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公開番号2024084075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022198257
出願日2022-12-12
発明の名称蒸着装置、蒸着方法及びフィルタ
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 14/24 20060101AFI20240617BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】蒸着層の厚みが基板上の位置に依存してばらつくことを抑制できる蒸着装置を提供する。
【解決手段】蒸着装置は、パターン領域21及び第1周縁領域231を備えるマスク20と、マスクに向けて蒸着材料を供給する蒸着源と、マスクと蒸着源の間に位置するフィルタ30と、フィルタをマスクに対して移動させる移動工程を実施する移動機構と、を備えてもよい。フィルタは、第1フィルタ周期P12で第1方向D1に並ぶ第1遮蔽部31を含む遮蔽部と、隣り合う2つの第1遮蔽部の間に位置する開口34と、を備えてもよい。第1方向において、第1周縁領域は第1マスク寸法を有し、第1遮蔽部は、第1マスク寸法以下である第1遮蔽寸法WAを有する。パターン領域の遮蔽率は、第1方向及び第2方向D2においてマスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなってもよい。第1中心点C1は、平面視において蒸着源が前記マスクに重なる点である。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
基板に蒸着材料を付着させる蒸着装置であって、
第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向を有する第1面と、前記第1面の反対側に位置し、前記基板に対向する第2面と、複数の孔を含み、第1マスク周期で前記第1方向に並ぶパターン領域と、前記第1方向において隣り合う2つの前記パターン領域の間に位置する第1周縁領域と、を備えるマスクと、
前記第1面に向けて前記蒸着材料を供給する蒸着源と、
前記マスクと前記蒸着源の間に位置するフィルタと、
前記フィルタを前記マスクに対して移動させる移動工程を実施する移動機構と、を備え、
前記フィルタは、第1フィルタ周期で前記第1方向に並ぶ第1遮蔽部を含む遮蔽部と、隣り合う2つの前記第1遮蔽部の間に位置する開口と、を備え、
前記第1方向において、前記第1周縁領域は第1マスク寸法を有し、前記第1遮蔽部は、前記第1マスク寸法以下である第1遮蔽寸法を有し、
前記パターン領域の遮蔽率は、前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなり、
前記第1中心点は、平面視において前記蒸着源が前記マスクに重なる点であり、
前記遮蔽率は、前記移動工程の間に前記パターン領域に重なっている前記遮蔽部の面積の平均値を前記パターン領域の面積で割ることにより算出される値である、蒸着装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記第1遮蔽寸法は、前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなる、請求項1に記載の蒸着装置。
【請求項3】
基板に蒸着材料を付着させる蒸着装置であって、
第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向を有する第1面と、前記第1面の反対側に位置し、前記基板に対向する第2面と、複数の孔を含み、第1マスク周期で前記第1方向に並ぶパターン領域と、前記第1方向において隣り合う2つの前記パターン領域の間に位置する第1周縁領域と、を備えるマスクと、
前記第1面に向けて前記蒸着材料を供給する蒸着源と、
前記マスクと前記蒸着源の間に位置するフィルタと、
前記フィルタを前記マスクに対して移動させる移動工程を実施する移動機構と、を備え、
前記フィルタは、第1フィルタ周期で前記第1方向に並ぶ第1遮蔽部を含む遮蔽部と、隣り合う2つの前記第1遮蔽部の間に位置する開口と、を備え、
前記第1方向において、前記第1周縁領域は第1マスク寸法を有し、前記第1遮蔽部は、前記第1マスク寸法以下である第1遮蔽寸法を有し、
前記第1遮蔽寸法は、前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなり、
前記第1中心点は、平面視において前記蒸着源が前記マスクに重なる点である、蒸着装置。
【請求項4】
前記第1フィルタ周期は、前記第1マスク周期のn1/m1倍であり、n1及びm1は正の整数である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蒸着装置。
【請求項5】
m1は1である、請求項4に記載の蒸着装置。
【請求項6】
前記移動機構は、前記移動工程において第1位置から第2位置まで前記フィルタを前記マスクに対して移動させ、
前記第1位置において、前記第1遮蔽部は前記第1周縁領域に重なっており、
前記第1方向において、前記第1位置と前記第2位置の間の距離が前記第1フィルタ周期のr倍であり、rは正の整数である、請求項5に記載の蒸着装置。
【請求項7】
前記パターン領域は、第2マスク周期で前記第2方向に並んでおり、
前記マスクは、前記第2方向において隣り合う2つの前記パターン領域の間に位置する第2周縁領域を含み、
前記遮蔽部は、第2フィルタ周期で前記第2方向に並ぶ第2遮蔽部を含み、
前記第2方向において、前記第2周縁領域は第2マスク寸法を有し、前記第2遮蔽部は、前記第2マスク寸法以下である第2遮蔽寸法を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蒸着装置。
【請求項8】
前記移動機構は、前記移動工程において第1位置から第2位置まで前記フィルタを前記マスクに対して移動させ、
