TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024079405
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022192327
出願日2022-11-30
発明の名称光学積層体および画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240604BHJP(光学)
要約【課題】高温高湿環境下において端部脱色、光学特性の低下およびポリエン化による赤変のいずれもが抑制された光学積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光学積層体は、偏光子と偏光子の一方の側に配置された保護層とを含む偏光板と、偏光子に隣接して配置された樹脂層と、偏光板の保護層側に配置された粘着剤層と、を有する。保護層の透湿度は360g/m2・24h~540g/m2・24hであり、粘着剤層は、全モノマー成分100重量部に対して、ハンセン溶解度パラメーターの永久双極子分子間力δPが1.0未満であるモノマー成分を30重量部以下含有する粘着剤で構成されている。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
偏光子と該偏光子の一方の側に配置された保護層とを含む偏光板と、該偏光子に隣接して配置された樹脂層と、該偏光板の保護層側に配置された粘着剤層と、を有し、
該保護層の透湿度が360g/m

・24h~540g/m

・24hであり、
該粘着剤層は、全モノマー成分100重量部に対して、ハンセン溶解度パラメーターの永久双極子分子間力δPが1.0未満であるモノマー成分を30重量部以下含有する粘着剤で構成されている、
光学積層体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記粘着剤層の透湿度が100g/m

・24h~500g/m

・24hである、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記保護層が、前記粘着剤層側にハードコート層を含む、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記樹脂層は、ガラス転移温度が85℃以上で重量平均分子量Mwが25000以上の樹脂を含む、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記樹脂層の厚み10μmあたりの透湿度が、40g/m

・24h~400g/m

・24hである、請求項4に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記偏光子がヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、
該偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、ヨウ化物または塩化ナトリウムを5重量部~20重量部含む、
請求項1に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記偏光子の配向関数が0.3~0.7である、請求項6に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記偏光子の厚みが8μm以下である、請求項7に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記樹脂層の前記偏光板と反対側に、円偏光機能または楕円偏光機能を有する位相差層をさらに有する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項10】
前記粘着剤層を介して積層された前面板をさらに有する、請求項1に記載の光学積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体および画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置に搭載される画像表示パネルには、代表的には偏光板が用いられている。偏光板は、代表的には、機能層と組み合わせられた光学積層体として用いられ得る。一般的に、偏光板には、高温高湿環境下において、端部脱色、光学特性(代表的には、偏光度、単体透過率)の低下、ポリエン化(偏光子のポリビニルアルコール分子内で脱水縮合反応により多数の二重結合が生じる現象)による赤変という問題が生じる場合が多い。さらに、端部脱色および光学特性の低下とポリエン化による赤変とはトレードオフの関係にあり、これらのすべてをバランスよく満足させ得る技術手段が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-102426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、高温高湿環境下において端部脱色、光学特性の低下およびポリエン化による赤変のいずれもが抑制された光学積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の実施形態による光学積層体は、偏光子と該偏光子の一方の側に配置された保護層とを含む偏光板と、該偏光子に隣接して配置された樹脂層と、該偏光板の保護層側に配置された粘着剤層と、を有する。該保護層の透湿度は360g/m

・24h~540g/m

・24hであり、該粘着剤層は、全モノマー成分100重量部に対して、ハンセン溶解度パラメーターの永久双極子分子間力δPが1.0未満であるモノマー成分を30重量部以下含有する粘着剤で構成されている。
[2]上記[1]において、上記粘着剤層の透湿度が100g/m

・24h~500g/m

・24hである。
[3]上記[1]または[2]において、上記保護層は、上記粘着剤層側にハードコート層を含む。
[4]上記[1]から[3]のいずれかにおいて、上記樹脂層は、ガラス転移温度が85℃以上で重量平均分子量Mwが25000以上の樹脂を含む。
[5]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記樹脂層の厚み10μmあたりの透湿度が、40g/m

