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公開番号2024126217
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034456
出願日2023-03-07
発明の名称調光用導電性フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人いくみ特許事務所
主分類C23C 14/08 20060101AFI20240912BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】透明導電層に対する調光用材料の濡れ性を確保するのに適した、調光用導電性フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】調光用導電性フィルムの製造方法は、次の用意工程と透明導電層形成工程とを含む。用意工程では、長尺の積層フィルムWを用意する。長尺の積層フィルムWは、長尺の基材フィルム10と、基材フィルム10の第1面11に貼り合わされた長尺の保護フィルム20とを備える。透明導電層形成工程では、減圧雰囲気下で、積層フィルムWにおける第2面12上に、導電性酸化物層31と、金属層32と、導電性酸化物層33とをこの順で成膜して透明導電層30を形成し、当該透明導電層30付き積層フィルムWをロール状に巻き回す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1面と当該第1面とは反対側の第2面とを有する長尺の基材フィルムと、前記第1面に貼り合わされた長尺の保護フィルムと、を備える長尺の積層フィルムを用意する、用意工程と、
減圧雰囲気下で、前記積層フィルムにおける前記第2面上に、第1導電性酸化物層と、金属層と、第2導電性酸化物層とをこの順で成膜して透明導電層を形成し、当該透明導電層付き積層フィルムをロール状に巻き回す、透明導電層形成工程とを含む、調光用導電性フィルムの製造方法。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記第1導電性酸化物層および/または前記第2導電性酸化物層がインジウムスズ複合酸化物層である、請求項1に記載の調光用導電性フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記金属層が銀層または銀合金層である、請求項1または2に記載の調光用導電性フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、調光用導電性フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
調光デバイスの透明電極を形成するための導電性フィルム(調光用導電性フィルム)が知られている。調光用導電性フィルムは、例えば、基材フィルムと、同フィルム上の透明導電層とを備える。従来の調光用導電性フィルムは、例えば、次のように製造される。
【0003】
まず、ロールトゥロール方式のスパッタリング装置により、長尺の基材フィルム上に透明導電層が形成される(透明導電層形成工程)。具体的には、スパッタリング装置の成膜室内が真空排気された後、そのような減圧雰囲気の成膜室内で、基材フィルム上に透明導電材料がスパッタ成膜される。透明導電層が形成された基材フィルムは、スパッタリング装置における減圧雰囲気の巻取り室内でロール状に巻き取られる。これにより、ロール状の調光用導電性フィルム(調光用導電性フィルムロール)が得られる。次に、ロールトゥロール方式のラミネート装置により、大気雰囲気下で、調光用導電性フィルムの基材フィルム側に保護フィルムが貼り合わせられる(貼合せ工程)。保護フィルムは、主に、調光用導電性フィルムの傷付き防止のために設けられる。調光デバイスの光通過箇所に配置される調光用導電性フィルムにとり、傷付き防止は非常に重要である。以上のようにして、保護フィルム付きの調光用導電性フィルムが製造される。
【0004】
保護フィルム付き調光用導電性フィルムは、調光デバイスの製造ラインに供給される。その製造ラインでは、調光用導電性フィルムの透明導電層上に、液状の調光用材料が塗布される(塗布工程)。保護フィルムは、所定のタイミングで、調光用導電性フィルムから剥がされる。このような調光用導電性フィルムに関する技術については、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-30229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
調光用導電性フィルムには、上述の塗布工程において、透明導電層に対する調光用材料の濡れ性が良いことが求められる。
【0007】
一方、本発明者らは、調光用導電性フィルムに関し、次のような知見を得た。透明導電層形成工程後の透明導電層の表面(基材フィルムとは反対側の表面)は、大気に晒される累積時間が長いほど、調光用材料の濡れ性が低下する。上述の従来の製造方法では、透明導電層の表面は、透明導電層形成工程の次に行われる貼合せ工程において比較的長時間、大気に晒される。これにより、透明導電層に対する調光用材料の濡れ性が大きく低下する。
【0008】
本発明は、透明導電層に対する調光用材料の濡れ性を確保するのに適した、調光用導電性フィルムの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明[1]は、第1面と当該第1面とは反対側の第2面とを有する長尺の基材フィルムと、前記第1面に貼り合わされた長尺の保護フィルムと、を備える長尺の積層フィルムを用意する用意工程と、減圧雰囲気下で、前記積層フィルムにおける前記第2面上に、第1導電性酸化物層と、金属層と、第2導電性酸化物層とをこの順で成膜して透明導電層を形成し、当該透明導電層付き積層フィルムをロール状に巻き回す、透明導電層形成工程とを含む、調光用導電性フィルムの製造方法を含む。
【0010】
本発明[2]は、前記第1導電性酸化物層および/または前記第2導電性酸化物層がインジウムスズ複合酸化物層である、上記[1]に記載の調光用導電性フィルムの製造方法を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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