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公開番号
2024127773
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2024017899
出願日
2024-02-08
発明の名称
レジスト材料及びパターン形成方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人英明国際特許事務所
主分類
G03F
7/004 20060101AFI20240912BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】ポジ型であってもネガ型であっても、高感度であり、LWRやCDUが改善されたレジスト材料、及びこれを用いるパターン形成方法を提供する。
【解決手段】トリフルオロメチル基を有する炭素数2~14のヒドロカルビルオキシ基で置換された安息香酸のスルホニウム塩を含むクエンチャーを含むレジスト材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
トリフルオロメチル基を有する炭素数2~14のヒドロカルビルオキシ基で置換された安息香酸のスルホニウム塩を含むクエンチャーを含むレジスト材料。
続きを表示(約 2,800 文字)
【請求項2】
前記スルホニウム塩が、下記式(1)で表されるものである請求項1記載のレジスト材料。
TIFF
2024127773000124.tif
26
89
(式中、mは、1又は2である。nは、0~2の整数である。
R
1
は、水素原子、炭素数1~12の脂肪族ヒドロカルビル基又は炭素数6~10のアリール基であり、該脂肪族ヒドロカルビル基及びアリール基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族ヒドロカルビル基の-CH
2
-の一部がエーテル結合又はエステル結合で置換されていてもよい。
R
2
は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基又はトリフルオロメチル基である。
R
3
は、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、炭素数1~12のヒドロカルビルオキシ基、炭素数2~12のヒドロカルビルオキシカルボニル基、炭素数2~12のヒドロカルビルカルボニルオキシ基、炭素数2~12のヒドロカルビルオキシカルボニルオキシ基、又は置換若しくは非置換のアミノ基である。
R
4
~R
6
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基である。また、R
4
及びR
5
が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成していてもよい。)
【請求項3】
更に、ベースポリマーを含む請求項1記載のレジスト材料。
【請求項4】
前記ベースポリマーが、下記式(a1)で表される繰り返し単位又は下記式(a2)で表される繰り返し単位を含むものである請求項3記載のレジスト材料。
TIFF
2024127773000125.tif
51
74
(式中、R
A
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Y
1
は、単結合、フェニレン基若しくはナフチレン基、又はエステル結合及びラクトン環から選ばれる少なくとも1種を含む炭素数1~12の連結基である。
Y
2
は、単結合又はエステル結合である。
Y
3
は、単結合、エーテル結合又はエステル結合である。
R
11
及びR
12
は、それぞれ独立に、酸不安定基である。
R
13
は、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基又は炭素数1~6の飽和ヒドロカルビル基である。
R
14
は、単結合又は炭素数1~6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基の-CH
2
-の一部がエーテル結合又はエステル結合で置換されていてもよい。
aは、1又は2である。bは、0~4の整数である。ただし、1≦a+b≦5である。)
【請求項5】
化学増幅ポジ型レジスト材料である請求項4記載のレジスト材料。
【請求項6】
前記ベースポリマーが、酸不安定基を含まないものである請求項3記載のレジスト材料。
【請求項7】
化学増幅ネガ型レジスト材料である請求項6記載のレジスト材料。
【請求項8】
前記ベースポリマーが、下記式(f1)~(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含む請求項3記載のレジスト材料。
TIFF
2024127773000126.tif
51
127
(式中、R
A
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。
Z
1
は、単結合、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、ナフチレン基若しくはこれらを組み合わせて得られる炭素数7~18の基、又は-O-Z
11
-、-C(=O)-O-Z
11
-若しくは-C(=O)-NH-Z
11
-である。Z
11
は、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、ナフチレン基又はこれらを組み合わせて得られる炭素数7~18の基であり、カルボニル基、エステル結合、エーテル結合又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。
Z
2
は、単結合又はエステル結合である。
Z
3
は、単結合、-Z
31
-C(=O)-O-、-Z
31
-O-又は-Z
31
-O-C(=O)-である。Z
31
は、炭素数1~12の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基又はこれらを組み合わせて得られる炭素数7~18の基であり、カルボニル基、エステル結合、エーテル結合、ヨウ素原子又は臭素原子を含んでいてもよい。
