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公開番号
2024117218
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023183
出願日
2023-02-17
発明の名称
受信装置、通信装置、および通信システム
出願人
日本電気株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H04B
10/67 20130101AFI20240822BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】水平面に沿った360度の方位の通信対象との間で、空間光信号を用いた空間光通信を実現できる受信装置を提供する。
【解決手段】水平面に沿った方向に通知光を送信する通知光送信器と、通知光送信器の下方に配置されたボールレンズと、ボールレンズの集光領域に配置され、通信対象から送信された通知光を受光する第1受光素子と、通信対象から送信された通信光を受光する第2受光素子とを有する複数の受光器と、ボールレンズが載置され、ボールレンズの集光領域に合わせて複数の受光器を移動可能に支持する移動機構と、を備える受信装置とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水平面に沿った方向に通知光を送信する通知光送信器と、
前記通知光送信器の下方に配置されたボールレンズと、
前記ボールレンズの集光領域に配置され、通信対象から送信された通知光を受光する第1受光素子と、前記通信対象から送信された通信光を受光する第2受光素子とを有する複数の受光器と、
前記ボールレンズが載置され、前記ボールレンズの集光領域に合わせて複数の前記受光器を移動可能に支持する移動機構と、を備える受信装置。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記通知光送信器は、
発光ダイオードを含み、
固有の変調周波数で変調された通知光を送信する請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記移動機構は、
前記ボールレンズが載置される土台と、
前記土台の上面に配置され、平面視において前記ボールレンズの集光領域と重なる円周を有する円軌道と、
前記円軌道に移動可能に下端が接続され、前記受光器が上端に配置され、上下方向に伸縮する支柱と、を有する請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記通信対象から送信された通知光の受光に応じて前記第1受光素子から出力される信号を取得し、前記支柱を上下方向に伸縮させて垂直方向における前記受光器の位置を制御する第1位置制御と、前記支柱を前記円軌道に沿って移動させて水平方向における前記受光器の位置を制御する第2位置制御とを実行し、取得した通知光の受光強度に基づいて前記受光器の位置を調整する受光位置調整手段を備える請求項3に記載の受信装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の受信装置と、
通信対象に向けた通信光を送信する送信装置と、
前記受信装置および前記送信装置のいずれかから通知光を送信させ、前記受信装置によって受信された通知光および通信光に基づく信号を取得し、取得した信号に応じた処理を実行し、実行した処理に応じた通信光を前記送信装置に送信させる通信制御装置と、を備える通信装置。
【請求項6】
前記送信装置は、
複数の出射器を有する第1光源と、
複数の前記出射器の各々から出射された光に由来する照明光が照射される複数の変調領域が設定される変調部を有する空間光変調器と、
複数の前記変調領域のうちいずれかで変調された変調光の光路に配置され、水平面に沿った任意の方向に向けて複数の前記変調領域の各々で変調された前記変調光を反射する曲面状の反射面を有する曲面ミラーと、
発光ダイオードを含み、固有の変調周波数で変調された通知光を出射する複数の第2光源と、を備える請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記送信装置は、
複数の出射器を有する第1光源と、
複数の前記出射器の各々から出射された光に由来する照明光が照射される複数の変調領域が設定される変調部を有する空間光変調器と、
前記第1光源と前記空間光変調器の間に配置され、斜面に中継反射面が形成された直角プリズムの外形を有し、前記中継反射面を水平方向に沿って貫通する第1貫通孔と、前記中継反射面を垂直方向に沿って貫通する第2貫通孔とが形成された中継反射体と、
複数の前記変調領域のうちいずれかで変調された変調光のうち前記中継反射体の前記中継反射面で反射された前記変調光の光路に合わせて移動可能に配置され、前記中継反射体の前記中継反射面で反射された前記変調光を水平面に沿った方向に反射する曲面状の反射面を有する曲面ミラーと、
撮像方向を上方に向けて、前記中継反射体の前記第2貫通孔に配置されたカメラと、
水平方向から到来する光を前記第2貫通孔に向けて反射する受光反射面を有する受光ミラーとを備え、
前記第1光源は、
前記中継反射体の第1貫通孔を介して、前記中継反射面の側に向けて前記照明光が通過する位置に配置され、
前記空間光変調器は、
前記中継反射体の前記中継反射面と前記変調部が対向し、前記第1光源から出射された前記照明光を変調した前記変調光が前記中継反射面に向けて反射される位置に配置され、
前記中継反射体は、
前記空間光変調器の前記変調部で変調された前記変調光が前記曲面ミラーの反射面に向けて反射される位置に配置される請求項5に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信制御装置は、
異なるタイミングにおいて前記カメラによって撮像された複数の画像データの差分に応じて、前記通信対象から送信された通知光を検出する請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信制御装置は、
検出された通知光の方向に合わせて前記曲面ミラーの位置を調整し、
位置が変更された前記曲面ミラーに向けて、前記第1光源に含まれる複数の前記出射器から前記照明光を照射するように前記送信装置を制御し、検出された通知光の送信元である前記通信対象との間における通信を確立するための通信光を前記送信装置に送信させる請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
請求項5に記載の通信装置を複数備え、
複数の前記通信装置が、
空間光信号を互いに送受信し合うように配置された通信システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、空間を伝播する光信号を受信する受信装置等に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
