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公開番号2024111575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023016164
出願日2023-02-06
発明の名称粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240809BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】耐水性に優れた粘着シートを提供することを。
【解決手段】本発明の実施形態の粘着シートは、基材と;水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成される粘着剤層と;を備え、下記式から算出される粘着力維持率が75%以上である:
粘着力維持率(%)=23℃の水に30分浸漬前の粘着力(N/20mm)/23℃の水に30分浸漬後の粘着力(N/20mm)}×100
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と;水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成される粘着剤層と;を備え、
下記式から算出される粘着力維持率が75%以上である、粘着シート:
粘着力維持率(%)=23℃の水に30分浸漬前の粘着力(N/20mm)/23℃の水に30分浸漬後の粘着力(N/20mm)}×100。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
紫外線照射後粘着力が0.2N/20mm以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記23℃の水に30分浸漬後の粘着力が5.0N/20mm以上である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記水分散型アクリル系ポリマーが、ラジカル重合性官能基を有する反応性界面活性剤を用いる乳化重合により得られるポリマーである、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記活性エネルギー線硬化性樹脂が、ウレタン(メタ)アクリレートを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項6】
半導体ウエハ加工に用いられる、請求項1から5のいずれかに記載の粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は粘着シートに関する。より詳細には、半導体ウエハ加工に用いられる粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
粘着シートは、被着体の表面保護、および、固定を目的として広く用いられている。例えば、半導体ウエハの加工工程では、被着体である半導体ウエハをバックグラインド工程、および、ダイシング工程で適切に保持するために用いられる。近年、チップの微細化および薄型化が進められており、加工時に半導体ウエハを薄く研削しても半導体ウエハを適切に保持可能な粘着力が要求される。しかしながら、粘着力の高い粘着シートでは剥離時にウエハを破損するおそれがある。そのため、加工後は容易に被着体から剥離することができる軽剥離な粘着シートが求められている。
【0003】
半導体ウエハの加工工程に用いられる粘着シートは、使用後に半導体ウエハから剥離されるため、再剥離性を有する粘着シートが好ましく用いられている。再剥離性を有する粘着剤としては、溶剤系粘着剤が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、環境負荷の低減が求められており、水系粘着剤を用いることが試みられている(例えば、特許文献2)。水系粘着剤を用いる場合、半導体ウエハの加工工程では洗浄および熱冷却のために水が用いられるため、粘着剤層に含まれる水溶性成分が溶出し、十分な粘着力を維持できない場合がある。粘着シートの粘着力が低下した場合、ウエハを十分に保持することができず、半導体ウエハの加工工程でウエハ欠け、および、チップ飛びが生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-31620号公報
特開2009-73920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、耐水性に優れた粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.本発明の実施形態の粘着シートは、基材と;水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成される粘着剤層と;を備える。この粘着シートは、下記式から算出される粘着力維持率が75%以上である。
粘着力維持率(%)=23℃の水に30分浸漬前の粘着力(N/20mm)/23℃の水に30分浸漬後の粘着力(N/20mm)}×100。
2.上記1に記載の粘着シートは、紫外線照射後粘着力が0.2N/20mm以下であってもよい。
3.上記1または2に記載の粘着シートは、23℃の水に30分浸漬後の粘着力が5.0N/20mm以上であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の粘着シートにおいて、上記水分散型アクリル系ポリマーが、ラジカル重合性官能基を有する反応性界面活性剤を用いる乳化重合により得られるポリマーであってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の粘着シートにおいて、上記活性エネルギー線硬化性樹脂は、ウレタン(メタ)アクリレートを含んでいてもよい。
6.上記1から5のいずれかに記載の粘着シートは、半導体ウエハ加工に用いられてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、耐水性に優れた粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.粘着シート
A-1.粘着シートの全体構成
本発明の実施形態の粘着シートは、基材と;水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を備える。図1は、本発明の実施形態による粘着シートの概略断面図である。粘着シート100は、基材20と、粘着剤層10と、をこの順に備える。粘着剤層10は水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む。水分散型粘着剤組成物は光重合開始剤を含む。そのため、紫外線照射前においては被着体への優れた密着性を示し、紫外線照射後においては被着体への糊残り等を抑制し、容易に被着体から剥離することができる。本発明の実施形態の粘着シートは、下記式から算出される粘着力維持率が75%以上である。粘着力維持率が75%以上であれば、粘着シートが優れた耐水性を発揮し、水と接触し得る用途に用いた場合であっても粘着力を維持し得る。粘着力維持率は好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上であり、特に好ましくは95%以上である。本明細書において、粘着力維持率は100%であってもよい。
粘着力維持率(%)=23℃の水に30分浸漬前の粘着力(N/20mm)/23℃の水に30分浸漬後の粘着力(N/20mm)}×100
【0010】
本明細書において、23℃の水に30分浸漬前の粘着力および23℃の水に30分浸漬後の粘着力は以下の方法で測定した粘着シートの粘着力をいう。
<23℃の水に30分浸漬前の粘着力>
粘着シートを、幅20mm、長さ80mmに切断し、シリコンミラーウエハのミラー面に、23℃の雰囲気下、ハンドローラーを1往復させて圧着し、23℃で30分放置する。その後、粘着シートを剥離させるのに要する力を23℃、50%RH雰囲気下、180°剥離、引張速度300mm/分の条件で測定する。
<23℃の水に30分浸漬後の粘着力>
粘着シートを、幅20mm、長さ80mmに切断して、シリコンミラーウエハのミラー面に、23℃の雰囲気下、ハンドローラーを1往復させて圧着し、23℃で30分放置する。次いで、シリコンミラーウエハと貼り合わせた粘着シートを、23℃の蒸留水に30分間浸漬する。次いで、シリコンミラーウエハおよび粘着シートを水から取り出した後、表面の水をふき取る。その後、粘着シートを剥離させるのに要する力を23℃、50%RH雰囲気下、180°剥離、引張速度300mm/分の条件で測定する。
(【0011】以降は省略されています)

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