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公開番号2024075696
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-04
出願番号2024044831,2020008470
出願日2024-03-21,2020-01-22
発明の名称積層体およびその製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/30 20060101AFI20240528BHJP(積層体)
要約【課題】接着剤を介することなく、異種の樹脂部材が強固に接合した積層体、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】互いに異なる樹脂を含有する第1樹脂部材2と第2樹脂部材3とが接合された積層体であって、上記第1樹脂部材と上記第2樹脂部材との界面に、上記第1樹脂部材に含有される上記樹脂と上記第2樹脂部材に含有される上記樹脂とが混合した接合部4を有し、上記接合部は、赤外分光法により測定されるスペクトルにおいて、上記第1樹脂部材および上記第2樹脂部材のいずれにも由来しないピークを有する、積層体1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
互いに異なる樹脂を含有する第1樹脂部材と第2樹脂部材とが接合された積層体であって、
前記第1樹脂部材と前記第2樹脂部材との界面に、前記第1樹脂部材に含有される前記樹脂と前記第2樹脂部材に含有される前記樹脂とが混合した接合部を有し、
前記接合部は、赤外分光法により測定されるスペクトルにおいて、前記第1樹脂部材に含まれる前記樹脂と前記第2樹脂部材に含まれる前記樹脂との間で形成され得る化学結合に由来するピークを有し、
前記接合部の最大厚みが10nm以上10μm以下であり、
前記接合部において、前記第1樹脂部材と前記第2樹脂部材との界面が凹凸形状を有し、
前記第1樹脂部材がフッ素系樹脂を含有し、前記第2樹脂部材がフッ素を実質的に含まない樹脂を含有する、積層体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記第1樹脂部材に含有されるフッ素の量が、前記第1樹脂部材の厚み方向に、前記第1樹脂部材の内部から前記第1樹脂部材の前記接合部側の面に向かって減少している、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記第2樹脂部材がポリオレフィン系樹脂を含有する、請求項1または請求項2に記載の積層体。
【請求項4】
前記接合部は、前記第1樹脂部材に含まれる原子と前記第2樹脂部材に含まれる原子との共有結合を有する、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の積層体。
【請求項5】
互いに異なる樹脂を含有する第1樹脂部材と第2樹脂部材とを接合する積層体の製造方法であって、
前記第1樹脂部材の一方の面にプラズマ処理を施し、さらに電子線を照射した後、6時間以上置く第1工程と、
前記第2樹脂部材の一方の面に電子線を照射する第2工程と、
前記第1樹脂部材の前記プラズマ処理が施され、前記電子線が照射された面と、前記第2樹脂部材の前記電子線が照射された面とを対向させ、前記第1樹脂部材および前記第2樹脂部材を熱圧着する第3工程と、
を有し、
前記第1工程において、前記第1樹脂部材の前記一方の面に前記プラズマ処理を施して、前記第1樹脂部材の前記一方の面に凹凸形状を形成し、
前記第1樹脂部材がフッ素系樹脂を含有し、前記第2樹脂部材がフッ素を実質的に含まない樹脂を含有する、積層体の製造方法。
【請求項6】
前記第2樹脂部材がポリオレフィン系樹脂を含有する、請求項5に記載の積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、異種の樹脂部材を接着剤を介さずに接合した積層体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
異種の樹脂部材の接合技術としては、例えば、接着剤による接合や、溶着法等が知られている。
【0003】
しかしながら、接着剤による接合では、接着剤成分が徐々に溶出または揮発する場合があり、特に、安全性やクリーン性が重視される医療用分野においては、接着剤による汚染が問題となる。また、長期使用により接着剤自体が劣化することもあり、特に屋外等で使用される用途においては、耐候性が問題となる。また、接着剤として溶剤系接着剤を用いた場合には、溶剤が残留してしまうという問題がある。さらに、樹脂の種類によっては接着剤により接着できない場合もある。
【0004】
また、溶着法では、局所的な加熱により樹脂が劣化することが懸念される。また、溶着法は、比較的低温で溶着可能な樹脂に適している方法であり、使用する樹脂が限られる。
【0005】
ところで、近年、電子線照射による樹脂の接合技術が提案されている(例えば、特許文献1~2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-135980号公報
特開2012-232446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、本発明者が検討したところ、電子線照射による異種の樹脂部材の接合では、接着強度が弱く実用に耐えない場合があることが判明した。
【0008】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、接着剤を介することなく、異種の樹脂部材が強固に接合した積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討した結果、異種の樹脂部材のうち、一方の樹脂部材の表面にプラズマ処理を施し、さらに電子線を照射した後に所定の時間を置き、他方の樹脂部材の表面に電子線を照射し、その後、2つの樹脂部材を熱圧着することにより、異種の樹脂部材を強固に接合できることを見出した。さらに、上記方法により異種の樹脂部材を接合した場合には、異種の樹脂部材の界面において、各樹脂部材の成分の相溶性が高くなり、各樹脂部材の成分が混合した領域が形成され、かつ、各樹脂部材の成分が反応して共有結合等の化学結合が形成されることを見出した。本開示は、上記知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
すなわち、本開示の一実施形態は、互いに異なる樹脂を含有する第1樹脂部材と第2樹脂部材とが接合された積層体であって、上記第1樹脂部材と上記第2樹脂部材との界面に、上記第1樹脂部材に含有される上記樹脂と上記第2樹脂部材に含有される上記樹脂とが混合した接合部を有し、上記接合部は、赤外分光法により測定されるスペクトルにおいて、上記第1樹脂部材および上記第2樹脂部材のいずれにも由来しないピークを有する、積層体を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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