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公開番号2024086998
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-28
出願番号2024069470,2020046895
出願日2024-04-23,2020-03-17
発明の名称ラットレース回路
出願人日本無線株式会社
代理人個人
主分類H01P 5/22 20060101AFI20240621BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】反射特性が最良となる周波数と、透過特性が最良となる周波数と、アイソレーション特性が最良となる周波数と、を一致させることが可能なラットレース回路を提供する。
【解決手段】リング状の導体線路RCに、順に第1のポートP1、第2のポートP2、第3のポートP3および第4のポートP4が設けられたラットレース回路1であって、所定の周波数近辺で各ポートP1~P4の反射特性と透過特性とアイソレーション特性が最良となるように、導体線路RCと各ポートP1~P4との分岐部における高周波電流の位相基準面のずれ量だけ、第1のポートP1と第2のポートP2の間の線路R12の長さ、第2のポートP2と第3のポートP3の間の線路R23の長さおよび、第3のポートP3と第4のポートP4の間の線路R34の長さが、1/4波長よりも長く設定されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リング状の導体線路に、順に第1のポート、第2のポート、第3のポートおよび第4のポートが設けられたラットレース回路であって、
所定の周波数近辺で前記各ポートの反射特性と透過特性とアイソレーション特性が最良となるように、前記導体線路と前記各ポートとの分岐部における高周波電流の位相基準面のずれ量だけ、前記第1のポートと前記第2のポートの間の線路の長さ、前記第2のポートと前記第3のポートの間の線路の長さおよび、前記第3のポートと前記第4のポートの間の線路の長さが、1/4波長よりも長く設定されている、
ことを特徴とするラットレース回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、マイクロ波帯の分岐回路などとして使用されるラットレース回路に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ラットレース回路は、誘電体の基板上に印刷配線されたマイクロストリップ回路などで構成される高周波・マイクロ波回路であり、図7に示すように、一周が1.5波長のリング状の導体線路(リング状線路)RCに、1/4波長間隔つまり60°の角度間隔で引き出して配線されるポートP1~P4が、4つ設けられている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、一周が1.5波長のリング状線路RCに対して、1/4波長間隔で4つのポートP1~P4を設けると、長さが1/4波長の線路R12、R23、R34が3つ、長さが3/4波長の線路R41が1つ構成される。また、各ポートP1~P4のインピーダンスを50Ωとすると、リング状線路RCのインピーダンスは、√2倍の70.71Ωとなる。
【0003】
このようなラットレース回路では、一番端の第1のポートP1から高周波信号を入力すると、その隣である第2のポートP2と一つ飛ばした第4のポートP4に半分ずつ出力され、その振幅は同じだが位相は180°異なる。このとき、第3のポートP3には出力されない。また、第3のポートP3から高周波信号を入力すると、第2のポートP2と第4のポートP4に半分ずつ出力され、その振幅と位相は同じとなり、第1のポートP1には出力されない。
【0004】
このような動作・作用は可逆的で、第2のポートP2と第4のポートP4から同振幅で同位相の高周波信号を入力すると、第2のポートP2と第4のポートP4から入力された信号を足し合わせた信号が、第3のポートP3に出力される。このとき、第1のポートP1からは出力されない。また、第2のポートP2と第4のポートP4から同振幅で逆位相(位相差180°)の高周波信号を入力すると、第2のポートP2と第4のポートP4から入力された信号を足し合わせた振幅が2倍の信号が、第1のポートP1に出力される。このとき、第3のポートP3からは出力されない。このように、出力されない特性をアイソレーション特性と呼ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平08-279707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来のラットレース回路では、隣接するポートP1~P4間の線路R12、R23、R34の長さが1/4波長であるため、各ポートP1~P4の反射特性が最良・最適となる周波数と、透過特性が最良となる周波数と、アイソレーション特性が最良となる周波数とが一致しない、という問題があることを本願発明者は確認した。
【0007】
すなわち、使用する中心周波数を2.45GHzとした場合、図8、図9に示すように、反射特性が最良となる周波数が中心周波数よりも高い周波数に位置する。ここで、図8、図9における「S1,1」は、第1のポートP1の反射特性(Sパラメータ)を示し、「S2,2」は、第2のポートP2の反射特性を示し、「S3,3」は、第3のポートP3の反射特性を示し、「S4,4」は、第4のポートP4の反射特性を示す。
【0008】
また、第1のポートP1から高周波信号を入力した際に、第3のポートP3からは出力されないアイソレーション特性は、図10に示すように、ほぼ中心周波数で最良となる。これに対して、第1のポートP1から高周波信号を入力した際に、第2のポートP2と第4のポートP4から出力される透過特性・伝達特性が最良となる周波数は、図11に示すように、中心周波数よりも高い周波数に位置する。ここで、図10、図11における「S2,1」は、第1のポートP1から第2のポートP2へのSパラメータを示し、「S3,1」は、第1のポートP1から第3のポートP3へのSパラメータを示し、「S4,1」は、第1のポートP1から第4のポートP4へのSパラメータを示す。
【0009】
そこでこの発明は、反射特性が最良となる周波数と、透過特性が最良となる周波数と、アイソレーション特性が最良となる周波数と、を一致させる(近づける)ことが可能なラットレース回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、リング状の導体線路に、順に第1のポート、第2のポート、第3のポートおよび第4のポートが設けられたラットレース回路であって、所定の周波数近辺で前記各ポートの反射特性と透過特性とアイソレーション特性が最良となるように、前記導体線路と前記各ポートとの分岐部における高周波電流の位相基準面のずれ量だけ、前記第1のポートと前記第2のポートの間の線路の長さ、前記第2のポートと前記第3のポートの間の線路の長さおよび、前記第3のポートと前記第4のポートの間の線路の長さが、1/4波長よりも長く設定されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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