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公開番号2024129294
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038401
出願日2023-03-13
発明の名称光学フィルタ、検出装置および光学積層体
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/20 20060101AFI20240919BHJP(光学)
要約【課題】可視光の吸収による発熱を低減し、かつ物体を赤外線で検出する際のぎらつきを低減することが可能な光学フィルタを提供する。
【解決手段】光学フィルタにおいて、波長550nmmの可視光が入射角0°で入射する場合のBRDF(双方向反射率分布関数)は、-30°以上-5°以下および5°以上30°の角度において0.1[1/sr]以上であり、波長850nmmの赤外線が入射角0°で入射する場合のBTDF(双方向透過率分布関数)において、(-1°の値)/(-10°の値)および(1°の値)/(10°の値)は30以下である。
【選択図】図12D
特許請求の範囲【請求項1】
波長550nmmの可視光が入射角0°で入射する場合のBRDF(双方向反射率分布関数)は、-30°以上-5°以下および5°以上30°の角度において0.1[1/sr]以上であり、
波長850nmmの赤外線が入射角0°で入射する場合のBTDF(双方向透過率分布関数)において、(-1°の値)/(-10°の値)および(1°の値)/(10°の値)は30以下である、光学フィルタ。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
(-1°の値)/(-10°の値)および(1°の値)/(10°の値)は25以下である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記BTDFは、-5°以上5°以下の角度において50[1/sr]以下である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
波長800nm以上2000nm以下の範囲における拡散透過率の平均値は35%以上である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記可視光を後方散乱し、前記赤外線を前方散乱する光学層を備え、前記光学層は前記赤外線を前方散乱する散乱面を有する、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
前記散乱面の算術平均粗さRaは、1μm以上であり、かつ、最大高さRzは、15μm以上である、請求項5に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
前記可視光を後方散乱し、前記赤外線を直線透過させる光学層と、
前記光学層上に直接または他の層を介して配置され、前記赤外線を前方散乱する散乱層と、
を備える、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項8】
波長が800nm以上2000nm以下の範囲における前記光学フィルタのヘイズ値の平均値は、40%以上である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項9】
分光測色計を用いてSCE(正反射除去)方式で測定した前記光学層のL

の値は20以上である、請求項5から7のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項10】
前記光学層は、マトリクスと、前記マトリクス中に分散された光散乱体となる微粒子とを有する、請求項5から8のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルタならびにそれを利用する検出装置および光学積層体に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
赤外線を利用した物体検出には、物体を照射するための赤外線を出射する赤外光源と、物体で反射された赤外線を検出する赤外センサとが用いられている(例えば特許文献1)。外観および意匠の問題から、赤外光源および赤外センサを視認されないように隠蔽することが求められる場合がある。
【0003】
隠蔽対象は、赤外光源および赤外センサに限られない。近年、バーコード、QRコード(登録商標)、ArUco、カメレオンコードなどのAR(Augmented Reality:拡張現実)マーカが種々の用途に用いられている(例えば特許文献2)。外観および意匠の問題から、ARマーカを視認されないように隠蔽することが求められる場合がある。ARマーカは赤外線で読み取り可能であるものとする。
【0004】
上記の隠蔽のために、例えば特許文献3の黒色顔料を含む光学フィルタを用いることが考えられる。特許文献3の黒色顔料は、可視光を吸収し、赤外線を透過させる。この黒色顔料を含む光学フィルタを用いれば、赤外線を利用した物体検出において、赤外光源および赤外センサを隠蔽した上で、赤外光源から出射された赤外線で物体を照射し、物体で反射された赤外線を赤外センサによって検出することができる。また、ARマーカを隠蔽した上で、ARマーカを赤外線で読み取ることができる。
【0005】
本明細書において、特に断らない限り、「赤外線」は、波長が780nm以上4000nm以下の範囲内の光を少なくとも含むものとする。また、「可視光」は、波長が380nm以上780nm未満の範囲内の光をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2019-524602号公報
特開2016-224485号公報
特開2019-207303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3の黒色顔料は可視光を吸収するので、光学フィルタに熱が生じる可能性がある。光学フィルタで生じる熱は隠蔽対象に悪影響を及ぼし得る。さらに、特許文献3の黒色顔料は赤外線を高い直線透過率で透過させるので、この黒色顔料を含む光学フィルタを介して物体を赤外線で検出すると、物体で反射された赤外線に直線反射の成分が多く含まれる場合、ぎらつきが生じる可能性がある。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、可視光の吸収による発熱を低減し、かつ物体を赤外線で検出する際のぎらつきを低減することが可能な光学フィルタならびにそれを利用する検出装置および光学積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態によると以下の項目に示す解決手段が提供される。
[項目1]
波長550nmmの可視光が入射角0°で入射する場合のBRDF(双方向反射率分布関数)は、-30°以上-5°以下および5°以上30°の角度において0.1[1/sr]以上であり、
波長850nmmの赤外線が入射角0°で入射する場合のBTDF(双方向透過率分布関数)において、(-1°の値)/(-10°の値)および(1°の値)/(10°の値)は30以下である、光学フィルタ。
[項目2]
(-1°の値)/(-10°の値)および(1°の値)/(10°の値)は25以下である、請求項1に記載の光学フィルタ。
[項目3]
前記BTDFは、-5°以上5°以下の角度において50[1/sr]以下である、項目1または2に記載の光学フィルタ。
[項目4]
波長800nm以上2000nm以下の範囲における拡散透過率の平均値は35%以上である、項目1から3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目5]
前記可視光を後方散乱し、前記赤外線を前方散乱する光学層を備え、前記光学層は前記赤外線を前方散乱する散乱面を有する、項目1から4のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目6]
前記散乱面の算術平均粗さRaは1μm以上であり、かつ、最大高さRzは15μm以上である、項目5に記載の光学フィルタ。
[項目7]
前記可視光を後方散乱し、前記赤外線を直線透過させる光学層と、
前記光学層上に直接または他の層を介して配置され、前記赤外線を前方散乱する散乱層と、
を備える、項目1から4のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目8]
波長が800nm以上2000nm以下の範囲における前記光学フィルタのヘイズ値の平均値は、40%以上である、項目1から7のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目9]
分光測色計を用いてSCE(正反射除去)方式で測定した前記光学層のL

の値は20以上である、項目5から7のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目10]
前記光学層は、マトリクスと、前記マトリクス中に分散された光散乱体となる微粒子とを有する、項目5から9のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
[項目11]
前記微粒子は、少なくともコロイドアモルファス集合体を構成している、項目10に記載の光学フィルタ。
[項目12]
前記光学層の可視光の波長領域の透過率曲線は、長波長側から短波長側にかけて直線透過率が単調に減少する曲線部分を有し、前記曲線部分は入射角の増大につれて長波長側にシフトする、項目11に記載の光学フィルタ。
[項目13]
物体を検出する検出装置であって、
前記物体を照射するための赤外線を出射する赤外光源と、
前記物体で反射された赤外線を検出する赤外センサと、
項目1から12のいずれか1項に記載の光学フィルタであって、前記赤外光源から出射された前記赤外線を横切るように配置された光学フィルタと、
を備える、検出装置。
[項目14]
項目1から12のいずれか1項に記載の光学フィルタであって、第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面を有する光学フィルタと、
前記光学フィルタの前記第2主面側に配置され、前記光学フィルタを介して前記赤外線で読み取り可能なパターンを有する記録媒体層と、
を備える、光学積層体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によると、可視光の吸収による発熱を低減し、かつ物体を赤外線で検出する際のぎらつきを低減することが可能な光学フィルタならびにそれを利用する検出装置および光学積層体が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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