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公開番号2024070453
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022180960
出願日2022-11-11
発明の名称送受波装置および送受波方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類H04R 1/44 20060101AFI20240516BHJP(電気通信技術)
要約【課題】本発明は、可及的に軸対称に近似した指向特定の送受波装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この送受波装置は、一の軸線に沿って伸長、収縮を繰り返す複数の送受波素子1と、該複数の送受波素子1を囲んで設けられ、その中心軸に対して軸対称または回転対称性を有する形状をなす伸縮リング2とを備え、前記伸縮リング2は、空洞を有し、前記複数の駆動素子1の駆動によって、軸対称または回転対称な形状へ変形しながら振動する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一の軸線に沿って伸長、収縮を繰り返す複数の送受波素子と、
該複数の送受波素子を囲んで設けられ、その中心軸に対して軸対称または回転対称性を有する形状をなす伸縮リングとを備え、
前記伸縮リングは、空洞を有し、前記複数の送受波素子の駆動によって、軸対称または回転対称な形状へ変形しながら振動する、
ことを特徴とする送受波装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記複数の送受波素子は、フロントマスと該フロントマスを前記軸線の方向へ駆動する駆動素子と備え、前記軸線を前記伸縮リングの半径方向へ向けて配置された、
請求項1に記載の送受波装置。
【請求項3】
前記伸縮リングの外周面は、前記駆動素子による駆動によって前記伸縮リングの半径方向外方と内方とへ繰り返し変形する、
請求項2に記載の送受波装置。
【請求項4】
前記伸縮リングは、前記空洞を外周寄りの位置に有する、
請求項1に記載の送受波装置。
【請求項5】
前記送受波素子は、前記駆動素子の前記フロントマスと反対側にリアマスを有する、
請求項2に記載の送受波装置。
【請求項6】
前記複数の送受波素子の前記リアマスが一体に構成された、
請求項5に記載の送受波装置。
【請求項7】
前記複数の送受波素子は、前記伸縮リングの内側に同心円状に配置された外側電極と内側電極との間に設けられて電気信号により半径方向へ振動する変換素子である、
請求項1に記載の送受波装置。
【請求項8】
前記複数の送受波素子は、前記伸縮リングの内周に沿って直列に並べて配置されて、前記伸縮リングと中心を同じくする円周方向へ振動する変換素子である、
請求項1に記載の送受波装置。
【請求項9】
前記伸縮リングが正多角形状をなし、正多角形の一辺の長さが伸縮リングの共振周波数における伝達媒質中の音波の波長より短く設定された、
請求項1に記載の送受波装置。
【請求項10】
それぞれ電気信号により振動する複数の変換素子によって、これらの外周に配置された、空洞を有する伸縮リングを振動させることにより、該伸縮リングを軸対称または回転対称な形状に繰り返し変形させる、
ことを特徴とする送受波方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、送受波装置および送受波方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
水中探査に用いられるソーナーの探知能力向上のため、ソーナーの送受波器の広帯域化が求められている。また、ソーナーのディッピングや曳航を可能とするため、送受波器の小型軽量化が求められている。
本発明に関連する特許文献1には、水中での使用に好適で小型軽量な広帯域送受波素子として、フロントマスに屈曲振動構造を備えたランジュバン型振動子についての言及がある。この広帯域送受波素子の概要を図10および11に示す。この広帯域送受波素子は、図10に示すように、音響媒質(例えば水)と接する振動板を有するフロントマス13、圧電素子11、該圧電素子11を電源と接続する電極、リアマス12、およびリアマス12とフロントマス13とを結合するボルト14とナット17とで構成される。このように構成された振動子によれば、縦振動モードと、フロントマス13の屈曲振動構造の屈曲振動モードの重畳により広帯域の送受波を実現することができる。また、この振動に際し、縦振動の共振周波数よりも屈曲振動の共振周波数が高くなるよう設計されている。(なお上記の説明にあっては、便宜上、各部材に特許文献1と共通の符号を付した。)
