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公開番号2024083647
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2024071634,2023020634
出願日2024-04-25,2020-02-28
発明の名称光透過性積層体
出願人日東電工株式会社
代理人個人
主分類G01N 21/892 20060101AFI20240614BHJP(測定;試験)
要約【課題】従来に比べて格段に微小な異物を検出し得る光透過性積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光透過性積層体は、第1主面と第2主面とを有し;第1主面側に剥離可能に仮着された少なくとも1つの反射性保護フィルムを含み;反射性保護フィルムは、所定倍率の光学系の焦点を第1主面の表面に合わせるときの照射光を反射し、かつ、検査光を透過する機能を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
第1主面と第2主面とを有し、該第1主面側に剥離可能に仮着された少なくとも1つの反射性保護フィルムと、
該反射性保護フィルムの表面に剥離可能に仮着された表面保護フィルムと、
を含み、
該反射性保護フィルムが、所定倍率の光学系の焦点を該第1主面の表面に合わせるときの照射光を反射し、かつ、検査光を透過する機能を有する、
光透過性積層体。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記反射性保護フィルムが以下の関係を満足する、請求項1に記載の光透過性積層体:
y≧0.0181x-11.142
ここで、xは650nm~800nmの波長領域での検出波長の絶対値であり、yは反射率の絶対値である。
【請求項3】
前記反射性保護フィルムの表面に形成されたハードコート層をさらに含む、請求項1または2に記載の光透過性積層体。
【請求項4】
枚葉で中空に固定された状態で、8μm~50μmサイズの欠点を検出する透過検査に用いられる、請求項1から3のいずれかに記載の光透過性積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過性積層体に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置に適用される光透過性積層体(例えば、光学部材、光学積層体、光学フィルム、光透過性粘着シート)は、画像表示欠陥等を防止するために当該積層体内部の異物を排除する必要がある。そのため、このような光透過性積層体は、代表的には異物検査に供される。異物検査は、代表的には、光透過性積層体の長尺状のウェブを搬送しながら行われる透過検査であり、当該透過検査において異物および/または欠点は暗点として認識され得る。近年、画像表示装置に要求される表示性能が格段に高くなり、その結果、光透過性積層体の異物検査の精度についても格段に高いものが要求されるようになっている。具体的には、従来は50μm程度の異物および/または欠点を検出すれば許容されていたところ、10μm程度の異物および/または欠点を検出する必要が生じている。しかし、上記のような長尺状のウェブを搬送しながら行われる異物検査では、このように小さな異物および/または欠点を検出することはきわめて困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-062165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、従来に比べて格段に微小な異物および/または欠点を検出し得る光透過性積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態による光透過性積層体は、第1主面と第2主面とを有し;該第1主面側に剥離可能に仮着された少なくとも1つの反射性保護フィルムを含み;該反射性保護フィルムは、所定倍率の光学系の焦点を該第1主面の表面に合わせるときの照射光を反射し、かつ、検査光を透過する機能を有する。
1つの実施形態においては、上記反射性保護フィルムは以下の関係を満足する:
y≧0.0181x-11.142
ここで、xは650nm~800nmの波長領域での検出波長の絶対値であり、yは反射率の絶対値である。
1つの実施形態においては、上記光透過性積層体は、上記反射性保護フィルムの表面に剥離可能に仮着された表面保護フィルムをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記光透過性積層体は、上記反射性保護フィルムの表面に形成されたハードコート層をさらに含む。
1つの実施形態においては、上記光透過性積層体は、枚葉で中空に固定された状態で、8μm~50μmサイズの欠点を検出する透過検査に用いられる。
1つの実施形態においては、上記光透過性積層体は、上記透過検査の検査後に検査済み領域を認識可能な認識手段が設けられている。
