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公開番号2024070398
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022180861
出願日2022-11-11
発明の名称距離測定システム
出願人株式会社日立ハイテク
代理人ポレール弁理士法人
主分類G01S 7/497 20060101AFI20240516BHJP(測定;試験)
要約【課題】 光源の周波数掃引状態が正常であるかを容易に評価できる距離測定システムを提供する。
【解決手段】 FM光を出力する光源と、ビームスプリッタで2分割したFM光の一方を更に2分割し、測定ビート信号を出力する測定光学系と、ビームスプリッタで2分割したFM光の他方を更に2分割し、参照ビート信号を出力する参照光学系と、測定ビート信号と参照ビート信号を演算処理する演算装置と、を備え、該演算装置は、測定ビート信号に基づき測定対象物までの距離を演算する測距部と、参照ビート信号を処理して所望の信号を生成するビート信号処理部と、所望の信号を基準値と比較することで光源の異常を判定する判定処理部と、を有する距離測定システム。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
測定対象物までの距離を非接触で測定する距離測定システムであって、
光周波数が周期的に掃引されたFM光を出力する光源と、
前記FM光を2分割するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタで2分割した前記FM光の一方を更に2分割し、一方のFM光を前記測定対象物に照射したときの反射光と他方のFM光の周波数差に基づく測定ビート信号を出力する測定光学系と、
前記ビームスプリッタで2分割した前記FM光の他方を更に2分割し、該更に2分割したFM光の双方を光路長差が既知の干渉計に入力するとともに、該干渉計が出力するFM光同士の周波数差に基づく参照ビート信号を出力する参照光学系と、
前記測定ビート信号と前記参照ビート信号を演算処理する演算装置と、を備え、
該演算装置は、
前記測定ビート信号に基づき前記測定対象物までの距離を演算する測距部と、
前記参照ビート信号を処理して所望の信号を生成するビート信号処理部と、
前記所望の信号を基準値と比較することで前記光源の異常を判定する判定処理部と、
を有することを特徴とする距離測定システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号から算出した瞬時位相を一定期間分、順次接続した、前記参照ビート信号の位相の時間変化を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記参照ビート信号の位相の時間変化の最大値が前記基準値以下である場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項3】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号から算出した瞬時位相を一定期間分、順次接続した、前記参照ビート信号の位相の時間変化の変化率の最大値と最小値の差を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記差が前記基準値以上である場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項4】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号の周波数をFFT解析した周波数スペクトルの広がり幅を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記周波数スペクトルの広がり幅が前記基準値以上である場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項5】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号から算出した瞬時位相を一定期間分、順次接続した、前記参照ビート信号の位相の時間変化の変化率の最小値を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記最小値が前記基準値を下回る場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項6】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号から算出した瞬時位相を一定期間分、順次接続した、前記参照ビート信号の位相の時間変化の変化率の最大値を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記最大値が前記基準値を上回る場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項7】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号の包絡線を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記包絡線のハイパスフィルタ処理結果の絶対値が前記基準値以上である場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項8】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号の包絡線を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記包絡線の最大値が前記基準値を下回る場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項9】
請求項1に記載の距離測定システムにおいて、
前記ビート信号処理部は、前記参照ビート信号の包絡線を、前記所望の信号として生成し、
前記判定処理部は、前記包絡線の最大値が前記基準値以上である場合に、前記光源を異常と判定することを特徴とする距離測定システム。
【請求項10】
請求項1から請求項9の何れか一項に記載の距離測定システムにおいて、
更に、表示装置を備えており、
前記判定処理部が異常を判定した場合、前記表示装置には、エラーコード、エラー内容、対策内容の何れかが表示されることを特徴とする距離測定システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象物までの距離を非接触で測定する距離測定システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
測定対象物までの距離を非接触で測定する方法として、周波数を掃引したFM光を測定対象物に照射し、照射光と反射光の干渉によって発生する干渉ビート信号を解析することで、測定対象物までの距離を間接的に測定する、FMCW(Frequency Modulated Continuous Waves)方式が知られている。そして、FMCW方式を使った距離測定システムの一例として特許文献1に記載の技術が挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1の段落0034、0035、0037には、「図2は、FMCW方式の原理を説明するための図である。」、「同図に示されるように、参照光201が受光器107に到着するタイミングと、測定光202が受光器109に到達するタイミングとの間には、時間差Δtが存在する。そして、この時間差Δtにおいて、レーザ光源101からのFM光は、その光周波数が変化しているので、距離計測部116では、光周波数の変化による周波数差に等しいビート周波数f

