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公開番号
2024146143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058874
出願日
2023-03-31
発明の名称
光学積層体および該光学積層体を含む画像表示装置
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人籾井特許事務所
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約
【課題】薄型、かつ、耐屈曲性に優れた光学積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の光学積層体は、偏光子を含む偏光板と;液晶化合物の配向固化層である第1の位相差層と;マルテンス硬度が150N/mm
2
~250N/mm
2
である接着剤層と;液晶化合物の配向固化層である第2の位相差層と;VOC値が100ppm以下である粘着剤層と;をこの順に備える。1つの実施形態において、粘着剤層は重合率が98.5%以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
偏光子を含む偏光板と;
液晶化合物の配向固化層である第1の位相差層と;
マルテンス硬度が150N/mm
2
~250N/mm
2
である接着剤層と;
液晶化合物の配向固化層である第2の位相差層と;
VOC値が100ppm以下である粘着剤層と;をこの順に備える、光学積層体。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
偏光子を含む偏光板と;
液晶化合物の配向固化層である第1の位相差層と;
マルテンス硬度が150N/mm
2
~250N/mm
2
である接着剤層と;
液晶化合物の配向固化層である第2の位相差層と;
重合率が98.5%以上である粘着剤層と;をこの順に備える、光学積層体。
【請求項3】
前記接着剤層の厚みが0.3μm~3μmである、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記粘着剤層の厚みが10μm~100μmである、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項5】
総厚みが、180μm以下である、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記第1の位相差層が、面内位相差Re(550)が100nm~190nmであり、かつ、Re(450)/Re(550)<1を満たし、
前記第1の位相差層の遅相軸と、前記偏光子の吸収軸とのなす角度が40°~50°である、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記第1の位相差層のRe(550)が200nm~300nmであり、前記第2の位相差層のRe(550)が100nm~200nmであり、
前記第1の位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度が10°~20°であり、
前記第2の位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度が70°~80°である、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項8】
請求項1または2に記載の光学積層体を含む、画像表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体および該光学積層体を含む画像表示装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置には、代表的には偏光板および位相差板が用いられている。実用的には、偏光板と位相差板とを一体化した位相差層付偏光板が広く用いられている(例えば、特許文献1)。画像表示装置の薄型化への要望が強くなるに伴い、位相差層付偏光板についても薄型化の要望が強まっている。位相差層付偏光板の薄型化を目的として、位相差層の薄型化が進んでおり、液晶系の材料を用いて作製された位相差層が用いられている。さらに、画像表示装置の用途の拡大に伴い、画像表示装置に対する要望が多様化している。例えばスマートフォンにおいては、折り畳み可能とすることが求められている。したがって、このような画像表示装置を実現し得る位相差層付偏光板が強く要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3325560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、薄型、かつ、耐屈曲性に優れた光学積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の光学積層体は、偏光子を含む偏光板と;液晶化合物の配向固化層である第1の位相差層と;マルテンス硬度が150N/mm
2
~250N/mm
2
である接着剤層と;液晶化合物の配向固化層である第2の位相差層と;VOC値が100ppm以下である粘着剤層と;をこの順に備える。
2.本発明の別の実施形態の光学積層体は、偏光子を含む偏光板と;液晶化合物の配向固化層である第1の位相差層と;マルテンス硬度が150N/mm
2
~250N/mm
2
である接着剤層と;液晶化合物の配向固化層である第2の位相差層と;重合率が98.5%以上である粘着剤層と;をこの順に備える。
3.上記1または2に記載の光学積層体において、上記接着剤層の厚みは0.3μm~3μmであってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の光学積層体において、上記粘着剤層の厚みは10μm~100μmであってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の光学積層体の総厚みは180μm以下であってもよい。
6.上記1から5のいずれかに記載の光学積層体において、上記第1の位相差層は、面内位相差Re(550)が100nm~190nmであり、かつ、Re(450)/Re(550)<1を満たし、上記第1の位相差層の遅相軸と、上記偏光子の吸収軸とのなす角度は40°~50°であってもよい。
7.上記1から5のいずれかに記載の光学積層体において、上記第1の位相差層のRe(550)は200nm~300nmであり、上記第2の位相差層のRe(550)は100nm~200nmであり、上記第1の位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は10°~20°であり、上記第2の位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は70°~80°である。
8.本発明の別の局面においては画像表示装置が提供される。本発明の実施形態の画像表示装置は上記1から6のいずれかに記載の光学積層体を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、薄型、かつ、耐屈曲性に優れた光学積層体を提供し得る。本発明の実施形態の光学積層体は、高温高湿環境下であっても耐屈曲性に優れ得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0009】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
【0010】
A.光学積層体の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。図示例の光学積層体100は、偏光板10と、液晶化合物の配向固化層(以下、液晶配向固化層ともいう)である第1の位相差層21と、接着剤層30と、液晶配向固化層である第2の位相差層22と、粘着剤層40と、をこの順に備える。偏光板10は、代表的には、偏光子11と、偏光子11の両側に配置された保護層12、13と、を含む。図示例において、保護層12,13と偏光子11との積層、偏光板10と第1の位相差層21との積層はそれぞれ、接着層(図示せず)を介して行われ得る。接着層は、任意の適切な接着剤により形成される接着剤層であってもよく、任意の適切な粘着剤により形成される粘着剤層であってもよい。これらの積層は、目的に応じて、接着層を介することなく直接行われてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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