記基材上に形成され、エポキシ樹脂を含む樹脂層と、
前記樹脂層上に形成された金属微粒子の光焼結層からなる導電膜と、
前記導電膜の上に形成されためっき層と
を備えた回路基板。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記樹脂層を構成する樹脂は、130℃から200℃の範囲内にその硬化温度を有し、前記樹脂のTG-DTA分析において、360℃以上で450℃以下の領域内に吸熱ピークを有することを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記樹脂層を構成する樹脂のTG-DTA分析における500℃の残留重量が30%以上であることを特徴とする請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
ポリイミド製の基材上にエポキシ樹脂を含む樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層上に金属微粒子の光焼結によって光焼結層からなる導電膜を形成する工程と、
前記導電膜上にめっき層を形成する工程と
を備えた回路基板の製造方法。
【請求項5】
前記樹脂層を構成する樹脂は130℃から200℃の範囲内の温度で硬化させることを特徴とする請求項4に記載の回路基板の製造方法。
【請求項6】
前記樹脂のTG-DTA分析において、360℃以上で450℃以下の領域内に吸熱ピークを有することを特徴とする請求項5に記載の回路基板の製造方法。
【請求項7】
前記樹脂層を構成する樹脂のTG-DTA分析における500℃の残留重量が30%以上であることを特徴とする請求項5または6に記載の回路基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド製の基材に対して金属微粒子のインクを用いて非サブトラクティブ法で適正に作成することができる回路基板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回路基板は、樹脂などの絶縁性基材(ベース材料)の上に金属層を形成した後、この金属層の不要な部分をエッチングにより除去することによって配線パターンを形成するサブトラクティブ法という方法で製造されてきた。この方法では大量の水と、エッチングで捨てられる余分な金属を使用し、多くの工程を経ねばならなかった。
【0003】
これに対し、本出願人は、ポリイミドフィルムのような熱可塑性樹脂により構成された絶縁性基材上に、インクジェット法などで金属ナノ粒子(金属微粒子)を含む導電性インクを必要な部分にのみ塗布し、さらに抵抗値を下げるためめっき処理で金属層を増膜するという手法を提案している(特許文献1)。従来のサブトラクティブ法とは異なるこのような手法(非サブトラクティブ法)により基板製造工程の大幅な簡略化を可能とし、特に使用する水の量を大幅に削減すること、さらに二酸化炭素の排出量削減に成功した。このような非サブトラクティブ法は環境によい、工程数の少ない回路基板の製造方法と言える。また、インクジェット法は、オンデマンドで少量の回路基板を最小の時間とコストで作れる信頼できる方法である。
【0004】
特許文献2には、ポリエーテルエーテルケトンを基材としてその上に金属ナノ粒子のインクを塗布し、光焼結膜を形成して、その上に、めっき層を形成することにより、回路形成を行う場合、基材上にプライマーと呼ばれる樹脂層(下地層)を塗布して改良するなどの方策が開示されている。光焼結はキセノンランプなどを加熱源として金属ナノ粒子の焼結(焼成)を行うものであり、基材の温度上昇を抑制しつつ、金属ナノ粒子のインク部を選択的に加熱することを可能とするものである。これにより、耐熱性の低い基材でも熱影響を最小限にして短時間での焼結が実現される。特許文献2において、下地層としての樹脂層を用いる理由は、基材表面に直接金属ナノ粒子のインクを塗布して光焼結(フォトシンタリング:光焼結)した場合に、基材に対するめっき層の密着強度が不足するからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6300213号公報
特開2020-188074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし光焼結の際には、プライマー(下地層)の種類や配合によって、この層やインク層が吹き飛ぶ現象が発生した。また吹き飛ばなかった場合でも、密着強度は非常に低く、ほぼゼロN/mmに近いと結果となる場合もあった。光焼結で吹き飛ぶ現象は、下地もろとも吹き飛ぶ場合とインク層のみ吹き飛ぶ場合などがあり、どちらも基板上の一部、あるいは全部から、塗布したものが消滅する現象である。キセノンランプなどによる瞬間的な光照射では、特にナノサイズの粒子がある場合に光吸収が起こり、急激に加熱したのと同じ効果があるとされている。この際に粒子の周囲にあった有機物が急加熱され、爆発的に燃焼したりすると考えられている。光照射の装置の電圧調整などで、エネルギーを最適化して、その材料の条件にあった光量を照射する必要がある。一方で材料側では、この調整領域が広くなるような材料の選択が必要になる。
【0007】
さらに無電解Cuめっき時のPHの高いアルカリ条件に対して、ポリイミドに合うと考えられるポリアミドやポリイミド系プライマーを用いると導体密着強度が低下する問題があった。
【0008】
上記課題を簡単にまとめると次のとおりである。すなわち、インク中の金属ナノ粒子(金属微粒子)を塗布した後に光焼結する際に、光焼結層およびめっき層と基材との間の密着性に寄与すると考えられる樹脂層を設ける場合、使用する樹脂によって樹脂層の吹き飛びが生じた。
【0009】
そこで種々のプライマーを検討したが、例えばポリイミドに適合するように選択した類似の構造のポリイミド系やポリアミド系のプライマーは、めっきのプロセスで強度が劣化するなどの問題があった。
【0010】
代替案として、硬化したあとの強度の高いエポキシ樹脂を検討した。しかし、多くのエポキシ樹脂の中でも、この系に適合するものとしないものがあることが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

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