Z
4
は、メチレン基、2,2,2-トリフルオロ-1,1-エタンジイル基又はカルボニル基である。
Z
5
は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化フェニレン基、トリフルオロメチル基で置換されたフェニレン基、-O-Z
51
-、-C(=O)-O-Z
51
-又は-C(=O)-NH-Z
51
-である。Z
51
は、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、フッ素化フェニレン基又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニレン基であり、カルボニル基、エステル結合、エーテル結合、ハロゲン原子又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。
R
21
~R
28
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基である。また、R
23
とR
24
と又はR
26
とR
27
とが、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成していてもよい。
M
-
は、非求核性対向イオンである。)
【請求項9】
更に、強酸を発生する酸発生剤を含む請求項1記載のレジスト材料。
【請求項10】
前記酸発生剤が、スルホン酸、イミド酸又はメチド酸を発生するものである請求項9記載のレジスト材料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト材料及びパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。5Gの高速通信と人工知能(artificial intelligence、AI)の普及が進み、これを処理するための高性能デバイスが必要とされているためである。最先端の微細化技術としては、波長13.5nmの極端紫外線(EUV)リソグラフィーによる5nmノードのデバイスの量産が行われている。更には、次世代の3nmノード、次次世代の2nmノードデバイスにおいてもEUVリソグラフィーを用いた検討が進められている。
【0003】
微細化の進行とともに酸の拡散による像のぼけが問題になっている。寸法サイズ45nm以降の微細パターンでの解像性を確保するためには、従来提案されている溶解コントラストの向上だけでなく、酸拡散の制御が重要であることが提案されている(非特許文献1)。しかしながら、化学増幅レジスト材料は、酸の拡散によって感度とコントラストを上げているため、ポストエクスポージャーベーク(PEB)温度を下げたり、時間を短くしたりして酸拡散を極限まで抑えようとすると、感度とコントラストが著しく低下する。
【0004】
感度、解像度及びエッジラフネス(LWR)のトライアングルトレードオフの関係が示されている。解像度を向上させるためには酸拡散を抑えることが必要であるが、酸拡散距離が短くなると感度が低下する。
【0005】
バルキーな酸が発生する酸発生剤を添加して酸拡散を抑えることは有効である。そこで、重合性不飽和結合を有するオニウム塩に由来する繰り返し単位をポリマーに含ませることが提案されている。このとき、ポリマーは、酸発生剤としても機能する(ポリマーバウンド型酸発生剤)。特許文献1には、特定のスルホン酸を発生する重合性不飽和結合を有するスルホニウム塩やヨードニウム塩が提案されている。特許文献2には、スルホン酸が主鎖に直結したスルホニウム塩が提案されている。
【0006】
ArFレジスト材料用の(メタ)アクリレートポリマーに用いられる酸不安定基は、α位がフッ素原子で置換されたスルホン酸を発生する光酸発生剤を使うことによって脱保護反応が進行するが、α位がフッ素原子で置換されていないスルホン酸又はカルボン酸を発生する酸発生剤では脱保護反応が進行しない。α位がフッ素原子で置換されたスルホン酸を発生するスルホニウム塩又はヨードニウム塩に、α位がフッ素原子で置換されていないスルホン酸を発生するスルホニウム塩又はヨードニウム塩を混合すると、α位がフッ素原子で置換されていないスルホン酸を発生するスルホニウム塩又はヨードニウム塩は、α位がフッ素原子で置換されたスルホン酸とイオン交換を起こす。光によって発生したα位がフッ素原子で置換されたスルホン酸は、イオン交換によってスルホニウム塩又はヨードニウム塩に逆戻りするため、α位がフッ素原子で置換されていないスルホン酸又はカルボン酸のスルホニウム塩又はヨードニウム塩はクエンチャーとして機能する。カルボン酸を発生するスルホニウム塩又はヨードニウム塩をクエンチャーとして用いるレジスト材料が提案されている(特許文献3)。
【0007】
種々カルボン酸が発生するスルホニウム塩型クエンチャーが提案されている。特に、サリチル酸やβヒドロキシカルボン酸(特許文献4)、サリチル酸誘導体(特許文献5、6)、フルオロサリチル酸(特許文献7)、ヒドロキシナフトエ酸(特許文献8)のスルホニウム塩が示されている。特にサリチル酸は、カルボン酸とヒドロキシ基の分子内水素結合によって酸拡散を抑える効果がある。
【0008】
クエンチャーの凝集によって、レジストパターンの寸法均一性が低下することが指摘されている。レジスト膜中のクエンチャーの凝集を防いで分布を均一化することによって、現像後のパターンの寸法均一性を向上させることが期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2006-045311号公報
特開2006-178317号公報
特開2007-114431号公報
国際公開第2018/159560号
特開2020-203984号公報
特開2020-91404号公報
特開2020-91312号公報
特開2019-120760号公報
【非特許文献】
【0010】
SPIE Vol. 6520 65203L-1 (2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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