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公開番号2024074332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2022185405
出願日2022-11-21
発明の名称ミシン
出願人JUKI株式会社
代理人個人,個人
主分類D05B 27/00 20060101AFI20240524BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】良好な被縫製物の送りを行う。
【解決手段】針板101の下側から搬送ベルト21~24により被縫製物を送る送り機構20と、搬送ベルト21~24で送られる被縫製物を上から押さえる押さえ機構70とを備えている。各搬送ベルトは、針落ち位置に対してその周囲、例えば、前後左右のいずれか、或いは、送り方向の後側且つ左側と前側且つ左側と前側且つ右側と後側且つ右側で被縫製物に接する構成としてもよい。この場合、各搬送ベルトは複数のモータを搬送の駆動源とし、各モータの搬送速度を個別に制御する制御装置を備える構成としてもよい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
針板の下側から搬送ベルトにより被縫製物を送る送り機構と、
前記搬送ベルトで送られる前記被縫製物を上から押さえる押え機構とを備えることを特徴とするミシン。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記送り機構は、単一のモータを前記搬送ベルトの搬送駆動源とすることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
【請求項3】
前記送り機構は、複数の前記搬送ベルトを有し、
前記複数の搬送ベルトは、針落ち位置に対して、前記送り方向の後側且つ左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトと、前記送り方向の前側且つ左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトと、前記送り方向の前側且つ右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトと、前記送り方向の後側且つ右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトとを含むことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
【請求項4】
前記送り機構は、
前記複数の搬送ベルトの搬送駆動源となる第一モータ及び第二モータと、
前記第一モータによって回転し、全ての前記搬送ベルトを掛け渡すことが可能な第一プーリと、
前記第二モータによって回転し、全ての前記搬送ベルトを掛け渡すことが可能な第二プーリと、
を有し、
前記複数の搬送ベルトは、いずれも、前記第一プーリと前記第二プーリの各々に対して掛け替え可能であり、
前記第一モータ及び第二モータによる搬送速度又は搬送量を個別に制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項3に記載のミシン。
【請求項5】
前記送り機構は、
前記第一プーリに掛け渡すことが可能な全ての前記搬送ベルトに対して張力を付与することが可能な第一加圧機構と、
前記第二プーリに掛け渡すことが可能な全ての前記搬送ベルトに対して張力を付与することが可能な第二加圧機構と、
を有することを特徴とする請求項4に記載のミシン。
【請求項6】
前記送り機構は、
前記送り方向の後側且つ左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる後左モータと、
前記送り方向の前側且つ左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる前左モータと、
前記送り方向の前側且つ右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる前右モータと、
前記送り方向の後側且つ右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる後右モータとを有し、
前記後左モータと前記前左モータと前記前右モータと前記後右モータのそれぞれの搬送速度又は搬送量を個別に制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項3に記載のミシン。
【請求項7】
前記送り機構は、複数の前記搬送ベルトを有し、
前記複数の搬送ベルトは、針落ち位置に対して、前記搬送ベルトによる送り方向の前側で前記被縫製物に接する搬送ベルトと、前記送り方向の後側で前記被縫製物に接する搬送ベルトとを含むことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
【請求項8】
前記送り機構は、
前記送り方向の前側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる前モータと、
前記送り方向の後側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる後モータとを有し、
前記前モータと前記後モータの搬送速度又は搬送量を個別に制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項7に記載のミシン。
【請求項9】
前記送り機構は、複数の前記搬送ベルトを有し、
前記複数の搬送ベルトは、針落ち位置に対して、左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトと、右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトとを含むことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
【請求項10】
前記送り機構は、
前記左側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる左モータと、
前記右側で前記被縫製物に接する搬送ベルトの搬送駆動源となる右モータとを有し、
前記左モータと前記右モータによる搬送速度又は搬送量を個別に制御する制御装置を備えることを特徴とする請求項9に記載のミシン。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、送り機構で被縫製物を送りつつ縫製を行うミシンに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来のミシンは、針板上面において押さえ足で被縫製物を上から押さえ、針板の下側から送り歯によって所定の縫いピッチで被縫製物を送りつつ縫製を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-246839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のミシンは、針板の下側において、送り歯が周回運動を行い、その周回運動軌跡の上側部分で被縫製物の下面に歯先が接して、被縫製物の送りを行っている。
このため、送り歯の歯先は、押さえ足で上から押さえられた被縫製物を下から叩くように当接して送り動作が行われ、被縫製物に振動が発生していた。
特に、ミシンが高速回転になると送り歯の歯先が被縫製物を強く叩くため、振動による被縫製物の跳ね上げを生じて、縫いピッチの誤差が大きくなる原因となっていた。
また、送り歯は、周回運動によって送り方向に往復動作を行うため、高速回転になるほど、送り方向の慣性力が大きくなり、これによる縫いピッチの誤差も生じていた。
【0005】
本発明は、良好な被縫製物の送りを行うことをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ミシンにおいて、
針板の下側から搬送ベルトにより被縫製物を送る送り機構と、
前記搬送ベルトで送られる前記被縫製物を上から押さえる押え機構と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、送り機構が針板の下側で搬送ベルトにより被縫製物を送るので、被縫製物が下から叩かれることによる振動を抑制することができる。
また、搬送ベルトは、送り歯とその周辺部材が周回する場合と異なり、慣性力を小さくすることができる。
また、押え機構が被縫製物を上から押さえるので、搬送ベルトに対して被縫製物を密接させることができ、搬送ベルトの送り動作に被縫製物を良好に追従させることができる。
これらにより、より精度良く被縫製物の送りを行うことが可能となる。
また、水平方向に往動する送り歯及び当該動作を送り歯に付与する送り機構を不要とするので、振動の低減に伴い、静音化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
発明の実施形態であるミシンの正面図である。
ミシンの斜視図である。
ミシンの左側面図である。
ミシンベッド部の左端部上面を示す斜視図である。
押さえ足の図示を省略したミシンベッド部の左端部上面を示す斜視図である。
針板上で被縫製物を上から押さえる布押さえ機構の正面図である。
送り機構のガイド枠の斜視図である。
四本の搬送ベルトが前後差動送り状態にある送り機構の斜視図である。
四本の搬送ベルトが左右差動送り状態にある送り機構の斜視図である。
ミシンの制御系を示すブロック図である。
針穴に対して搬送ベルトが被縫製物に当接して搬送を行う位置が異なる他の例を平面視で示した説明図である。
針穴に対して搬送ベルトが被縫製物に当接して搬送を行う位置が異なる他の例を平面視で示した説明図である。
針穴に対して搬送ベルトが被縫製物に当接して搬送を行う位置が異なる他の例を平面視で示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態の概略構成]
以下、本発明の実施形態であるミシンについて詳細に説明する。
図1はミシン100の正面図、図2はミシン100の斜視図、図3はミシン100の左側面図を示す。
以下、被縫製物の送り方向下流側を「前」、送り方向上流側を「後」、前を向いた状態で左手側を「左」、右手側を「右」、鉛直上方を「上」、鉛直下方を「下」とする。前後方向、左右方向、上下方向は、互いに直交する。
以下の説明では、ミシン100は水平面に設置されている前提であり、前後方向と左右方向は、水平となる。
【0010】
本発明の実施形態であるミシン100として、いわゆる本縫いミシンを例示する。
ミシン100は、ミシンフレーム110、針上下動機構、送り機構20、布押さえ機構70、釜機構、制御装置90と、を備えている。
なお、上記ミシン100は、一般的な本縫いミシンが備える、天秤機構、糸調子等の各構成を備えているが、これらは周知のものなので説明は省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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