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公開番号2024083414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2024059145,2021151665
出願日2024-04-01,2021-09-17
発明の名称高分子化合物
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 5/268 20210101AFI20240614BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】導電性及び生体適合性に優れ、軽量であり、かつ低コストで製造することができ、水に濡れても乾燥しても導電性が大幅に低下することがない生体電極用の生体接触層を形成できる高分子化合物を提供する。
【解決手段】N-カルボニルフルオロスルホンアミドのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位と、アルコキシシリル基を有する繰り返し単位を有するものであり、かつ重量平均分子量が1,000~1,000,000の範囲のものであることを特徴とする高分子化合物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
N-カルボニルフルオロスルホンアミドのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位と、アルコキシシリル基を有する繰り返し単位を有するものであり、かつ重量平均分子量が1,000~1,000,000の範囲のものであることを特徴とする高分子化合物。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記N-カルボニルフルオロスルホンアミドのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位が下記一般式(5)に記載の繰り返し単位a7であり、前記アルコキシシリル基を有する繰り返し単位が下記一般式(5)に記載の繰り返し単位bであることを特徴とする請求項1に記載の高分子化合物。
TIFF
2024083414000118.tif
45
130
(式中、R
13
は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R
14
は、それぞれ独立に単結合、又はエステル基あるいはエーテル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1~13の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかである。X

は、それぞれ独立に単結合、フェニレン基、ナフチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基のいずれかであり、M

はアンモニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、銀イオンから選択されるイオンである。Rf

は、フッ素原子、炭素数1~4の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、少なくとも1つ以上のフッ素原子を有する。R
20
は、水素原子又はメチル基であり、X

は単結合、フェニレン基、ナフチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基のいずれかであり、R
21
は単結合、炭素数1~10の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、フェニレン基であり、酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい。R
22
は同一又は非同一の炭素数1~4のアルキル基である。a7は0<a7<1.0であり、bは0<b<1.0である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の皮膚に接触し、皮膚からの電気信号によって心拍数等の体の状態を検知することができる生体電極、及びその製造方法、並びに生体電極に好適に用いられる生体電極組成物及び該組成物に用いられる高分子化合物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)の普及と共にウェアラブルデバイスの開発が進んでいる。インターネットに接続できる時計や眼鏡がその代表例である。また、医療分野やスポーツ分野においても、体の状態を常時モニタリングできるウェアラブルデバイスが必要とされており、今後の成長分野である。
【0003】
医療分野では、例えば電気信号によって心臓の動きを感知する心電図測定のように、微弱電流のセンシングによって体の臓器の状態をモニタリングするウェアラブルデバイスが検討されている。心電図の測定では、導電ペーストを塗った電極を体に装着して測定を行うが、これは1回だけの短時間の測定である。これに対し、上記のような医療用のウェアラブルデバイスの開発が目指すのは、数週間連続して常時健康状態をモニターするデバイスの開発である。従って、医療用ウェアラブルデバイスに使用される生体電極には、長時間使用した場合にも導電性の変化がないことや肌アレルギーがないことが求められる。また、これらに加えて、軽量であること、低コストで製造できることも求められている。
【0004】
医療用ウェアラブルデバイスとしては、体に貼り付けるタイプと、衣服に組み込むタイプがあり、体に貼り付けるタイプとしては、上記の導電ペーストの材料である水と電解質を含む水溶性ゲルを用いた生体電極が提案されている(特許文献1)。水溶性ゲルは、水を保持するための水溶性ポリマー中に、電解質としてナトリウム、カリウム、カルシウムを含んでおり、肌からのイオン濃度の変化を電気に変換する。一方、衣服に組み込むタイプとしては、PEDOT-PSS(Poly-3,4-ethylenedioxythiophene-Polystyrenesulfonate)のような導電性ポリマーや銀ペーストを繊維に組み込んだ布を電極に使う方法が提案されている(特許文献2)。
【0005】
しかしながら、上記の水と電解質を含む水溶性ゲルを使用した場合には、乾燥によって水がなくなると導電性がなくなってしまうという問題があった。一方、銅等のイオン化傾向の高い金属を使用した場合には、人によっては肌アレルギーを引き起こすリスクがあるという問題があり、PEDOT-PSSのような導電性ポリマーを使用した場合にも、導電性ポリマーの酸性が強いために肌アレルギーを引き起こすリスクがあるという問題、洗濯中に繊維から導電ポリマーが剥がれ落ちる問題があった。
【0006】
また、優れた導電性を有することから、金属ナノワイヤー、カーボンブラック、及びカーボンナノチューブ等を電極材料として使用することも検討されている(特許文献3、4、5)。金属ナノワイヤーはワイヤー同士の接触確率が高くなるため、少ない添加量で通電することができる。しかしながら、金属ナノワイヤーは先端が尖った細い材料であるため、肌アレルギー発生の原因となる。このように、そのもの自体がアレルギー反応を起こさなくても、材料の形状や刺激性によって生体適合性が悪化する場合があり、導電性と生体適合性を両立させることは困難であった。
【0007】
金属膜は導電性が非常に高いために優れた生体電極として機能すると思われるが、必ずしもそうではない。心臓の鼓動によって肌から放出されるのは微弱電流だけではなく、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンである。このためイオンの濃度変化を電流に変える必要があるが、イオン化しづらい貴金属は肌からのイオンを電流に変える効率が悪い。よって貴金属を使った生体電極はインピーダンスが高く、肌との通電は高抵抗である。
【0008】
一方で、イオン性液体を添加したバッテリーが検討されている(特許文献6)。イオン性液体は熱的、化学的安定性が高く、導電性に優れる特徴を有しており、バッテリー用途への応用が広がっている。しかしながら、特許文献6に示されるような分子量が小さなイオン性液体は水に溶解するため、これが添加された生体電極を用いると、イオン性液体が肌からの汗によって抽出されることから、導電性が低下するだけでなく、これが肌に浸透して肌荒れの原因にもなる。
【0009】
また、ポリマー型スルホンイミドのリチウム塩を用いたバッテリーが検討されている(非特許文献1)。しかしながら、リチウムはイオン移動性が高いためにバッテリーへ応用されているが、これは生体適合性を有する材料ではない。更には、シリコーンにペンダントされたフルオロスルホン酸のリチウム塩も検討されている(非特許文献2)。
【0010】
生体電極は肌から離れると体からの情報を得ることができなくなる。更に、接触面積が変化しただけでも通電する電気量に変動が生じ、心電図(電気信号)のベースラインが変動する。従って、身体から安定した電気信号を得るために、生体電極には、常に肌に接触しており、その接触面積も変化しないことが必要である。そのためには、生体電極が粘着性を有していることが好ましい。また、肌の伸縮や屈曲変化に追随できる伸縮性やフレキシブル性も必要である。
(【0011】以降は省略されています)

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