TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024076510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-06
出願番号2022188076
出願日2022-11-25
発明の名称偏光フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240530BHJP(光学)
要約【課題】高温高湿環境下における偏光度の低下が抑制された偏光フィルムを提供すること。
【解決手段】偏光子の少なくとも一方の面に分子接合層を介して樹脂保護フィルムが積層された偏光フィルムであって、偏光子が、厚みが10μm以下であって、ヨウ素濃度が5.5質量%以上であるポリビニルアルコール系樹脂フィルムであり、分子接合層は、少なくとも分子結合剤により形成されたものであって、分子結合剤は、少なくとも反応性基Aおよび反応性基Bを有するトリアジン環含有化合物であり、反応性基Aは、アミノ基、アジド基、ジアゾメチル基、ジアジリン基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基およびエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であり、反応性基Bは、シラノール基および加水分解反応によりシラノール基を生成し得る基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基である偏光フィルム。

【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
偏光子の少なくとも一方の面に分子接合層を介して樹脂保護フィルムが積層された偏光フィルムであって、
前記偏光子は、厚みが10μm以下であって、ヨウ素濃度が5.5質量%以上であるポリビニルアルコール系樹脂フィルムであり、
前記分子接合層は、少なくとも分子結合剤により形成されたものであって、
前記分子結合剤は、少なくとも反応性基Aおよび反応性基Bを有するトリアジン環含有化合物であり、
前記反応性基Aは、アミノ基、アジド基、ジアゾメチル基、ジアジリン基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基およびエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であり、
前記反応性基Bは、シラノール基および加水分解反応によりシラノール基を生成し得る基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であることを特徴とする偏光フィルム。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記トリアジン環含有化合物は、下記一般式(1);
JPEG
2024076510000004.jpg
65
142
(ただし、R

およびR

はアミノ基、アジド基、ジアゾメチル基、ジアジリン基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基およびエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であり、R

とR

とは同一の官能基であっても異なる官能基であってもよい。Yは2価の有機基である。Xはシラノール基および加水分解反応によりシラノール基を生成し得る基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基である。)で表されるトリアジン環含有化合物である請求項1に記載の偏光フィルム。
【請求項3】
前記一般式(1)で表されるトリアジン環含有化合物のR