自由空間における空間光通信においては、光ファイバなどの媒体を用いずに、空間を伝播する光信号(以下、空間光信号とも呼ぶ)を送受信し合う。無線通信で用いられる電波と比べて、光空間通信で用いられる空間光信号は、指向性が高い。また、空間光信号は、電波と干渉しない。空間光通信の分野においては、互いに対向する光通信装置を用いて、光通信ネットワークを構築できる。空間光信号は、指向性が高いため、遮蔽物によって物理的に空間光信号が遮られると通信が断絶してしまう。そのため、空間光通信においては、安定した光通信環境を実現するために、同時多方向接続により冗長化された光通信ネットワークが求められる。
【0003】
特許文献1には、空間光信号を伝送する光空間伝送モジュールについて開示されている。特許文献1の光空間伝送モジュールは、発光部、台座部、および反射拡散部を備える。発光部は、送信光を出力する。台座部は、送信光を反射させる反射部を有する。反射部は、送信光の反射後のビーム径を拡大させる機能を有する。反射拡散部は、反射部で反射された送信光を拡散光に変換して反射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-095407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の光空間伝送モジュールは、反射部によって、送信光の反射後のビーム径を拡大させる。特許文献1の手法によれば、ビーム径の拡大に応じて空間光信号の受光範囲が拡大するため、より多くの通信対象に対して光空間伝送モジュールの位置を通知できる。特許文献1の手法では、空間光信号の送信範囲が反射拡散部の向きに限定されてしまう。そのため、特許文献1の手法では、水平面に沿った360度の方位の通信対象に対して、光空間伝送モジュールの位置を通知できなかった。
【0006】
本開示の目的は、水平面に沿った360度の方位の通信対象との間で、空間光信号を用いた空間光通信を実現できる受信装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の受信装置は、水平面に沿った方向に通知光を送信する通知光送信器と、通知光送信器の下方に配置されたボールレンズと、ボールレンズの集光領域に配置され、通信対象から送信された通知光を受光する第1受光素子と、通信対象から送信された通信光を受光する第2受光素子とを有する複数の受光器と、ボールレンズが載置され、ボールレンズの集光領域に合わせて複数の受光器を移動可能に支持する移動機構と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、水平面に沿った360度の方位の通信対象との間で、空間光信号を用いた空間光通信を実現できる受信装置等を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1の実施形態に係る通信装置の構成の一例を示すブロック図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える送信装置の構成の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える送信装置が有する光学部材の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える送信装置が有する光学部材の別の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置の構成の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置の内部構成の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置が有する受光器の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置が有するボールレンズによって集光された光の集光領域について説明するための様子を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置が有するボールレンズの集光領域の位置Aにおける光の照射範囲について説明するための様子を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える受信装置が有するボールレンズの集光領域の位置Bにおける光の照射範囲について説明するための様子を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置が備える通信制御装置の構成の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置から送信される通知光の放射パターンについて説明するための概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置に含まれる受信制御部に含まれる受光位置調整部の構成の一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置による第1位置制御について説明するための概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置による第2位置制御について説明するための概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置による第1位置制御と第2位置制御によって、通知光の光スポットと第2受光素子の受光部とが重なった状態を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置によって構成される通信ネットワークの一例を示す概念図である。
第1の実施形態に係る通信装置によって構成される通信ネットワークにおける通知光の送受光の様子を示す概念図である。
第2の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。
第2の実施形態に係る送信装置が備えるカメラによって撮像された画像データを用いた通信対象の検出の一例について説明するための概念図である。
第2の実施形態に係る送信装置による通知光の受光例について説明するための概念図である。
第2の実施形態に係る送信装置による通知光の受光に応じて、複数の曲面ミラーの位置が調整された一例について説明するための概念図である。
第2の実施形態に係る送信装置が通信対象との間で通信光を用いた空間光通信を確立する処理について説明するための概念図である。
第2の実施形態の変形例1に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。
第2の実施形態の変形例1に係る送信装置による通知光の受光例について説明するための概念図である。
第3の実施形態に係る受信装置の構成の一例を示す概念図である。
第3の実施形態に係る受信装置の構成の一例を示す概念図である。
各実施形態に係る処理や制御を実行するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
(【0011】以降は省略されています)
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