1つの実施形態においては、上記認識手段は、検査済み領域を包囲する直線または破線、クロスマーク、あるいは一定間隔のドットである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態による光透過性積層体によれば、従来に比べて格段に微小な(例えば、8μmサイズ程度の)異物および/または欠点を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態における透過検査の一例を説明する概略側面図である。
(a)~(d)は、透過検査の欠点の検出における光透過性積層体の支持部材への固定方法の手順の一例を説明する概略側面図である。
透過検査の欠点の検出における撮像素子の焦点合わせを説明する概略図である。
透過検査の欠点の検出における撮像素子による光透過性積層体のXY平面の走査を説明する概略斜視図である。
透過検査の欠点の検出における欠点のXY座標マップの一例を説明する概念図である。
透過検査の欠点の検出における所定数の欠点のXY座標マップの統合の一例を説明する概念図である。
(a)~(c)は、光透過性積層体に設けられ得る認識手段を説明する概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、図面はすべて模式的に表されており、実際の状態を正確に描いたものではない。
【0009】
A.光透過性積層体の検査方法の概略
本発明の実施形態による光透過性積層体の検査方法は、枚葉の光透過性積層体を中空に固定した状態で透過検査を行う。図1は、透過検査の一例を説明する概略側面図である。透過検査は、例えば、光学系を用いて、一対の支持部材20、20に横架された光透過性積層体10の画像を得ることを含む。光学系は、例えば、光透過性積層体10の一方の側(図示例では上方)に配され、光透過性積層体の画像を得る撮像素子30と;光透過性積層体10の他方の側(図示例では下方)に配され、光透過性積層体10を照射する照射光を発する光源40と;を含む。なお、撮像素子30が光透過性積層体10の下方に配され、光源40が光透過性積層体10の上方に配されてもよい。撮像素子30は、透過光(検査光)像を撮像し、当該撮像した画像において、異物および/または欠点(以下、文脈に応じて単に異物または欠点と称する場合がある)は暗点として認識され得る。透過検査のより具体的な実施形態については後述する。枚葉の光透過性積層体を中空に固定した状態で透過検査を行うことにより、光透過性積層体において8μm~50μmサイズ、好ましくは8μm~30μmサイズ、より好ましくは8μm~20μmサイズ、さらに好ましくは8μm~15μmサイズ、特に好ましくは約10μmサイズの欠点を検出することができる。従来、光学フィルムのような光透過性積層体の異物検査は長尺状のウェブを搬送しながら行われている。このような異物検査によれば、小さな(代表的には、50μm以下のサイズの)異物を検出することは実質的に不可能である。なお、従来は50μmサイズ程度の異物を検出すれば許容されていたので、ウェブ搬送による異物検査に特段の問題は生じていなかったところ、画像表示装置の高精度化に伴い、10μmサイズ程度の異物を検出する必要が新たに生じてきた。本発明者らはこのような問題について鋭意検討した結果、搬送時のウェブのバタつきおよび/または搬送装置の振動により撮像素子による正確な画像が得られないことに起因し得ることを見出した。そして、試行錯誤の結果、光透過性積層体を枚葉状に裁断し、当該枚葉状の光透過性積層体を中空に固定した状態で(すなわち、載置せずに)透過検査を行うことにより、搬送時のウェブのバタつきおよび/または搬送装置の振動による悪影響を排除できるのみならず、載置面の異物等の悪影響も排除した。その結果、きわめて高精度の異物検査を実現し、10μmサイズ程度の異物および/または欠点を検出することを可能にした。このように、本発明は、従来になかった新たな課題を解決するものである。
【0010】
B.光透過性積層体
光透過性積層体としては、異物検査が必要とされる任意の適切な光透過性の積層体が挙げられる。具体例としては、光学フィルム、粘着剤シート、およびこれらの組み合わせ(例えば、粘着剤層付光学フィルム)が挙げられる。光学フィルムとしては、例えば、偏光板、位相差板、タッチパネル用導電性フィルム、表面処理フィルム、および、これらを目的に応じて適切に積層した積層体(例えば、反射防止用円偏光板、タッチパネル用導電層付偏光板)が挙げられる。粘着剤シートは、代表的には、粘着剤とその少なくとも一方の側に仮着された離型フィルムとを含む。光透過性積層体は、代表的には、粘着剤層付光学フィルムであり得る。光透過性積層体の厚みは、好ましくは300μm以下であり、より好ましくは280μm以下であり、さらに好ましくは250μm以下である。本発明の実施形態によれば、このような薄型の光透過性積層体においても微小な異物を良好に検出することができる。光透過性積層体の厚みの下限は、例えば30μmであり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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