およびR

のいずれか一方または両方がアミノ基である請求項2に記載の偏光フィルム。
【請求項4】
前記一般式(1)で表されるトリアジン環含有化合物のR

およびR

のいずれか一方または両方がアジド基である請求項2に記載の偏光フィルム。
【請求項5】
前記分子接合層の厚みが0.001~0.200μmである請求項1に記載の偏光フィルム。
【請求項6】
前記偏光子のヨウ素濃度をα質量%、前記分子接合層の厚みをβμmとしたとき、α/βが27.5~11500である請求項1に記載の偏光フィルム。
【請求項7】
請求項1に記載の偏光フィルムが、少なくとも1枚積層されていることを特徴とする光学フィルム。
【請求項8】
請求項1に記載の偏光フィルム、または請求項7に記載の光学フィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子の少なくとも一方の面に分子接合層を介して樹脂保護フィルムが積層された偏光フィルムに関する。当該偏光フィルムはこれ単独で、またはこれを積層した光学フィルムとして液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置、CRT、PDPなどの画像表示装置を形成し得る。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置等の画像表示装置には、偏光子が用いられている。偏光子は、代表的には、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルムをヨウ素等の二色性物質で染色することにより製造される。近年、画像表示装置の薄型化の要望が高まっている。そのため偏光子についても、より薄型化することが求められている。しかしながら、染色工程でPVA系樹脂フィルムに取り込まれるヨウ素の量には限度があるため、単純に偏光子を薄型化してしまうと、PVAに対するヨウ素の割合が変わらず、PVA系樹脂フィルムが薄くなった分、ヨウ素の含有量も減少する。その結果、偏光子の透過率が上昇してしまい、偏光特性の低下が起こる。そのため、従来よりも、より高いヨウ素含有量を有する偏光子が求められている。しかし、より高いヨウ素含有量を有する偏光子においては、高温高湿環境下で光学特性が著しく低下するという耐久性の問題がある。
【0003】
ところで、下記特許文献1では、ポリビニルアルコール系偏光フィルムの熱収縮による外観不良を抑制し、耐久性に優れる偏光板の提供を目的として、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムと、偏光フィルムの少なくとも一方の面に、接合層を介して積層された透光性を有する支持基材と、を備える偏光板において、接合層を偏光フィルムと支持基材とを化学結合により結ぶ分子接合剤からなるもので形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2022/172755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムの熱収縮による外観不良の抑制を課題とするものであって、高温高湿環境下における偏光度の低下に関し、何ら言及していない。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて開発されたものであり、高温高湿環境下における偏光度の低下が抑制された偏光フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
さらには、前記偏光フィルムを用いた光学フィルムを提供すること、前記偏光フィルムまたは光学フィルムを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の厚みおよびヨウ素濃度に設計された偏光子を使用し、かつ該偏光子と樹脂保護フィルムとを特定の分子結合剤により形成された分子接合層を介して積層した偏光フィルムにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を解決するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、偏光子の少なくとも一方の面に分子接合層を介して樹脂保護フィルムが積層された偏光フィルムであって、前記偏光子は、厚みが10μm以下であって、ヨウ素濃度が5.5質量%以上であるポリビニルアルコール系樹脂フィルムであり、前記分子接合層は、少なくとも分子結合剤により形成されたものであって、
前記分子結合剤は、少なくとも反応性基Aおよび反応性基Bを有するトリアジン環含有化合物であり、前記反応性基Aは、アミノ基、アジド基、ジアゾメチル基、ジアジリン基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基およびエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であり、前記反応性基Bは、シラノール基および加水分解反応によりシラノール基を生成し得る基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であることを特徴とする偏光フィルム(1)に関する。
【0010】
上記偏光フィルム(1)において、前記トリアジン環含有化合物は、下記一般式(1);
JPEG
2024076510000001.jpg
66
130
(ただし、R

およびR

はアミノ基、アジド基、ジアゾメチル基、ジアジリン基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基およびエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基であり、R

とR

とは同一の官能基であっても異なる官能基であってもよい。Yは2価の有機基である。Xはシラノール基および加水分解反応によりシラノール基を生成し得る基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基である。)で表されるトリアジン環含有化合物である偏光フィルム(2)が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東電工株式会社
粘着シート
7日前
日東電工株式会社
配線回路基板
1か月前
日東電工株式会社
光学フィルム
29日前
日東電工株式会社
銅層付フィルム
9日前
日東電工株式会社
表面保護フィルム
1日前
日東電工株式会社
透明導電性フィルム
1か月前
日東電工株式会社
フィルムの検査方法
21日前
日東電工株式会社
粘着テープ貼付け装置
1か月前
日東電工株式会社
接着シート及び積層体
27日前
日東電工株式会社
接着シート及び積層体
27日前
日東電工株式会社
光学フィルムの評価方法
1か月前
日東電工株式会社
λ/4板の欠点検査方法
1か月前
日東電工株式会社
λ/4板の欠点検査方法
1か月前
日東電工株式会社
光学部材、および照明装置
1か月前
日東電工株式会社
接着剤組成物及び接着剤層
13日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
27日前
日東電工株式会社
はく離シート付き粘着シート
16日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
27日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
27日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
27日前
日東電工株式会社
光学積層体および画像表示装置
15日前
日東電工株式会社
光学積層体および画像表示装置
今日
日東電工株式会社
透明導電性フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
積層体、及び積層体の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
配線回路基板およびその製造方法
今日
日東電工株式会社
積層光学フィルムおよび画像表示装置
2日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
8日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
7日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
7日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
7日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
8日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板および画像表示装置
7日前
日東電工株式会社
配線回路基板および配線回路基板の製造方法
8日前
日東電工株式会社
粘着シート、光学積層体、及び画像表示装置
28日前
日東電工株式会社
保護シート、及び、電子部品装置の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
保護シート、及び、電子部品装置の製造方法
1か月前
続きを見る