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公開番号2024084496
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2022198798
出願日2022-12-13
発明の名称表面保護フィルム
出願人日東電工株式会社
代理人個人,弁理士法人G-chemical
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240618BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】光学部材や電子部材の製造工程において、加工、組立、検査、輸送などの際の該光学部材や該電子部材の表面の傷付き防止のために該光学部材や該電子部材の露出面に貼着することを主たる用途とする、粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、貼り付け初期の優れた軽剥離性が発現でき、且つ、剥離力の経時上昇を抑制できる、表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態による表面保護フィルムは、粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、該粘着剤層を構成する粘着剤が粘着剤組成物から形成され、該粘着剤組成物が、ウレタンプレポリマー(A)、フッ素系化合物(B)、シリコーン系化合物(C)、および脂肪酸エステル(D)を含み、該粘着剤層表面のジヨードメタンに対する表面自由エネルギーが0.1mJ/m2~8.0mJ/m2である。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、
該粘着剤層を構成する粘着剤が粘着剤組成物から形成され、
該粘着剤組成物が、ウレタンプレポリマー(A)、フッ素系化合物(B)、シリコーン系化合物(C)、および脂肪酸エステル(D)を含み、
該粘着剤層表面のジヨードメタンに対する表面自由エネルギーが0.1mJ/m

~8.0mJ/m

である、
表面保護フィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ウレタンプレポリマー(A)100重量部に対する前記シリコーン系化合物(C)の含有割合が0.02重量部~3重量部である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項3】
前記表面保護フィルムに含まれる前記粘着剤層をアクリル板表面に貼り合わせて温度23℃で30分放置した後に、温度23℃で該表面保護フィルムを該アクリル板表面から剥離角度180度、剥離速度300mm/分で剥離したときの剥離力を剥離力P1とし、前記表面保護フィルムに含まれる前記粘着剤層をアクリル板表面に貼り合わせて温度23℃で1週間放置した後に、温度23℃で該表面保護フィルムを該アクリル板表面から剥離角度180度、剥離速度300mm/分で剥離したときの剥離力を剥離力P2としたときに、(剥離力P2/剥離力P1)×100(%)で算出される剥離力経時上昇率(1)が150%以下である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項4】
前記表面保護フィルムに含まれる前記粘着剤層をアクリル板表面に貼り合わせて温度23℃で30分放置した後に、温度23℃で該表面保護フィルムを該アクリル板表面から剥離角度180度、剥離速度300mm/分で剥離したときの剥離力を剥離力P1とし、前記表面保護フィルムに含まれる前記粘着剤層をアクリル板表面に貼り合わせて温度50℃で1日放置した後に、温度23℃で該表面保護フィルムを該アクリル板表面から剥離角度180度、剥離速度300mm/分で剥離したときの剥離力を剥離力P3としたときに、(剥離力P3/剥離力P1)×100(%)で算出される剥離力経時上昇率(2)が250%以下である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項5】
前記表面保護フィルムに含まれる前記粘着剤層中の黒点発生量が5個/100cm

以下である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項6】
前記粘着剤組成物がイオン性化合物(E)を含む、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項7】
前記イオン性化合物(E)の分子量が350以下である、請求項6に記載の表面保護フィルム。
【請求項8】
対アクリル板剥離帯電圧が2kV以下である、請求項6に記載の表面保護フィルム。
【請求項9】
前記ウレタンプレポリマー(A)100重量部に対する前記脂肪酸エステル(D)の含有割合が0.01重量部~28重量部である、請求項6に記載の表面保護フィルム。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれかに記載の表面保護フィルムが貼着された光学部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面保護フィルムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
光学部材や電子部材の製造工程においては、加工、組立、検査、輸送などの際に、該光学部材や該電子部材の表面が傷付くことを防止するために、一般に、該光学部材や該電子部材の露出面に表面保護フィルムが貼り付けられる。このような表面保護フィルムは、表面保護の必要がなくなった時点で、光学部材や電子部材から剥離される(特許文献1)。
【0003】
表面保護フィルムが貼り付けられた光学部材や電子部材から該表面保護フィルムを剥離しようとする際には、該表面保護フィルムと該光学部材や該電子部材との界面でのみスムーズに剥離できることが重要であり、軽剥離性が求められる。
【0004】
また、光学部材や電子部材は、一般に、高価で破損しやすい。このため、光学部材や電子部材の露出面に貼り付けられる表面保護フィルムには、剥離の際に該光学部材や該電子部材を破損させないことが重要であり、この点からも優れた軽剥離性が求められる。
【0005】
表面保護フィルムの軽剥離化の手段として、粘着剤層を構成する粘着剤を形成させる粘着剤組成物中にフッ素系化合物やシリコーン系化合物を添加する技術が報告されている。
【0006】
特許文献2、3には、ウレタン系粘着剤を形成させる粘着剤組成物中にフッ素系化合物および/またはシリコーン系化合物を含有させることにより、超軽剥離性を発現させる技術が報告されている。
【0007】
特許文献4には、ウレタン系粘着剤を形成させる粘着剤組成物中にフッ素系化合物および/またはシリコーン系化合物を含有させ、さらに脂肪酸エステルを含有させることにより、被着体から容易に剥がれることがなく、被着体に貼り付けた後の初期の剥離力が大きくても経時における重剥離化を抑制でき、被着体に貼り付けることによる該被着体表面の汚染性が低い、表面保護フィルムについての技術が報告されている。
【0008】
特許文献5には、ウレタン系粘着剤を形成させる粘着剤組成物中にフッ素系化合物および/またはシリコーン系化合物を含有させ、さらに低分子量ポリオールを含有させることにより、被着体から容易に剥がれることがなく、過酷な環境下に長期保管された場合であっても経時における重剥離化を十分に抑制でき、被着体に貼り付けることによる該被着体表面の汚染性が十分に低い、表面保護フィルムについての技術が報告されている。
【0009】
ここで、光学部材や電子部材の露出面に貼り付けることを主用途とした表面保護フィルムが備える粘着剤層を構成する好ましい粘着剤として、ウレタン系粘着剤が知られている。ウレタン系粘着剤を得るために用いられるウレタン系樹脂としては、一般によく知られているように、ウレタンプレポリマーを用いずに、ポリオールと多官能イソシアネートをダイレクトに反応させてウレタン系樹脂を製造する「ワンショット法」と、ウレタンプレポリマーと多官能イソシアネートを反応させてウレタン系樹脂を製造する「プレポリマー法」との、2種類の製造方法が存在する。
【0010】
「ワンショット法」では、数平均分子量が10000付近のポリオールを用いるため、多官能イソシアネートとの反応でダイレクトに硬化させることによって架橋密度が高くなり、軽剥離性を確保し得るが、一方で、「ワンショット法」では、粘着剤溶液の粘度が低いため、厚膜化には適していないという問題がある。他方、「プレポリマー法」では、粘着剤溶液の粘度が高いため、厚膜化には適している。しかし、「プレポリマー法」では、多官能イソシアネートとの反応で硬化させることによって得られる粘着剤の架橋密度が低いため、軽剥離性を発現し難いという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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