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公開番号2024137242
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023048687
出願日2023-03-24
発明の名称複合半透膜の製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 71/64 20060101AFI20240927BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】有機溶媒含有液を継続的に十分な処理能で脱塩可能な複合半透膜を製造する技術を提供する。
【解決手段】複合半透膜の製造方法が、ポリエーテルイミドを含む多孔質支持層を形成する多孔質支持層形成ステップと、前記多孔質支持層に、架橋成分と親水化剤とを含む水溶液を接触させることにより前記ポリエーテルイミドを架橋させる架橋ステップと、前記多孔質支持層上に分離機能層を形成する分離機能層形成ステップとを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエーテルイミドを含む多孔質支持層を形成する多孔質支持層形成ステップと、
前記多孔質支持層に、架橋成分と親水化剤とを含む水溶液を接触させることにより前記ポリエーテルイミドを架橋させる架橋ステップと、
前記多孔質支持層上に分離機能層を形成する分離機能層形成ステップと、を含む複合半透膜の製造方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
架橋ステップが、前記多孔質支持層を前記水溶液に浸漬させた後、熱処理することを含む、請求項1に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項3】
前記熱処理を、60℃以上200℃以下の温度で行う、請求項2に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項4】
前記親水化剤が、強酸基を有する有機酸である、請求項1又は2に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項5】
前記親水化剤が、カンファスルホン酸(CSA)及びパラトルエンスルホン酸(pTSA)の1以上を含む、請求項4に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項6】
前記親水化剤の濃度が、3質量%以上15質量%以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記架橋成分が、前記ポリエーテルイミド中のイミド環と反応可能な2以上の官能基を含む架橋成分を含む、請求項1又は2に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項8】
前記架橋成分が、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、1,4-ブタンジアミン、1,3-プロパンジアミン、エチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、及び1,3-シクロヘキサンビス(メチルアミン);
p-キシレンジアミン、m-キシレンジアミン;ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリ(オキシエチレン/オキシプロピレン)ジアミン、及びトリエチレングリコールジアミン;並びに
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、トリス(2-アミノエチル)アミン、及びジメチルエチレンジアミンを含む群から選択される1以上を含む、請求項1又は2に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項9】
前記架橋ステップ後、前記多孔質支持層を洗浄する洗浄ステップを含む、請求項1又は2に記載の複合半透膜の製造方法。
【請求項10】
前記分離機能層形成ステップが、前記多孔質支持層の表面上で多官能アミン及び酸クロライドと反応させることによって、架橋ポリアミド分離機能層を形成することを含む、請求項1又は2に記載の複合半透膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合半透膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、産業排水処理の分野等で、有機溶媒を含有する排水の膜分離に係る技術の重要性は知られており、分離膜の構成材料として耐有機溶媒性の高い材料が検討されている。例えば、特許文献1には、所定構造のポリエーテルイミドからなる微多孔性膜が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平1-155909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の膜構成材料では、溶媒の種類によっては耐性が十分でないものもあり、様々な有機溶媒に対応可能な材料が求められている。また、特許文献1に記載の微多孔性膜はシリカやバクテリアの濾過用の膜であり、同文献では、脱塩処理までを考慮した分離膜の構成、及びその製造条件までは検討されていない。
【0005】
よって、本発明の一態様は、耐有機溶媒性が高く且つ十分な脱塩機能を備えた分離膜を製造する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ポリエーテルイミドを含む多孔質支持層を形成する多孔質支持層形成ステップと、前記多孔質支持層に、架橋成分と親水化剤とを含む水溶液を接触させることにより前記ポリエーテルイミドを架橋させる架橋ステップと、前記多孔質支持層上に分離機能層を形成する分離機能層形成ステップと、を含む複合半透膜の製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、耐有機溶媒性が高く且つ十分な脱塩機能を備えた分離膜を製造する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態による複合半透膜の模式的な断面図を示す。
本発明の一実施形態による複合半透膜の製造方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態の製造方法により製造される分離膜は複合半透膜である。図1に、複合半透膜10の構成を模式的に示す。図1に示すように、複合半透膜10は、多孔質支持層2と、多孔質支持層2上に設けられた分離機能層(活性層若しくはスキン層ともいう)1とを備えている。また、多孔質支持層2は基材3の上に形成されていてもよい。複合半透膜10における分離機能層1は最上に配置された極薄い層(0.01μm以上1μm以下)であり、複合半透膜10の分離処理が主として行われる層である。多孔質支持層2は、主として上記分離機能層1を支持する役割を果たす。また、基材3は、多孔質支持層2をさらに支持する部分である。なお、本明細書において、「半透膜」とは、被処理液の一部の成分を透過させ、それ以外の成分を透過させない膜を指す。また、複合半透膜における「複合」とは、異なる機能又は構成を有する複数の層が積層されてなることを意味する。
【0010】
図2に、本実施形態による製造方法のフロー図を示す。図2に示すように、本形態による製造方法は、ポリエーテルイミドを含む多孔質支持層を形成する多孔質支持層形成ステップ(S10)と、前記多孔質支持層に、架橋成分と親水化剤とを含む水溶液を接触させることにより前記ポリエーテルイミドを架橋させる架橋ステップ(S20)と、前記多孔質支持層上に分離機能層を形成する分離機能層形成ステップ(S30)とを有していてよい。以下、各ステップについて詳説する。
(【0011】以降は省略されています)

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