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公開番号2024087774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2023194947
出願日2023-11-16
発明の名称複合半透膜の保存方法、保存液、及びスパイラル型膜エレメント
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類B01D 65/00 20060101AFI20240624BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 高温環境下であっても、複合半透膜の透水性の低下が生じにくい、複合半透膜の保存方法、これに用いる保存液、及びその保存液を有するスパイラル型膜エレメントを提供する。
【解決手段】 1価イオンを選択的に透過させる複合半透膜の保存方法であって、前記複合半透膜と接触させる保存液として、1価陽イオンと1価陰イオンのみからなる無機塩及び/又は有機塩を含有する水溶液を使用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1価イオンを選択的に透過させる複合半透膜の保存方法であって、
前記複合半透膜と接触させる保存液として、1価陽イオンと1価陰イオンのみからなる無機塩及び/又は有機塩を含有する水溶液を使用する、複合半透膜の保存方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記複合半透膜は、多孔性支持体と、前記多孔性支持体上にポリアミド系樹脂で形成された分離機能層とを備え、前記ポリアミド系樹脂はピペラジンに由来する構成成分を含む、請求項1に記載の複合半透膜の保存方法。
【請求項3】
前記1価陽イオンは、NH


,Na

,及びK

からなる群より選ばれる1種以上の陽イオンであり,前記1価陰イオンは、Cl

,HCOO

,CH

COO

,HCO


,及びNO


からなる群より選ばれる1種以上の陰イオンであり、前記無機塩及び/又は前記有機塩は、分子量が101以下である、請求項1に記載の複合半透膜の保存方法。
【請求項4】
前記無機塩及び/又は前記有機塩の濃度は、前記保存液中に0.5質量%以上である、請求項1に記載の複合半透膜の保存方法。
【請求項5】
前記保存液は、更に静菌効果又は殺菌効果を有する薬品を含む、請求項1に記載の複合半透膜の保存方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の複合半透膜の保存方法に使用される、前記保存液。
【請求項7】
複合半透膜と、前記複合半透膜に接触した保存液とを有するスパイラル型膜エレメントであって、
前記複合半透膜は、1価イオンを選択的に透過させる複合半透膜であり、
前記保存液は、1価陽イオンと1価陰イオンのみからなる無機塩及び/又は有機塩を含有する水溶液である、スパイラル型膜エレメント。
【請求項8】
前記複合半透膜は、多孔性支持体と、前記多孔性支持体上にポリアミド系樹脂で形成された分離機能層とを備え、前記ポリアミド系樹脂はピペラジンに由来する構成成分を含む、請求項7に記載のスパイラル型膜エレメント。
【請求項9】
前記1価陽イオンは、NH


,Na

,及びK

からなる群より選ばれる1種以上の陽イオンであり,前記1価陰イオンは、Cl

,HCOO

,CH

COO

,HCO


,及びNO


からなる群より選ばれる1種以上の陰イオンであり、前記無機塩及び/又は前記有機塩は、分子量が101以下である、請求項7に記載のスパイラル型膜エレメント。
【請求項10】
前記無機塩及び/又は前記有機塩の濃度は、前記保存液中に0.5質量%以上である、請求項7に記載のスパイラル型膜エレメント。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保存液を使用する複合半透膜の保存方法、その保存液、及びその保存液を有するスパイラル型膜エレメント(以下、「膜エレメント」と略称する場合がある)に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
複合半透膜は、その濾過性能や処理方法に応じてRO(逆浸透)膜、NF(ナノ濾過)膜、FO(正浸透)膜と呼ばれ、超純水製造、海水淡水化、かん水の脱塩処理、排水の再利用処理などに用いることができる。特に、1価イオンを選択的に透過させる複合半透膜は、硫酸マグネシウム等の2価イオン塩類などを分離除去するためのNF膜として使用されている。
【0003】
一般的な複合半透膜は、通水後に乾燥すると、乾燥前に比べて著しく透水性能が低下したり、阻止性能が変化する場合がある。このため、保存液として、純水又はプロピレングリコールを含む水溶液などをスパイラル型膜エレメントに封入した状態で、膜エレメントの輸送、保管等が行なわれていた。
【0004】
しかしながら、特にピペラジンに由来する構成成分を含むポリアミド系樹脂等で形成された分離機能層を有する複合半透膜の場合、高温環境下(例えば40℃以上)での輸送時又は保管時に、透水性能が低下し易い傾向がある。このため、冷蔵(リーファー)コンテナで膜エレメントの輸送と保管が行なわれており、輸送・保管の高コスト化、環境負荷の増加などの問題があった。
【0005】
一方、このような保存液として、特許文献1には、精密ろ過(MF)膜又は限外ろ過(UF)膜に使用するものとして、無機塩を主成分とする水溶液からなる保存液が提案されている。また、無機塩としては、膜乾き防止に加え、凍結防止、防菌・防黴性能を発揮するものが好ましいとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-142191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1において、精密ろ過(MF)膜又は限外ろ過(UF)膜に使用する保存液として提案されている水溶液が、細孔サイズが大きく異なる複合半透膜を輸送、高温環境下で保管等する際に、透水性能の低下の抑制効果が得られるものであるか否かは、細孔サイズが大きく異なるため、不明であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、高温環境下であっても、複合半透膜の透水性の低下が生じにくい、複合半透膜の保存方法、及びこれに用いる保存液を提供することにある。
【0009】
また、本発明の目的は、高温環境下で輸送、保管等が行なわれても、複合半透膜の透水性の低下が生じにくい、スパイラル型膜エレメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、高温環境下で透水性を維持する上で、保存液に含まれる成分のイオンサイズと、複合半透膜の分離機能層の透過イオンサイズとの関係が重要であり、前者のイオンサイズが適切なものを選択することで上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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