・24h~400g/m

・24hである。
[6]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、上記偏光子はヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、該偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、ヨウ化物または塩化ナトリウムを5重量部~20重量部含む。
[7]上記[1]から[6]のいずれかにおいて、上記偏光子の配向関数は0.3~0.7である。
[8]上記[1]から[7]のいずれかにおいて、上記偏光子の厚みは8μm以下である。
[9]上記[1]から[8]のいずれかにおいて、上記光学積層体は、上記樹脂層の上記偏光板と反対側に、円偏光機能または楕円偏光機能を有する位相差層をさらに有する。
[10]上記[1]から[9]のいずれかにおいて、上記光学積層体は、上記粘着剤層を介して積層された前面板をさらに有する。
[11]本発明の別の実施形態によれば、画像表示装置が提供される。該画像表示装置は、上記[1]から[10]のいずれかに記載の光学積層体を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、高温高湿環境下において端部脱色、光学特性の低下およびポリエン化による赤変のいずれもが抑制された光学積層体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態よる光学積層体の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、図面は、見やすくするために模式的に描かれており、各部の幅、厚み、形状等は、実施の形態を正確に反映させたものではない。
【0009】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば、「45°」は、時計回りに45°および反時計回りに45°を意味する。
【0010】
A.光学積層体の概略
図1は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。図示例の光学積層体100は、粘着剤層30と偏光板10と樹脂層20とを図面の上側からこの順に有する。図面の上側は、光学積層体を画像表示装置に適用した場合の視認側に対応し得;図面の下側は、画像表示パネル側に対応し得る。偏光板10は、偏光子11と偏光子11の一方の側(視認側)に配置された保護層12とを含む。すなわち、本発明の実施形態においては、偏光板は、いわゆる片保護偏光板である。必要に応じて、保護層12は、粘着剤層30側にハードコート層(図示せず)を含んでいてもよい。樹脂層20は、偏光子11に隣接して配置されている。なお、本明細書において「偏光子に隣接して配置されている」とは、樹脂層が偏光子に直接形成されていること、または、樹脂層が接着層(代表的には、接着剤層、粘着剤層)を介して偏光子に積層されていることを意味する。言い換えれば、偏光子と樹脂層との間に光学機能層が介在しないことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東電工株式会社
粘着シート
5日前
日東電工株式会社
配線回路基板
28日前
日東電工株式会社
光学フィルム
27日前
日東電工株式会社
銅層付フィルム
7日前
日東電工株式会社
透明導電性フィルム
1か月前
日東電工株式会社
フィルムの検査方法
19日前
日東電工株式会社
接着シート及び積層体
25日前
日東電工株式会社
接着シート及び積層体
25日前
日東電工株式会社
λ/4板の欠点検査方法
28日前
日東電工株式会社
λ/4板の欠点検査方法
1か月前
日東電工株式会社
接着剤組成物及び接着剤層
11日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
25日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
25日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
25日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
25日前
日東電工株式会社
はく離シート付き粘着シート
14日前
日東電工株式会社
透明導電性フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
積層体、及び積層体の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
光学積層体および画像表示装置
13日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
5日前
日東電工株式会社
積層光学フィルムおよび画像表示装置
今日
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
5日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
6日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
6日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
5日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
5日前
日東電工株式会社
配線回路基板および配線回路基板の製造方法
6日前
日東電工株式会社
防汚層付き光学フィルムおよびその製造方法
1か月前
日東電工株式会社
粘着シート、光学積層体、及び画像表示装置
26日前
日東電工株式会社
画像表示パネル用セット、及び画像表示パネル
4日前
日東電工株式会社
偏光フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
18日前
日東電工株式会社
偏光フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
18日前
日東電工株式会社
フィルム製品の製造方法、及び、フィルムの打抜き刃
18日前
日東電工株式会社
光学積層体、画像表示装置、及び光学積層体の製造方法
25日前
日東電工株式会社
積層体チップの製造方法および積層体チップの製造装置
17日前
日東電工株式会社
電極、膜電極接合体、燃料電池、及び、電極の製造方法
4日前
続きを見る