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公開番号2024111505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023016054
出願日2023-02-06
発明の名称ミシン及びその制御方法
出願人株式会社ジャノメ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D05B 19/08 20060101AFI20240809BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】経験の浅いミシンユーザであっても模様を容易に、かつ、より正確に縫製することのできるミシン及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】ミシン1は、針落ち方向に直交する第1方向に縫針を移動させる第1モータ51と、被縫製物の移動量を検出する検出部22と、検出された移動量に基づいて、被縫製物に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置を更新する位置更新部23と、更新後の相対位置に基づいて特定される縫針の針落ち基準位置が、模様の軌跡上にあるか判定し、針落ち基準位置が模様の軌跡上にない場合に、針落ち基準位置と模様とのずれ量が低減する方向に第1モータ51を駆動する位置調整部24とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
針落ち方向に直交する第1方向に縫針を移動させる第1駆動部と、
被縫製物の移動量を検出する検出部と、
検出された移動量に基づいて、前記被縫製物に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置を更新する位置更新部と、
更新後の相対位置に基づいて特定される縫針の針落ち基準位置が、前記模様の軌跡上にあるか判定し、前記針落ち基準位置が前記模様の軌跡上にない場合に、前記針落ち基準位置と前記模様とのずれ量が低減する方向に前記第1駆動部を駆動する位置調整部と
を備えるミシン。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記針落ち基準位置は、前記第1駆動部が初期位置にあるときの縫針の針落ち位置である請求項1に記載のミシン。
【請求項3】
前記針落ち基準位置は、更新後の相対位置と前記第1駆動部による縫針の移動量とに基づいて特定される縫針の針落ち推定位置である請求項1に記載のミシン。
【請求項4】
前記第1方向と前記針落ち方向とに直交する第2方向に縫針を移動させる第2駆動部を備え、
前記位置調整部は、過去の針落ち間隔と、前記模様の軌跡データとに基づいて次の針落ち目標位置を設定し、設定した次の針落ち目標位置と前記針落ち基準位置とが一致するように前記第1駆動部及び前記第2駆動部を駆動する請求項1に記載のミシン。
【請求項5】
前記位置調整部は、前記ずれ量が下限値未満である場合に、縫針の位置調整を行わない請求項1に記載のミシン。
【請求項6】
前記位置調整部は、前記ずれ量が上限値以上である場合に、縫製を中断させる請求項1に記載のミシン。
【請求項7】
前記被縫製物に描かれた模様の画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データ取得部によって取得された画像データを前記模様の軌跡データとして格納するデータ記憶部と
を備える請求項1に記載のミシン。
【請求項8】
模様を前記被縫製物に照射する照射部を備え、
前記照射部は、検出部によって検出された前記被縫製物の移動量に応じて、前記被縫製物に照射する模様を移動させる請求項1に記載のミシン。
【請求項9】
針落ち方向に直交する第1方向に縫針を移動させる第1駆動部を備えるミシンの制御方法であって、
被縫製物の移動量を検出する工程と、
検出された移動量に基づいて、前記被縫製物に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置を更新する工程と、
更新後の相対位置に基づいて特定される縫針の針落ち基準位置が、前記模様の軌跡上にあるか判定し、前記針落ち基準位置が前記模様の軌跡上にない場合に、前記針落ち基準位置と前記模様とのずれ量が低減する方向に前記第1駆動部を駆動する工程と
をコンピュータが実行するミシンの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシン及びその制御方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ミシンによる縫製手法の一つとして、加工布を移動させるのに通常使用する送り歯は使用せず、ユーザ自身が加工布を手動操作で移動させながら縫製を行う、フリーモーション縫製が知られている。このようなフリーモーション縫製では、ユーザが布などの被縫製物を手動で移動させるため、きれいな模様を縫製するのに高い熟練度が必要となる。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1には、布に模様を投影するとともに、投影している模様を布の動きに合わせて移動させることにより、経験の浅いユーザであっても模様を容易に縫製することのできるミシンが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-35893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたミシンでは、予定された縫目経路と実際の縫目が所定量を超えてずれてしまった場合には、未縫製領域に縫目経路が新たに生成され、新たな縫目データに基づいて、新たな映写データが生成される。このため、針落ち位置が当初予定していた縫目経路からずれたときでも縫製を続けることは可能である。
しかしながら、この方法は、そもそも針落ち位置が縫目経路からずれることを許容していることから、完成した模様が当初縫製予定だった模様と異なる可能性があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、経験の浅いミシンユーザであっても模様を容易に、かつ、より正確に縫製することのできるミシン及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様は、針落ち方向に直交する第1方向に縫針を移動させる第1駆動部と、被縫製物の移動量を検出する検出部と、検出された移動量に基づいて、前記被縫製物に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置を更新する位置更新部と、更新後の相対位置に基づいて特定される縫針の針落ち基準位置が、前記模様の軌跡上にあるか判定し、前記針落ち基準位置が前記模様の軌跡上にない場合に、前記針落ち基準位置と前記模様とのずれ量が低減する方向に前記第1駆動部を駆動する位置調整部とを備えるミシンである。
【0008】
本発明の第2態様は、針落ち方向に直交する第1方向に縫針を移動させる第1駆動部を備えるミシンの制御方法であって、被縫製物の移動量を検出する工程と、検出された移動量に基づいて、前記被縫製物に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置を更新する工程と、更新後の相対位置に基づいて特定される縫針の針落ち基準位置が、前記模様の軌跡上にあるか判定し、前記針落ち基準位置が前記模様の軌跡上にない場合に、前記針落ち基準位置と前記模様とのずれ量が低減する方向に前記第1駆動部を駆動する工程とをコンピュータが実行するミシンの制御方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、経験の浅いミシンユーザであっても模様を容易に、かつ、より正確に縫製することのできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係るミシンの外観図の一例を示した図である。
本発明の一実施形態に係るミシンの電気的構成の一例を示したブロック図である。
本発明の一実施形態に係るミシンが備える縫針の移動可能範囲について説明するための図である。
本発明の一実施形態に係るミシンが備えるプロジェクターによって布に投影された模様の一例を示した図である。
本発明の一実施形態に係るミシンが備える各種縫製モードのうち、フリーモーション縫製モードを用いて模様を縫製する場合におけるミシンの制御手順の一例を示したフローチャートである。
本発明の一実施形態に係るミシンの制御方法において、布に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置について説明するための図である。
本発明の一実施形態に係るミシンの制御方法において、布に縫製する模様とミシン本体の基準位置との相対位置の更新処理について説明するための図である。
本発明の一実施形態に係るミシンにおいて、次の針落ち目標位置を設定する処理について説明するための図である。
本発明の一実施形態に係るミシンの効果について説明するための図である。
本発明の他の実施形態に係るミシンの外観図の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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