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公開番号2024143049
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055526
出願日2023-03-30
発明の名称光学粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人いくみ特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20241003BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】端部の意図しない変形を抑制するのに適した軟質の光学粘着シートおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の粘着シート10は、25℃において170kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有する光学粘着シートであり、硬質端面11を有する。硬質端面11は、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH1を有する。粘着シート10における、硬質端面11から粘着シート10の面方向内側に20μm離れた部位は、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH2を有する。硬さH2に対する硬さH1の比率は、1.15以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
硬質端面を有する光学粘着シートであって、
前記光学粘着シートが、25℃において170kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有し、
前記硬質端面が、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH1を有し、
前記光学粘着シートにおける、前記硬質端面から当該光学粘着シートの面方向内側に20μm離れた部位が、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH2を有し、
硬さH2に対する硬さH1の比率が1.15以上である、光学粘着シート。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記比率が10以下である、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項3】
光開始剤を含有する、請求項1または2に記載の光学粘着シート。
【請求項4】
請求項1に記載の光学粘着シートを製造する方法であって、
光開始剤を含有する光学粘着シート原材を用意する用意工程と、
前記光学粘着シート原材に対してパルスレーザー光を照射および走査し、前記光学粘着シート原材における前記パルスレーザー光の多光子吸収によって前記光学粘着シート原材を切断して前記光学粘着シートを形成する、外形加工工程とを含む、光学粘着シートの製造方法。
【請求項5】
前記パルスレーザー光が、ピコ秒パルスレーザー光またはフェムト秒パルスレーザー光である、請求項4に記載の光学粘着シートの製造方法。
【請求項6】
前記パルスレーザー光が、500nm以上2500nm以下の波長を有する、請求項4または5に光学粘着シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学粘着シートに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光フィルム、タッチパネルおよびカバーフィルムなどの要素を含む積層構造を有する。そのようなディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの接合のために、例えば、光学的に透明な粘着シート(光学粘着シート)が用いられる。
【0003】
一方、例えばスマートフォン用およびタブレット端末用に、繰り返し折り曲げ可能(フォルダブル)なディスプレイパネルの開発が進んでいる。フォルダブルディスプレイパネルは、具体的には、屈曲形状とフラットな非屈曲形状との間で、繰り返し変形可能である。このようなフォルダブルディスプレイパネルでは、積層構造中の各要素が、繰り返し折り曲げ可能に作製されており、そのような要素間の接合に薄い光学粘着シートが用いられている。フォルダブルディスプレイパネルなどフレキシブルデバイス用の光学粘着シートについては、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-111754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フレキシブルデバイス用の光学粘着シートには、デバイス屈曲時の被着体への充分な追従性と、優れた応力緩和性とを有するように、高度に軟質であることが求められる。しかしながら、光学粘着シートが柔らかいほど、当該光学粘着シートの端部には、意図しない変形が生じやすい。光学粘着シートの端部の意図しない変形は、当該光学粘着シートの取り扱い性を低下させる。
【0006】
本発明は、端部の意図しない変形を抑制するのに適した軟質の光学粘着シート、およびその製造方法を、提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明[1]は、硬質端面を有する光学粘着シートであって、前記光学粘着シートが、25℃において170kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有し、前記硬質端面が、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH1を有し、前記光学粘着シートにおける、前記硬質端面から当該光学粘着シートの面方向内側に20μm離れた部位が、ナノインデンテーション法により測定される25℃での表面硬さとして硬さH2を有し、硬さH2に対する硬さH1の比率が1.15以上である、光学粘着シートを含む。
【0008】
本発明[2]は、前記比率が10以下である、上記[1]に記載の光学粘着シートを含む。
【0009】
本発明[3]は、光開始剤を含有する、上記[1]または[2]に記載の光学粘着シートを含む。
【0010】
本発明[4]は、上記[1]から[3]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを製造する方法であって、光開始剤を含有する光学粘着シート原材を用意する用意工程と、前記光学粘着シート原材に対してパルスレーザー光を照射および走査し、前記光学粘着シート原材における前記パルスレーザー光の多光子吸収によって前記光学粘着シート原材を切断して光学粘着シートを形成する、外形加工工程とを含む、光学粘着シートの製造方法を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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