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公開番号2024148141
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2024024649
出願日2024-02-21
発明の名称積層フィルム及び積層フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類B32B 23/08 20060101AFI20241009BHJP(積層体)
要約【課題】基材層の構成成分の一部と表面層の構成成分の一部との混合層として構成された接合層に十分な接合機能を発揮させることができる積層フィルムを提供する。
【解決手段】トリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムで構成された基材層と、該基材層上に配される光硬化性樹脂を含む樹脂組成物で構成される表面層と、前記基材層と前記表面層との間に配される接合層とを備え、前記接合層は、前記基材層に含まれる前記トリアセチルセルロースの一部と前記表面層に含まれる前記光硬化性樹脂の一部とが相溶している相溶層として構成されており、前記接合層の厚さをTJμmとし、前記接合層のラマン分光法によるイメージングラマン測定において、ピークトップが波数1730cm-1に観察されるピークの強度をIAとし、ピークトップが波数1635cm-1に観察されるピークの強度をIBとしたときに、以下の関係式を満たす。
TJ×IB/IA≧15.0μm
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材層と、該基材層上に配される表面層と、前記基材層と前記表面層との間に配されて前記基材層と前記表面層とを接合する接合層と、を備え、
前記基材層は、トリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムで構成され、
前記表面層は、光硬化性樹脂を含む樹脂組成物で構成され、
前記接合層は、前記基材層に含まれる前記トリアセチルセルロースの一部と前記表面層に含まれる前記光硬化性樹脂の一部とが相溶している相溶層として構成されており、
前記接合層の厚さをT

μmとし、
前記接合層についてラマン分光法によるイメージングラマン測定を実施した場合に、ピークトップが波数1730cm
-1
に観察されるピークの強度をI

とし、ピークトップが波数1635cm
-1
に観察されるピークの強度をI

としたときに、
前記T

、前記I

、及び、前記I

が、以下の関係式を満たす、


×I

/I

≧15.0μm
積層フィルム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記接合層の厚さT

は、6.1μm以上である、
請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記表面層を144時間以上の光照射に曝した後においても、前記接合層は前記表面層から剥離しない接合強度を有する、
請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
前記表面層は、ハードコート層の機能を有する、
請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項5】
トリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムで構成された基材層上に、前記トリアセチルセルロースを溶解可能な有機溶剤と光硬化性樹脂とを含む樹脂組成物を塗布して塗布層を形成することと、
前記基材層及び前記塗布層を加熱処理することと、を有し、
最高温度が130℃以上となるように、前記加熱処理を実施する、
積層フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記加熱処理において、前記最高温度での加熱を20秒以上実施する、
請求項5に記載の積層フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルム及び積層フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、基材層と、該基材層上に配される表面層と、前記基材層と前記表面層との間に配されて前記基材層と前記表面層とを接合する接合層と、を備える積層フィルムが知られている(例えば、下記特許文献1)。
【0003】
下記特許文献1には、トリアセチルセルロースからなる樹脂フィルムで前記基材層(透明基材)を構成し、電離放射線硬化型材料(例えば、アクリル系材料など)からなるバインダーマトリックスを含む硬化性樹脂組成物で前記表面層(低屈折率層)を構成し、前記基材層(透明基材)に含まれる前記トリアセチルセルロースの一部と前記表面層(低屈折率層)に含まれる前記バインダーマトリックスの一部とが混合された混合層として前記接合層(ハードコート層)を構成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-205644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように構成された積層フィルムにおいて、前記接合層には、前記基材層と前記表面層とを十分に接合させる機能が要求されている。
しかしながら、前記基材層の構成成分の一部と前記表面層の構成成分の一部との混合層として前記接合層を構成した場合において、前記接合層たる混合層に十分な接合機能を発揮させることについての検討は、未だ十分になされているとは言い難い。
【0006】
そこで、本発明は、基材層の構成成分の一部と表面層の構成成分の一部との混合層として構成された接合層に十分な接合機能を発揮させることができる積層フィルムを提供すること、及び、該積層フィルムの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者が鋭意検討したところ、接合層が基材層の構成成分の一部と表面層の構成成分の一部とを含む混合層として構成されている積層フィルムにおいて、前記接合層の厚さをTμmとし、また、前記接合層についてラマン分光法によるイメージングラマン測定を実施した場合に、ピークトップが波数1730cm
-1
に観察されるピークの強度をI

、ピークトップが波数1635cm
-1
に観察されるピークの強度をI

としたときに、前記T、前記I

、及び、前記I

を特定の関係式を満たすことにより、前記接合層が十分な接合機能を発揮することを見出した。
そして、本発明を想到するに至った。
【0008】
すなわち、本発明に係る積層フィルムは、
基材層と、該基材層上に配される表面層と、前記基材層と前記表面層との間に配されて前記基材層と前記表面層とを接合する接合層と、を備え、
前記基材層は、トリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムで構成され、
前記表面層は、光硬化性樹脂を含む樹脂組成物で構成され、
前記接合層は、前記基材層に含まれる前記トリアセチルセルロースの一部と前記表面層に含まれる前記光硬化性樹脂の一部とが相溶している相溶層として構成されており、
前記接合層の厚さをT

μmとし、
前記接合層についてラマン分光法によるイメージングラマン測定を実施した場合に、ピークトップが波数1730cm
-1
に観察されるピークの強度をI

とし、ピークトップが波数1635cm
-1
に観察されるピークの強度をI

としたときに、
前記T

、前記I

、及び、前記I

が、以下の関係式を満たす。


×I

/I

≧15.0μm
【0009】
また、本発明に係る積層フィルムの製造方法は、
トリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムで構成された基材層上に、前記トリアセチルセルロースを溶解可能な有機溶剤と光硬化性樹脂とを含む樹脂組成物を塗布して塗布層を形成することと、
前記基材層及び前記塗布層を加熱処理することと、を有し、
最高温度が130℃以上となるように、前記加熱処理を実施する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の積層フィルムによれば、基材層の構成成分の一部と表面層の構成成分の一部との混合層として構成された接合層に十分な接合機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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