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公開番号2024075135
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2022186348
出願日2022-11-22
発明の名称無人走行体
出願人株式会社豊田自動織機
代理人
主分類G01S 7/497 20060101AFI20240527BHJP(測定;試験)
要約【課題】レーザー式測距装置の汚れや故障による異常の判別に加え、データの改ざん、データの一部消失およびデータの置換といったレーザー点群のデータ異常の有無を判別できる無人走行体の提供にある。
【解決手段】走行体本体と、レーザー式測距装置20と、レーザー式測距装置20を制御するコントローラと、を有する無人走行体である。コントローラは、レーザー走査部23と距離を空けて対向して走行体本体に遮光体を設けた状態でレーザー式測距装置20により遮光体を測距してレーザー点群Pを取得するとともに、遮光体の遮光を無効化した状態でレーザー式測距装置20により走行体本体の周囲の測距対象物を測距してレーザー点群を取得し、遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、測距対象物の測距により取得されたレーザー点群の距離値より大きいと判別されたとき、取得されたレーザー点群のデータ異常と判別する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
走行体本体と、
前記走行体本体に備えられ、レーザー光を走査するレーザー走査部を備えるレーザー式測距装置と、
前記レーザー式測距装置を制御するコントローラと、を有する無人走行体であって、
前記コントローラは、前記レーザー走査部と距離を空けて対向して前記走行体本体に遮光体を設けた状態で前記レーザー式測距装置により前記遮光体を測距してレーザー点群を取得するとともに、前記遮光体の遮光を無効化した状態で前記レーザー式測距装置により前記走行体本体の周囲の測距対象物を測距してレーザー点群を取得し、
前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、前記測距対象物の測距により取得されたレーザー点群の距離値より大きいと判別されたとき、取得されたレーザー点群のデータ異常と判別することを特徴とする無人走行体。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、予め設定した上限距離値および下限距離値の範囲内であるか否かを判別し、
前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が前記上限距離値および前記下限距離値の範囲内でないと判別されたとき、レーザー点群のデータ異常と判別することを特徴とする請求項1記載の無人走行体。
【請求項3】
前記コントローラは、前記レーザー式測距装置による測距開始後にランダム時間で待機した後にレーザー点群を取得することを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行体。
【請求項4】
前記遮光体は、通電の有無により透明状態と不透明状態を切り換え可能な調光ガラス体であり、
前記コントローラは、前記遮光体の測距のとき前記調光ガラス体を不透明状態とし、前記走行体本体の周囲の測距のとき前記調光ガラス体を透明状態とすることを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行体。
【請求項5】
前記コントローラは、取得されたレーザー点群のデータ異常の判別に、前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の一部の距離値を用いるとともに、前記測距対象物の測距により取得されたレーザー点群の一部の距離値を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行体。
【請求項6】
前記遮光体および前記レーザー式測距装置の少なくとも一方は、前記レーザー走査部と前記遮光体が互いに対向しない位置へ変位可能であり、
前記遮光体および前記レーザー式測距装置の少なくとも一方が変位することにより前記遮光体の遮光機能を無効化することを特徴とする請求項1記載の無人走行体。
【請求項7】
前記レーザー式測距装置の前記遮光体に対する変位を可能とする変位機構を有することを特徴とする請求項6記載の無人走行体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、レーザー式測距装置を備える無人走行体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
無人走行体に関連する従来技術として、例えば、特許文献1に開示された車両用センシングシステム及び車両が知られている。特許文献1に開示された車両用センシングシステムは、車両に設けられた車両用灯具のアウターカバーに付着した汚れを検出するように構成されている。具体的には、車両用センシングシステムは、LiDARユニットと、灯具クリーナーと、灯具クリーナー制御部と、を備える。
【0003】