【0003】
この特許文献1に記載の広帯域送受波素子により送受される音波は、所定方向への指向性を持つため、ある軸に対して軸対称の指向性(無指向性)の広帯域送受波器を実現しようとすると、図11に示すように、振動方向に沿う各軸(前記ボルト14の軸線)を放射状に向けた送受波素子Pを円周上に複数個配置し、全周へ向けて送受波する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-209690号公報
米国特許第4151437号明細書
米国特許第7372776号明細書
米国特許第6734604号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記送受波素子における屈曲振動モードは、送受波面の中心が大きく振動するモードであるため、使用帯域の高周波側の屈曲振動の共振周波数において、屈曲構造がない場合と比べて送受波素子単体の指向性が低くなる。これにより、各送受波素子から送受される音波の干渉が起きやすくなり、高周波の音波を用いた場合において無指向性とすることが難しくなる。
この無指向性への要求に対し、送受波素子をより多く配置することで無指向性を実現することはできるが、多数の送受波素子が必要なことから、送受波器の小型軽量化が困難になるという解決すべき課題がある。
【0006】
例えば、図12は、ある周波数(4.5kHz)で、幅W1=260mmの板が図12(a)のように振幅Vで振動した場合の、図12(b)に示すような単体の指向性と、この単体の送受波素子を図12(c)に示すように、相互間隔をおいて円周上に12個配置して、全体として幅W2=1000mmの送受波装置を構成した場合(円周方向へ30°の相互間隔をおいて配置した場合)の、図12(d)に示すような全体の指向性を示す。
また図13は、幅W3=100mmの板が振幅Vで振動した場合(図13(a))の単体の指向性(図13(b))と、それを図13(c)のように幅W4=1000mm円周上に12個(図13(d)のように相互間隔30°)、図13(e)のように幅W5=2000mmで24個(図13(f)のように相互間隔15°)、図12(g)のように幅W6=3000mmで36個(図13(h)のように相互間隔10°)配置した場合の指向性を示す。
【0007】
この指向特性によれば、単体の指向性を比べると、幅W3=100mmの方が指向性が低くなることがわかる。また、円周上に配置した場合、図13(c)(d)に示すように、送受波器の直径(幅W4)1000mmの場合、送受波素子12個では、図12(c)のような、単体の送受波素子の幅W1=260mmでは無指向性になるが、図13(c)に示すように、単体の像受波素子の幅W3=100mmと小さくした場合には、図13(d)に示すように、12個程度では各方向での凹凸が大きく、無指向性にならないことが確認できる。このような、各方向での凹凸を緩和しようとすると、図13(g)(h)に示すように、相互間隔を10°と小さくして、36個もの多数の送受波素子を用いることが必要になり、送受波装置の小型化の要請に応えることができない。
すなわち、従来の屈曲板によって発生する屈曲振動モードは、送受波面中央が大きく振動するモードであるため、この幅W3=100mmの送受波素子を用いた場合に近い指向性になるものと推定される。
【0008】
また特許文献2、3には、複数の振動子を放射状に配置して指向性を改善する技術が開示されているが、前述の各方向への凹凸を減少させるための格別な配慮がなされてはいない。
また特許文献4には、リング状の外周電極と内側の複数の円弧状の内周電極との間に設けた圧電素子により、外周電極を周方向へ伸長あるいは収縮させる構成が開示されているが、本願に関連するランジュバン型振動子の指向特性を改善するものではない。
【0009】
本発明は上記課題を解決すべく提案されたもので、可及的に軸対称に近似した指向特性の送受波装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の送受波装置は、一の軸線に沿って伸長、収縮を繰り返す複数の送受波素子と、該複数の送受波素子を囲んで設けられ、その中心軸に対して軸対称または回転対称性を有する形状をなす伸縮リングとを備え、前記伸縮リングは、空洞を有し、前記複数の駆動素子の駆動によって、軸対称または回転対称な形状へ変形しながら振動することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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