前記第1位置において、前記第2遮蔽部は前記第2周縁領域に重なっており、
前記第2方向において、前記第1位置と前記第2位置の間の距離が前記第2フィルタ周期のs倍であり、sは正の整数である、請求項7に記載の蒸着装置。
【請求項9】
前記第2遮蔽寸法は、前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなる、請求項8に記載の蒸着装置。
【請求項10】
基板に蒸着材料を付着させる蒸着装置であって、
第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向を有する第1面と、前記第1面の反対側に位置し、前記基板に対向する第2面と、複数の孔を含み、第1マスク周期で前記第1方向に並ぶパターン領域と、前記第1方向において隣り合う2つの前記パターン領域の間に位置する第1周縁領域と、を備えるマスクと、
前記第1面に向けて前記蒸着材料を供給する蒸着源と、
前記マスクと前記蒸着源の間に位置するフィルタと、
前記第1方向において前記フィルタを前記マスクに対して移動させる移動工程を実施する移動機構と、を備え、
前記フィルタは、前記第2方向に並ぶ遮蔽板と、前記パターン領域に重なる前記遮蔽板の遮蔽面積を調整するよう前記遮蔽板を駆動する駆動部と、を含み、
前記駆動部は、前記移動工程の間、遮蔽面積が前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなるよう前記遮蔽板を駆動し、
前記第1中心点は、平面視において前記蒸着源が前記マスクに重なる点である、蒸着装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、蒸着装置、蒸着方法及びフィルタに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
精密なパターンを形成するための方法として、蒸着法が知られている。蒸着法においては、まず、孔が形成されたマスクを基板に組み合わせる。続いて、マスクの孔を介して蒸着材料を基板に付着させる。これにより、マスクの孔のパターンに対応したパターンで、蒸着材料を含む蒸着層を基板上に形成できる。蒸着法は、例えば、有機EL表示装置の画素を形成する方法として用いられている。例えば特許文献1は、蒸着法によってウエハの面上に蒸着層を形成することを提案している。
【0003】
基板に対する蒸着材料の入射角が大きいほど、単位時間あたりに基板上に形成される蒸着層の厚みが小さくなる。入射角とは、基板の法線方向に対して蒸着材料の飛来方向が成す角度である。蒸着源と基板との間の距離に比べて基板の面積が大きくなるほど、基板上の位置に依存する入射角の差が大きくなる。この結果、基板上の位置に依存する蒸着層の厚みの差が大きくなる。このような課題を解決するため、特許文献1においては、蒸着源と基板の中心とが重ならないように基板を配置した状態で、基板を回転させながら蒸着法を実施することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-265261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の蒸着法を用いる場合、第1の時間においては、第1入射角で飛来した蒸着材料が基板上の1つの目標位置に付着する。その後、第2の時間においては、第1入射角とは異なる第2入射角で飛来した蒸着材料が基板上の上述の目標位置に付着する。
【0006】
基板とマスクの間には隙間が空いていることがある。入射角が0°よりも大きい場合、基板とマスクの間の隙間の位置においても蒸着材料が基板に付着する。このような現象を、回り込みと称する。入射角が大きいほど、回り込みが生じやすい。
【0007】
蒸着層の厚みを正確に制御するためには、回り込みを考慮して蒸着の条件を制御することが好ましい。しかしながら、基板上の1つの位置に飛来する蒸着材料の入射角が経時的に変化する場合、回り込みを考慮した制御を行うことは容易ではない。
【0008】
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得る蒸着装置及び蒸着方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一実施形態による、基板に蒸着材料を付着させる蒸着装置は、第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向を有する第1面と、前記第1面の反対側に位置し、前記基板に対向する第2面と、複数の孔を含み、第1マスク周期で前記第1方向に並ぶパターン領域と、前記第1方向において隣り合う2つの前記パターン領域の間に位置する第1周縁領域と、を備えるマスクと、前記第1面に向けて前記蒸着材料を供給する蒸着源と、前記マスクと前記蒸着源の間に位置するフィルタと、前記フィルタを前記マスクに対して移動させる移動工程を実施する移動機構と、を備えてもよい。前記フィルタは、第1フィルタ周期で前記第1方向に並ぶ第1遮蔽部を含む遮蔽部と、隣り合う2つの前記第1遮蔽部の間に位置する開口と、を備えてもよい。前記第1方向において、前記第1周縁領域は第1マスク寸法を有し、前記第1遮蔽部は、前記第1マスク寸法以下である第1遮蔽寸法を有する。前記パターン領域の遮蔽率は、前記第1方向及び前記第2方向において前記マスクの第1中心点から離れるにつれて小さくなってもよい。前記第1中心点は、平面視において前記蒸着源が前記マスクに重なる点である。前記遮蔽率は、前記移動工程の間に前記パターン領域に重なっている前記遮蔽部の面積の平均値を前記パターン領域の面積で割ることにより算出される値である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施形態によれば、蒸着層の厚みが基板上の位置に依存してばらつくことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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