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公開番号2024082163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-19
出願番号2022195925
出願日2022-12-07
発明の名称位相差層付偏光板および画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240612BHJP(光学)
要約【課題】優れた反射防止特性を有し、かつ、有機EL表示装置に適用した場合に金属部材の腐食を抑制可能な位相差層付偏光板を提供すること。
【解決手段】偏光子を含む偏光板と、第一位相差層と、第二位相差層とを、少なくともこの順に有し、さらに第三位相差層を有し、前記第一位相差層および前記第二位相差層は、屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示し、前記第三位相差層は、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示し、前記第一位相差層は、Re(550)が200nm~300nmであり、前記第二位相差層は、Re(550)が120nm~170nmであり、前記第一位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度は、5°~25°であり、前記第二位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度は、65°~85°であり、前記第一位相差層、前記第二位相差層、および前記第三位相差層の少なくとも1つは、樹脂フィルムで構成されている、位相差層付偏光板。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
偏光子を含む偏光板と、第一位相差層と、第二位相差層とを、少なくともこの順に有し、
さらに第三位相差層を有し、
前記第一位相差層および前記第二位相差層は、屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示し、
前記第三位相差層は、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示し、
前記第一位相差層は、Re(550)が200nm~300nmであり、
前記第二位相差層は、Re(550)が120nm~170nmであり、
前記第一位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度は、5°~25°であり、
前記第二位相差層の遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度は、65°~85°であり、
前記第一位相差層、前記第二位相差層、および前記第三位相差層の少なくとも1つは、樹脂フィルムで構成されている、
位相差層付偏光板。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記第三位相差層は、樹脂フィルムで構成されている、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項3】
前記偏光板は、前記偏光子と、前記偏光子の前記第一位相差層が配置された側と反対側のみに配置された保護層と、を含む、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項4】
前記第三位相差層のRth(550)は、-10nm~-150nmである、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項5】
前記偏光板と、前記第三位相差層と、前記第一位相差層と、前記第二位相差層とを、少なくともこの順に有する、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項6】
前記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmである、請求項5に記載の位相差層付偏光板。
【請求項7】
前記偏光板と、前記第一位相差層と、前記第三位相差層と、前記第二位相差層とを、少なくともこの順に有する、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項8】
前記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmである、請求項7に記載の位相差層付偏光板。
【請求項9】
前記偏光板と、前記第一位相差層と、前記第二位相差層と、前記第三位相差層とを、少なくともこの順に有する、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項10】
前記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmである、請求項9に記載の位相差層付偏光板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、位相差層付偏光板および画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、薄型ディスプレイの普及と共に、有機ELパネルを搭載した画像表示装置(有機EL表示装置)が提案されている。有機ELパネルは反射性の高い金属層を有するため、外光反射や背景の映り込み等の問題を生じやすい。そこで、円偏光板を視認側に設けることにより、これらの問題を防ぐことが知られている。一般的な円偏光板として、λ/4板として機能する位相差層を、その遅相軸が偏光子の吸収軸に対して約45°の角度をなすように積層したものが知られている。また、広帯域および広視野角で反射防止特性を得る観点から、λ/2板として機能する位相差層および/またはnz>nx=nyの屈折率特性を示す位相差層をさらに含む円偏光板が提案されている(例えば、特許文献1および2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6786640号
特許第5822006号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
位相差層付偏光板を有機EL表示装置に適用すると、例えば高温高湿下において、有機EL表示装置の金属部材(例えば、電極、センサー、配線、金属層)が腐食する場合がある。本発明の主たる目的は、優れた反射防止特性を有し、かつ、有機EL表示装置に適用した場合に金属部材の腐食を抑制可能な位相差層付偏光板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の実施形態による位相差層付偏光板は、偏光子を含む偏光板と、第一位相差層と、第二位相差層とを、少なくともこの順に有し、さらに第三位相差層を有し、上記第一位相差層および上記第二位相差層は、屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示し、上記第三位相差層は、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示し、上記第一位相差層は、Re(550)が200nm~300nmであり、上記第二位相差層は、Re(550)が120nm~170nmであり、上記第一位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は、5°~25°であり、上記第二位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は、65°~85°であり、上記第一位相差層、上記第二位相差層、および上記第三位相差層の少なくとも1つは、樹脂フィルムで構成されている。
[2]上記[1]において、上記第三位相差層は、樹脂フィルムで構成されていてよい。
[3]上記[1]または[2]において、上記偏光板は、上記偏光子と、上記偏光子の上記第一位相差層が配置された側と反対側のみに配置された保護層と、を含んでよい。
[4]上記[1]から[3]のいずれかにおいて、上記第三位相差層のRth(550)は、-10nm~-150nmであってよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記位相差層付偏光板は、上記偏光板と、上記第三位相差層と、上記第一位相差層と、上記第二位相差層とを、少なくともこの順に有してよい。
[6]上記[5]において、上記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmであってよい。
[7]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記位相差層付偏光板は、上記偏光板と、上記第一位相差層と、上記第三位相差層と、上記第二位相差層とを、少なくともこの順に有してよい。
[8]上記[7]において、上記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmであってよい。
[9]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記位相差層付偏光板は、上記偏光板と、上記第一位相差層と、上記第二位相差層と、上記第三位相差層とを、少なくともこの順に有してよい。
[10]上記[9]において、上記第三位相差層のRth(550)は、-20nm~-150nmであってよい。
[11]上記[1]から[10]のいずれかにおいて、上記位相差層付偏光板は、有機EL表示装置に用いられてよい。
[12]本発明の実施形態による画像表示装置は、上記[1]から[11]のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、優れた反射防止特性を有し、かつ、有機EL表示装置に適用した場合に金属部材の腐食を抑制可能な位相差層付偏光板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態における位相差層付偏光板の概略の構成を示す模式的な断面図である。
本発明の1つの実施形態における位相差層付偏光板の概略の構成を示す模式的な断面図である。
本発明の1つの実施形態における位相差層付偏光板の概略の構成を示す模式的な断面図である。
本発明の1つの実施形態における有機EL表示装置の概略の構成を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚み、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルをいう。また、本明細書中において、数値範囲を表す「~」は、その上限および下限の数値を含む。
【0009】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば、「45°」は、時計回りに45°および反時計回りに45°を意味する。
【0010】
A.位相差層付偏光板
本発明の実施形態による位相差層付偏光板は、偏光子を含む偏光板と、第一位相差層と、第二位相差層とを、少なくともこの順に有し、さらに第三位相差層を有する。上記第一位相差層および上記第二位相差層は、屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示し;上記第三位相差層は、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示し;上記第一位相差層は、Re(550)が200nm~300nmであり;上記第二位相差層は、Re(550)が120nm~170nmであり;上記第一位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は、5°~25°であり;上記第二位相差層の遅相軸と上記偏光子の吸収軸とのなす角度は、65°~85°であり;上記第一位相差層、上記第二位相差層、および上記第三位相差層の少なくとも1つは、樹脂フィルムで構成されている。このような構成を有する位相差層付偏光板によれば、偏光子中のヨウ素等に起因する金属部材の腐食を好適に抑制できることから、有機EL表示装置に用いられた場合に、優れた反射防止特性を発揮するとともに、有機EL表示装置の耐久性向上に寄与することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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