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公開番号2024079741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2024043625,2020550398
出願日2024-03-19,2019-09-27
発明の名称制御装置及び水素製造装置の制御方法
出願人ENEOS株式会社
代理人個人,個人
主分類C01B 3/00 20060101AFI20240604BHJP(無機化学)
要約【目的】設備を大きくせずに、実際の状況に合った無駄の少ない水素製造を行うことが可能な方法を提供する。
【構成】本発明の一態様の水素製造装置の運転方法は、水素ステーションに配置され、水素ステーションに到来する燃料電池自動車(FCV)に供給される水素ガスを製造する水素製造装置の運転方法において、定格運転に対して予め設定される第1の運転負荷割合まで水素製造装置を立ち上げ、FCVの到来に伴う第1のタイミングで第1の運転負荷割合よりも大きい第2の負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を上昇させ、FCVへの水素充填完了に伴う第2のタイミングで第2の運転負荷割合よりも小さい第3の運転負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を下降させる、ことを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
燃料タンクに供給される水素ガスを製造する水素製造装置の運転負荷を制御する制御装置であって、
水素ガスを製造する水素製造装置の運転負荷割合を予め設定される運転負荷割合に制御し、
第1のタイミングで前記予め設定される運転負荷割合よりも大きい別の運転負荷割合に向かって前記水素製造装置の運転負荷割合を上昇させ、
第2のタイミングで前記別の運転負荷割合から前記予め設定される運転負荷割合に向かって前記水素製造装置の運転負荷を下降させる、
制御回路を備え、
前記第1のタイミングでの運転負荷割合の上昇は、前記第2のタイミングでの運転負荷割合の下降に優先する、
制御装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記制御回路は、前記第1のタイミングが生じたかどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記第1のタイミングは、前記水素ガスが前記燃料タンクに充填される前から充填中までの間のタイミングであることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
【請求項4】
製造された前記水素ガスを蓄圧する少なくとも1つの蓄圧器をさらに備え、
前記水素ガスは、前記少なくとも1つの蓄圧器から前記燃料タンクに充填され、
前記第1のタイミングは、前記水素ガスが前記燃料タンクに充填されることによって前記1つの蓄圧器に蓄圧された水素ガスが減少するタイミングであることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御回路は、前記水素製造装置の運転負荷割合が前記別の運転負荷割合に到達した場合に、前記第1のタイミングでの運転負荷割合の上昇を停止することを特徴とする請求項4記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御回路は、前記第2のタイミングが生じたかどうかを判定することを特徴とする請求項2記載の制御装置。
【請求項7】
前記第2のタイミングは、前記燃料タンクへの充填が完了した時点から充填の完了後までの間のタイミングであることを特徴とする請求項6記載の制御装置。
【請求項8】
製造された前記水素ガスを蓄圧する少なくとも1つの蓄圧器をさらに備え、
前記水素ガスは、前記少なくとも1つの蓄圧器から前記燃料タンクに充填され、
前記第2のタイミングは、前記1つの蓄圧器の圧力が閾値以上になったタイミングであることを特徴とする請求項6記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御回路は、前記第2のタイミングが生じた後に、前記水素製造装置の運転負荷割合が前記第1の運転負荷割合に到達したかどうかを判定することを特徴とする請求項6記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御回路は、前記水素製造装置の運転負荷割合が前記予め設定される運転負荷割合に到達した後、前記第1のタイミングが生じるまで前記水素製造装置の運転負荷割合を前記予め設定される運転負荷割合に維持することを特徴とする請求項9記載の制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年10月2日に日本国に出願されたJP2018-187679(出願番号)を基礎出願とする優先権を主張する出願である。JP2018-187679に記載された内容は、本出願にインコーポレートされる。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
本発明は、水素製造装置の運転方法及び水素製造装置の制御装置に関し、例えば、オンサイトステーションに配置される水素製造装置の運転を制御する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車の燃料として、従来のガソリンを始めとした燃料油の他に、近年、クリーンなエネルギー源として水素燃料が注目を浴びている。これに伴い、水素燃料を動力源とする燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の開発が進められている。FCV用の水素ステーションには、水素製造拠点となる水素出荷センターやオンサイト水素ステーション(以下オンサイトST)と、水素製造拠点(水素出荷センターやオンサイトST等)より水素を受入れて販売するオフサイト水素ステーション(以下オフサイトST)がある。水素ステーションには、水素ガスを急速にFCVに充填するために、水素ガスを高圧に圧縮する圧縮機と、この圧縮機により高圧に圧縮された水素ガスを蓄圧する複数の蓄圧器(多段蓄圧器)を配置する。このような水素ステーションは、蓄圧器内の圧力とFCVの燃料タンクの圧力との差圧を大きく保つように、使用する蓄圧器を適宜切り替えながら充填することで、蓄圧器からFCVの燃料タンクへ水素ガスを急速充填する。
【0004】
なお、水素ガスを製造する水素製造装置(HPU:Hydrogen Product Unit)においては、急激に運転負荷(或いは水素製造量)を上昇させることが困難である。そのため、オンサイトSTでは、一般的に、営業時間中は水素製造装置を負荷100%の状態(定格)で運転し続ける。しかし、蓄圧器に蓄圧できずに余った水素ガスは大気中に放出される(捨てられる)ことになる。かかる動作が営業開始から終了まで続けられる。このように、せっかく水素ガスを製造したにもかかわらず、大量の水素ガスが捨てられてしまうといった問題があった。
【0005】
かかる問題に対して、オンサイトST内に多くの蓄圧器を用意して、水素製造装置を定格で運転し、例えば、1週間分の水素ガスを作り溜めしておく。そして、水素ガスが不足しそうになるまで水素製造装置を停止させておくことで廃棄される水素ガスの量を減らすことが検討されている。しかしながら、かかる手法では、多くの蓄圧器を用意する必要があり、オンサイトSTにおける設備が過大になってしまうといった問題があった。よって、設備を大きくせずに、無駄の少ない水素製造の手法が求められている。
【0006】
ここで、過去の実績を平均化することにより負荷を予測して水素製造装置の運転パターンを作成するといった手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、予測はあくまで予測であって実際の状況に合うとは限らないといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-001797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の一態様は、設備を大きくせずに、実際の状況に合った無駄の少ない水素製造を行うことが可能な方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の水素製造装置の運転方法は、
水素ステーションに配置され、水素ステーションに到来する燃料電池自動車(FCV)に供給される水素ガスを製造する水素製造装置の運転方法において、
定格運転に対して予め設定される第1の運転負荷割合まで水素製造装置を立ち上げ、
FCVの到来に伴う第1のタイミングで第1の運転負荷割合よりも大きい第2の負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を上昇させ、
FCVへの水素充填完了に伴う第2のタイミングで第2の運転負荷割合よりも小さい第3の運転負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を下降させる、
ことを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様の水素製造装置の制御装置は、
水素ステーションに配置され、水素ステーションに到来する燃料電池自動車(FCV)に供給される水素ガスを製造する水素製造装置の制御装置であって、
定格運転に対して予め設定される第1の運転負荷割合まで水素製造装置を立ち上げる立上げ処理部と、
FCVの到来に伴う第1のタイミングで第1の運転負荷割合よりも大きい第2の負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を上昇させる負荷上昇処理部と、
FCVへの水素充填完了に伴う第2のタイミングで第2の運転負荷割合よりも小さい第3の運転負荷割合に向かって水素製造装置の運転負荷を下降させる負荷下降処理部と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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