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公開番号2024128523
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037522
出願日2023-03-10
発明の名称レンズ部、表示体および表示方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240913BHJP(光学)
要約【課題】VRゴーグルの軽量化、視認性の向上を実現し得るレンズ部を提供する。
【解決手段】レンズ部は、反射型偏光部材14と、表示素子と反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部16と、表示素子と第一レンズ部との間に配置され、表示素子から出射された光を透過させ、反射型偏光部材で反射された光を反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラー18と、反射型偏光部材の前方に配置される第二レンズ部24と、ハーフミラーと反射型偏光部材との間の光路上に配置され、第2のλ/4部材を含む位相差部材22と、を備え、位相差部材は、第一位相差層および接着層を含み、第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n1と接着層の波長550nmにおける屈折率n0とは下記式(1)の関係を満足する。
|n1-n0|<0.05・・・(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザに対して画像を表示する表示システムに用いられるレンズ部であって、
画像を表す表示素子の表示面から前方に向けて出射され、偏光部材および第1のλ/4部材を通過した光を反射する反射型偏光部材と、
前記表示素子と前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、
前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射型偏光部材で反射された光を前記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、
前記反射型偏光部材の前方に配置される第二レンズ部と、
前記ハーフミラーと前記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、第2のλ/4部材を含む位相差部材と、を備え、
前記位相差部材は、第一位相差層および接着層を含み、前記第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n

と前記接着層の波長550nmにおける屈折率n

とは下記式(1)の関係を満足する、
レンズ部:
|n

-n

|<0.05・・・(1)。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記接着層の波長550nmにおける屈折率n

は、下記式(2)を満足する、請求項1に記載のレンズ部:
1.40<n

<1.55・・・(2)。
【請求項3】
前記第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n

は、下記式(3)を満足する、請求項1に記載のレンズ部:
1.40<n

<1.60・・・(3)。
【請求項4】
前記位相差部材は、前記第一位相差層、前記接着層および第二位相差層をこの順に含み、
前記n

およびn

と、前記第二位相差層の波長550nmにおける屈折率n

とは、下記式(4)および(5)の関係を満足する、請求項1に記載のレンズ部:
|n

-n

|≧|n

-n

|・・・(4)
|n

-n

|+|n

-n

|<0.15・・・(5)。
【請求項5】
前記位相差部材を含む積層部を備える、請求項1に記載のレンズ部。
【請求項6】
前記積層部は前記反射型偏光部材を含む、請求項5に記載のレンズ部。
【請求項7】
前記積層部は、前記反射型偏光部材と前記第二レンズ部との間に配置される吸収型偏光部材を含む、請求項6に記載のレンズ部。
【請求項8】
前記積層部は、前記反射型偏光部材と前記第二レンズ部との間に配置される第3のλ/4部材を含む、請求項6に記載のレンズ部。
【請求項9】
前記積層部は、前記位相差部材の前方に配置される保護部材を含む、請求項5に記載のレンズ部。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のレンズ部を有する、表示体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ部、表示体および表示方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、偏光部材、位相差部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。VRゴーグルは様々な場面での利用が検討されていることから、その軽量化、視認性の向上等が望まれている。軽量化は、例えば、VRゴーグルに用いられるレンズを薄型化することで達成され得る。一方で、薄型レンズを用いた表示システムに適した光学部材の開発も望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-103286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に鑑み、本発明はVRゴーグルの軽量化、視認性の向上を実現し得るレンズ部の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.本発明の実施形態によるレンズ部は、ユーザに対して画像を表示する表示システムに用いられるレンズ部であって、画像を表す表示素子の表示面から前方に向けて出射され、偏光部材および第1のλ/4部材を通過した光を反射する反射型偏光部材と、前記表示素子と前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射型偏光部材で反射された光を前記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、前記反射型偏光部材の前方に配置される第二レンズ部と、前記ハーフミラーと前記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、第2のλ/4部材を含む位相差部材と、を備え、前記位相差部材は、第一位相差層および接着層を含み、前記第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n

と前記接着層の波長550nmにおける屈折率n

とは下記式(1)の関係を満足する。
|n

-n

|<0.05・・・(1)
2.上記1に記載のレンズ部において、上記接着層の波長550nmにおける屈折率n

は、下記式(2)を満足してもよい。
1.40<n

<1.55・・・(2)
3.上記1または2に記載のレンズ部において、上記第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n

は、下記式(3)を満足してもよい。
1.40<n

<1.60・・・(3)
4.上記1から3のいずれかに記載のレンズ部において、上記位相差部材は、上記第一位相差層、上記接着層および第二位相差層をこの順に含み、上記n

およびn

と、前記第二位相差層の波長550nmにおける屈折率n

とは、下記式(4)および(5)の関係を満足してもよい。
|n

-n

|≧|n

-n

|・・・(4)
|n

-n

|+|n

-n

|<0.15・・・(5)
5.上記1から4のいずれかに記載のレンズ部は、上記位相差部材を含む積層部を備えてもよい。
6.上記5に記載のレンズ部において、上記積層部は上記反射型偏光部材を含んでもよい。
7.上記6に記載のレンズ部において、上記積層部は、上記反射型偏光部材と上記第二レンズ部との間に配置される吸収型偏光部材を含んでもよい。
8.上記6または7に記載のレンズ部において、上記積層部は、上記反射型偏光部材と上記第二レンズ部との間に配置される第3のλ/4部材を含んでもよい。
9.上記5から8のいずれかに記載のレンズ部において、上記積層部は、上記位相差部材の前方に配置される保護部材を含んでもよい。
10.本発明の実施形態による表示体は、上記1から9のいずれかに記載のレンズ部を有する。
11.本発明の実施形態による表示方法は、偏光部材および第1のλ/4部材を介して出射された画像を表す光を、ハーフミラーおよび第一レンズ部を通過させるステップと、前記ハーフミラーおよび前記第一レンズ部を通過した光を、第2のλ/4部材を含む位相差部材を通過させるステップと、前記位相差部材を通過した光を、反射型偏光部材で前記ハーフミラーに向けて反射させるステップと、前記反射型偏光部材および前記ハーフミラーで反射させた光を、前記位相差部材により前記反射型偏光部材を透過可能にするステップと、前記反射型偏光部材を透過した光を、第二レンズ部を通過させるステップと、を有し、前記位相差部材は、第一位相差層および接着層を含み、前記第一位相差層の波長550nmにおける屈折率n

と前記接着層の波長550nmにおける屈折率n

とは下記式(1)の関係を満足する。
|n

-n

|<0.05・・・(1)
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によるレンズ部によれば、VRゴーグルの軽量化、視認性の向上を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の1つの実施形態に係る表示システムの概略の構成を示す模式図である。
図1に示す表示システムのレンズ部の詳細の一例を示す模式的な断面図である。
反射型偏光フィルムに含まれる多層構造の一例を示す模式的な斜視図である。
図1に示す表示システムのレンズ部の詳細の別の一例を示す模式的な断面図である。
透過率の測定方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚み、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、図面については、同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
【0010】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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