LiDARユニットは、車両用灯具のハウジングとアウターカバーとによって形成された空間内に配置されるとともに、車両の周辺環境を示す点群データを取得するように構成されている。灯具クリーナーは、アウターカバーに付着した汚れを除去するように構成されている。灯具クリーナー制御部は、LiDARユニットから出射された後に道路面によって反射された複数の反射光の強度に関連する反射光強度情報を取得する。そして、灯具クリーナー制御部は、取得された反射光強度情報に基づいて、アウターカバーに汚れが付着しているかどうかを判定し、アウターカバーに汚れが付着しているとの判定に応じて灯具クリーナーを駆動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/170679号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、レーザー式測距装置を備える無人走行体では、レーザー式測距装置が取得するレーザー点群のデータに基づいて走行時に無人走行体の周囲の障害物を検出するほか、自己位置を推定する。しかしながら、例えば、無人走行体が悪意のある行為を受けると、レーザー点群のデータ異常を生じることになる。悪意ある行為としては、例えば、レーザー式測距装置を異なる別のレーザー測距装置にすり替えるという行為や、レーザー式測距装置とコントローラを繋ぐ配線の間に別のコンピュータを介在させる行為である。これらの行為によって、例えば、特定の方位の障害物が消失されたレーザー点群のデータが送信されたり、無人走行体の周囲の偽のレーザー点群の送信が行われたりする。さらに言うと、過去に取得したレーザー点群のデータが再送信される場合も考えられる。しかしながら、特許文献1に開示された車両用センシングシステムでは、単にアウターカバーに汚れが付着しているかどうかを判定することに止まり、データの改ざん、データの一部消失およびデータの置換といったレーザー点群のデータ異常の有無を判別できないという問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、レーザー式測距装置の汚れや故障による異常の判別に加え、データの改ざん、データの一部消失およびデータの置換といったレーザー点群のデータ異常の有無を判別できる無人走行体の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、走行体本体と、前記走行体本体に備えられ、レーザー光を走査するレーザー走査部を備えるレーザー式測距装置と、前記レーザー式測距装置を制御するコントローラと、を有する無人走行体であって、前記コントローラは、前記レーザー走査部と距離を空けて対向して前記走行体本体に遮光体を設けた状態で前記レーザー式測距装置により前記遮光体を測距してレーザー点群を取得するとともに、前記遮光体の遮光を無効化した状態で前記レーザー式測距装置により前記走行体本体の周囲の測距対象物を測距してレーザー点群を取得し、前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、前記測距対象物の測距により取得されたレーザー点群の距離値より大きいと判別されたとき、取得されたレーザー点群のデータ異常と判別することを特徴とする。
【0008】
本発明では、コントローラは、レーザー式測距装置により遮光体を測距してレーザー点群を取得するとともに、レーザー式測距装置により走行体本体の周囲の測距対象物を測距してレーザー点群を取得する。遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、測距対象物の測距により取得されたレーザー点群の距離値より大きいと判別されたとき、コントローラは取得されたレーザー点群のデータ異常と判別する。このため、レーザー式測距装置の汚れや故障による異常の判別に加え、データの改ざん、データの一部消失およびデータの置換といったレーザー点群のデータ異常の有無を判別できる。
【0009】
また、上記の無人走行体において、前記コントローラは、前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が、予め設定した上限距離値および下限距離値の範囲内であるか否かを判別し、前記遮光体の測距により取得されたレーザー点群の距離値が前記上限距離値および前記下限距離値の範囲内でないと判別されたとき、レーザー点群のデータ異常と判別する構成としてもよい。
この場合、コントローラは、遮光体を測距してレーザー点群の距離値を取得することにより、遮光体の測距により取得されたレーザー点群のデータ異常を判別することができる。
【0010】
また、上記の無人走行体において、前記コントローラは、前記レーザー式測距装置による測距開始後にランダム時間で待機した後にレーザー点群を取得する構成としてもよい。
この場合、レーザー式測距装置による測距開始後にレーザー点群を取得するまでにランダム時間で待機するので、レーザー点群を決まったタイミングで取得する場合と比較して例えば、悪意ある行為によるレーザー点群のデータ異常を防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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