のターゲット測定ビート信号が検出される。周波数掃引幅をΔνとし、Δνだけ変調するのに要する時間をTとした場合、時間差Δtは次式(1)によって表される。」、「そして、対象物113までの距離L

は、時間差Δtの間に光が進む距離の1/2なので、距離L

は、大気中の光速度cを用いて、次式(2)に示すように演算できる。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-025952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1の技術では、測定対象物までの距離を非接触で測定できるが、光源に供給する周波数掃引信号にノイズが重畳した場合や、光源が破損して測定光の周波数掃引幅が変化した場合等に生じる、距離測定値の異常検知が難しく、また、距離測定値の変化からは異常の原因(周波数掃引信号へのノイズの重畳、光源の破損など)の特定が難しいという課題がある。
【0006】
この課題に対し、例えば、測定光を分岐して光スペクトルアナライザに入力することで、測定光の周波数掃引幅の変動を評価することも可能ではあるが、その場合は、装置規模が大きくなるという新たな課題が発生する。また、周波数掃引中の周波数変化の特性を直接観測することが難しいという課題もある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、測定対象物までの距離を非接触測定しながら、光源の周波数掃引状態が正常であるかを容易に評価できる、距離測定システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る距離測定システムは、測定対象物までの距離を非接触で測定する距離測定システムであって、光周波数が周期的に掃引されたFM光を出力する光源と、前記FM光を2分割するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで2分割した前記FM光の一方を更に2分割し、一方のFM光を前記測定対象物に照射したときの反射光と他方のFM光の周波数差に基づく測定ビート信号を出力する測定光学系と、前記ビームスプリッタで2分割した前記FM光の他方を更に2分割し、該更に2分割したFM光の双方を光路長差が既知の干渉計に入力するとともに、該干渉計が出力するFM光同士の周波数差に基づく参照ビート信号を出力する参照光学系と、前記測定ビート信号と前記参照ビート信号を演算処理する演算装置と、を備え、該演算装置は、前記測定ビート信号に基づき前記測定対象物までの距離を演算する測距部と、前記参照ビート信号を処理して所望の信号を生成するビート信号処理部と、前記所望の信号を基準値と比較することで前記光源の異常を判定する判定処理部と、を有するものとした。
【発明の効果】
【0009】
本発明の距離測定システムによれば、測定対象物までの距離を非接触測定しながら、光源の周波数掃引状態が正常であるかを容易に評価することができる。なお、上記した以外の課題、構成、効果は、以下の実施例により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の距離測定システムの構成例を示す模式図。
実施例1の演算装置の機能ブロック図。
FMCW方式の距離測定原理の説明図。
反射強度プロファイルに基づき測定対象物での反射位置を求める方法の説明図。
実施例1での参照ビート信号の周波数処理と位相解析処理の詳細を示す図。
実施例1の参照ビート信号の評価処理の説明図(正常時)。
実施例1の参照ビート信号の評価処理の説明図(異常時)。
実施例1の参照ビート信号の評価処理のフローチャート。
実施例1の異常判定時に、表示装置に表示されるGUI画面例。
実施例2の参照ビート信号の評価処理のフローチャート。
実施例3の参照ビート信号の評価処理の説明図。
実施例4の参照ビート信号の評価処理の説明図。
実施例4の参照ビート信号の評価処理の説明図。
実施例4の参照ビート信号の評価処理の説明図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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