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公開番号2024087267
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022201999
出願日2022-12-19
発明の名称光学積層体、光学積層体ロール、および偏光板の製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240624BHJP(光学)
要約【課題】配向度の高い偏光子を含むにもかかわらず、製造工程において表面保護フィルムを剥離する際の剥離不良が抑制された光学積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光学積層体は長尺状であり、偏光子と、偏光子の一方の側に設けられた保護層と、偏光子のもう一方の側に剥離可能に仮着された表面保護フィルムと、を有する。偏光子の押し込み硬さは0.65GPa以上であり、偏光子の幅方向端部には50μm~5000μmのクラックが形成されており、クラックの延びる方向は長尺方向に対して30°~150°である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
長尺状の光学積層体であって、
偏光子と、該偏光子の一方の側に設けられた保護層と、該偏光子のもう一方の側に剥離可能に仮着された表面保護フィルムと、を有し、
該偏光子の押し込み硬さが0.65GPa以上であり、
該偏光子の幅方向端部に50μm~5000μmのクラックが形成されており、
該クラックの延びる方向が長尺方向に対して30°~150°である、
光学積層体。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記偏光子の押し込み弾性率が9.5GPa以下である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記偏光子の配向関数が0.30以上である、請求項2に記載の光学積層体。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の光学積層体が巻回されてなる、光学積層体ロール。
【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載の光学積層体を、該光学積層体の長尺方向に搬送すること;および
該光学積層体を搬送しながら、前記表面保護フィルムを剥離すること;を含み、
前記クラックの延びる方向が搬送方向に対して30°以上180°未満の角度となる状態で、該表面保護フィルムを剥離する、
偏光板の製造方法。
【請求項6】
前記クラックの延びる方向が前記光学積層体の搬送方向に対して0°を超えて30°未満であり、
該光学積層体を巻き替えることにより、該クラックの延びる方向を搬送方向に対して30°以上180°未満の角度とすることを含む、
請求項5に記載の偏光板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体、光学積層体ロール、および偏光板の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、量子ドット表示装置)には、その画像形成方式に起因して、多くの場合、表示パネルの少なくとも一方の側に偏光板が配置されている。近年、画像表示装置の狭額縁化(場合によっては、いわゆるベゼルレス化)の要望が強まっており、偏光板の端部の色抜け(端部脱色)防止の必要性が高まっている。偏光板の端部脱色を抑制または防止するために、実質的に偏光板の光学特性を支配する偏光子の高温高湿環境下における耐久性を改善する技術が提案されている。このような技術として、例えば、配向度の高い偏光子が検討されている。
【0003】
ところで、偏光板(または偏光板を含む光学フィルム)は、代表的には、偏光子と目的に応じた各種の光学機能層とを積層することにより作製される。積層の少なくとも一部には、いわゆるロールトゥロールと称される操作が採用される場合が多い。また、多段階で積層を行う場合、所定の段階で積層体の幅方向端部をスリットする場合がある。さらに、多段階で積層を行う場合、工程SPVと称される表面保護フィルムを積層体に剥離可能に仮着して、偏光板(または偏光板を含む光学フィルム)の前駆体である積層体をキズや汚れから保護する場合が多い。
【0004】
上記のような配向度の高い偏光子を積層およびスリットに供する場合、スリットにより偏光子の幅方向端部にクラックが形成される場合がある。このようなクラックが形成された配向度の高い偏光子から表面保護フィルムを剥離すると、偏光子を含む積層体から偏光子の少なくとも一部がはがれてしまうという剥離不良が発生する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-160231号公報
特開2020-001382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、配向度の高い偏光子を含むにもかかわらず、製造工程において表面保護フィルムを剥離する際の剥離不良が抑制された光学積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明の実施形態による光学積層体は長尺状であり、偏光子と、該偏光子の一方の側に設けられた保護層と、該偏光子のもう一方の側に剥離可能に仮着された表面保護フィルムと、を有する。該偏光子の押し込み硬さは0.65GPa以上であり、該偏光子の幅方向端部には50μm~5000μmのクラックが形成されており、該クラックの延びる方向は長尺方向に対して30°~150°である。
[2]上記[1]において、上記偏光子の押し込み弾性率は9.5GPa以下である。
[3]上記[1]または[2]において、上記偏光子の配向関数は0.30以上である。
[4]本発明の別の局面によれば、光学積層体ロールが提供される。この光学積層体ロールは、上記[1]から[3]のいずれかの光学積層体が巻回されてなる。
[5]本発明のさらに別の局面によれば、偏光板の製造方法が提供される。この製造方法は、上記[1]から[3]のいずれかの光学積層体または上記[4]の光学積層体ロールを、該光学積層体の長尺方向に搬送すること;および、該光学積層体を搬送しながら、上記表面保護フィルムを剥離すること;を含み、上記クラックの延びる方向が搬送方向に対して30°以上180°未満の角度となる状態で、該表面保護フィルムを剥離する。
[6]上記[5]において、上記クラックの延びる方向は上記光学積層体の搬送方向に対して0°を超えて30°未満であり、上記製造方法は、該光学積層体を巻き替えることにより、該クラックの延びる方向を搬送方向に対して30°以上180°未満の角度とすることを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、配向度の高い偏光子を含むにもかかわらず、製造工程において表面保護フィルムを剥離する際の剥離不良が抑制された光学積層体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(a)は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略平面図であり;(b)は、(a)の光学積層体のB-B線による概略断面図である。
(a)は、本発明の実施形態において偏光子の端部クラックが延びる方向と光学積層体の長尺方向および搬送方向との関係の一例を示す概略平面図であり;(b)は、当該関係の別の例を示す概略平面図である。
(a)は、本発明の実施形態に用いられ得るスリット刃の切断刃および受け刃を横から見た図であり;(b)は、スリット刃による光学積層体の切断の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくするために図面は模式的に描かれており、実際の長さ、幅、厚み、角度、比率等を正確に反映したものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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