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公開番号2024065356
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174179
出願日2022-10-31
発明の名称不織布、積層不織布、衛生材料、ならびに、不織布の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D04H 3/007 20120101AFI20240508BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 低目付でも高い強度を有し、かつ柔軟性や肌触りにも優れる不織布、およびそれを少なくとも一部に具備してなる衛生材料を提供する。
【解決手段】 少なくとも、軟化温度が150℃以上のポリプロピレン繊維Aと、軟化温度が150℃未満のポリプロピレン繊維Bと、が含まれてなる不織布であって、前記ポリプロピレン繊維Aの平均軟化温度TsA(℃)と前記ポリプロピレン繊維Bの平均軟化温度TsB(℃)の差(TsA-TsB)が5℃以上50℃以下であり、示差走査熱量測定における結晶融解熱量ΔHm(J/g)が90J/g以上120J/g以下である、不織布。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、
軟化温度が150℃以上のポリプロピレン繊維Aと、
軟化温度が150℃未満のポリプロピレン繊維Bと、
が含まれてなる不織布であって、
前記ポリプロピレン繊維Aの平均軟化温度Ts

(℃)と前記ポリプロピレン繊維Bの平均軟化温度Ts

(℃)の差(Ts

-Ts

)が5℃以上50℃以下であり、
示差走査熱量測定における不織布の結晶融解熱量ΔHm(J/g)が90J/g以上120J/g以下である、不織布。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記ポリプロピレン繊維Aおよび前記ポリプロピレン繊維Bがともにプロピレンの単独重合体からなる、請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
前記ポリプロピレン繊維Aを主たる成分とする繊維層と、前記ポリプロピレン繊維Bを主たる成分とする繊維層が積層されてなる、請求項1または2に記載の不織布
【請求項4】
請求項1に記載の不織布が少なくとも1層積層されてなる、積層不織布。
【請求項5】
請求項1に記載の不織布、または、請求項5に記載の積層不織布を少なくとも一部に具備してなる、衛生材料。
【請求項6】
チーグラー・ナッタ触媒を用いて製造されたポリプロピレンを主たる成分とするポリプロピレン繊維Aと、メタロセン触媒を用いて作られたポリプロピレンを主たる成分とするポリプロピレン繊維Bとが混繊された繊維ウェブを得た後、熱接着処理を施す、請求項1に記載の不織布の製造方法。
【請求項7】
チーグラー・ナッタ触媒を用いて製造されたポリプロピレンを主たる成分とするポリプロピレン繊維Aで構成されてなる繊維ウェブと、メタロセン触媒を用いて製造されたポリプロピレンを主たる成分とするポリプロピレン繊維Bで構成されてなる繊維ウェブとを積層して積層体を得た後、熱接着処理を施す、請求項3に記載の不織布の製造方法。
【請求項8】
前記ポリプロピレン繊維AのメルトマスフローレートMFR

(g/10分)が以下の式を満たす、請求項6または7に記載の不織布の製造方法。
MFR

≦MFR

≦MFR

+200
ここで、MFR

は前記ポリプロピレン繊維Bのメルトマスフローレート(g/10分)である。
【請求項9】
前記熱接着処理の処理温度Tx(℃)が以下の式を満たす、請求項6または7に記載の不織布の製造方法。
Ts

-10≦Tx<150
ここで、Ts

は前記ポリプロピレン繊維Bの平均軟化温度(℃)である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低目付でも高い強度を有し、かつ、柔軟性や肌触りにも優れる不織布、そして、積層不織布、衛生材料に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料の多くは、衛生上の問題から使用後に焼却処分や埋め立て処分がなされており、資源の消費やごみの増加による環境負荷が大きいことが問題となっている。こうした問題への対応として、製品の薄型化や軽量化が進められている。また、肌に触れる用途に使用する衛生材料に関し、優れた柔軟性や肌触りが求められている。
【0003】
上記の課題に対し、衛生材料の主要な素材として使用される不織布の目付をより低くすることが求められている。しかしながら、不織布の目付を低くしていくにつれて、製品への加工中に不織布が破れる等の問題が生じやすくなる傾向にある。そのため、不織布の強度をより向上させる必要がある。
【0004】
このような背景から、不織布の風合いと不織布積層間の接着強力および耐毛羽立ち性を有する複合化不織布などの提供を目的に、熱可塑性樹脂からなる不織繊維集合体を基層とし、その少なくとも片面に、該熱可塑性樹脂よりも融点が一定温度高い同種の熱可塑性樹脂からなる不織繊維集合体が積層され、それらが熱接合された複合化不織布が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
一方、2種類以上の熱可塑性樹脂を用いて不織布の接着性を改善する技術として、高軟化点合成繊維ステープルと、該合成繊維ステープルよりも一定程度低い軟化点を有する低軟化点剛性繊維ステープルとを含んでなる繊維集合体であって、構成繊維の平均カット長と繊維集合体の平均見かけ密度が特定の範囲にある吸音材や(特許文献2参照)、相対的に低い軟化温度を有する第1成分と、相対的に高い軟化温度を有する第2成分とを含み、前記第1成分の軟化温度以上で前記第2成分の軟化温度よりも低い温度で圧縮処理されている熱プレス用クッション材が提案されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-173862号公報
特開平8-188951号公報
国際公開2006/075573号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で提案されている技術では、接着性改善により高強度化がみられるものの、その効果が限定的であり、近年要求されるようなより低い目付の不織布としようとしたときには、実用に供しうる強度を実現することが困難である。
【0008】
また、特許文献2で提案されている技術では、ポリエステルが用いられているため柔軟性に劣る不織布となる。
【0009】
さらに、特許文献3で提案されている技術では、異なる熱可塑性樹脂を用いているため熱可塑性樹脂同士が剥離しやすく、特許文献1の技術同様、近年要求されるようなより低い目付の不織布としようとしたときには、実用に供しうる強度を実現することが困難である。
【0010】
そこで、本発明の目的は、仮に低い目付としたとしても高い強度を有し、かつ、柔軟性や肌触りにも優れる不織布、およびそれを少なくとも一部に具備してなる衛生材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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