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公開番号2024079613
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2023196377
出願日2023-11-20
発明の名称活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキおよび印刷物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C09D 11/101 20140101AFI20240604BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】金属表面を有する基材との硬化後の密着性に優れる活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキと、金属表面を有する基材と硬化インキ膜との密着性に優れる印刷物を提供すること。
【解決手段】少なくともカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーを含む、活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーを含む、活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記カルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/オリゴマーを10質量%以上60質量%以下含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
【請求項3】
前記インキの酸価が70mgKOH/g以上400mgKOH/g以下である、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
【請求項4】
前記カルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーが2-アクリロイルオキシエチルコハク酸を含む、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
【請求項5】
前記2-アクリロイルオキシエチルコハク酸を10質量%以上60質量%以下含む、請求項4に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
【請求項6】
金属表面を有する基材の上に、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキを転写する転写工程、および、
転写された活性エネルギー線硬化型金属箔印刷インキを電子線により硬化する硬化工程、
を有する、印刷物の製造方法。
【請求項7】
少なくとも金属表面を有する基材の上に硬化インキ膜を有する印刷物であって、硬化インキ膜がカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの硬化物を含む、印刷物。
【請求項8】
前記硬化インキ膜の弾性率が0.1GPa以上5.0GPa以下である、請求項7に記載の印刷物。
【請求項9】
前記金属表面を有する基材の金属部分の厚みが5μm以上50μm以下である、請求項7または8に記載の印刷物。
【請求項10】
前記金属表面を有する基材の厚みが10μm以上200μm以下である、請求項7または8に記載の印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ、それを用いた印刷物の製造方法、および、印刷物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
金属表面を有する基材(金属箔基材)は、飲料や食品等の軟包装材として広く用いられており、今後も需要の拡大が見込まれる。特に、食品衛生やフードロス対策など、食品保存の観点において、金属箔基材の使用用途は注目されている。
【0003】
金属原反への印刷に関しては、印刷版にインキを付着させる工程、付着したインキを金属原反に転写する工程、金属原反にオーバープリントワニスを塗布する工程、および印刷後の金属原反を加熱乾燥する工程を含む印刷物の製造方法であって、前記インキが顔料、多官能(メタ)アクリレート、および酸性基を有する樹脂を含む印刷物の製造方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。また、紙基材、フィルム基材または金属基材上に形成された塗布層と、ポリオレフィンフィルムとを貼り合わせ、活性エネルギー線照射により前記塗布層を硬化させて硬化層とし、前記ポリオレフィンフィルムを前記硬化層から剥離して得られる積層体の、硬化層を形成するための、活性エネルギー線硬化性ワニス組成物であって、前記組成物は、バインダー樹脂、重合性単量体、ワックスおよびリン酸化合物を含有する、活性エネルギー線硬化性ワニス組成物(例えば、特許文献2参照)が提案され、基材にはインキによる絵柄層を有していてもよいことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-25850号公報
特開2021-147494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~2に記載されるようなインキを金属箔基材に印刷すると、硬化インキ膜と金属箔基材との密着性が不十分である課題があった。そこで、本発明は、金属表面を有する基材との硬化後の密着性に優れる活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキと、金属表面を有する基材と硬化インキ膜との密着性に優れる印刷物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主として以下の構成を有する。
(1)少なくともカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーを含む、活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
(2)前記カルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/オリゴマーを10質量%以上60質量%以下含む、(1)に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
(3)前記インキの酸価が70mgKOH/g以上400mgKOH/g以下である、(1)または(2)に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
(4)前記カルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーが2-アクリロイルオキシエチルコハク酸を含む、(1)~(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
(5)前記2-アクリロイルオキシエチルコハク酸を10質量%以上60質量%以下含む、(4)に記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキ。
(6)金属表面を有する基材の上に、(1)~(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキを転写する転写工程、および、
転写された活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキを電子線により硬化する硬化工程、を有する印刷物の製造方法。
(7)少なくとも金属表面を有する基材の上に硬化インキ膜を有する印刷物であって、硬化インキ膜がカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの硬化物を含む印刷物。
(8)前記硬化インキ膜の弾性率が0.1GPa以上5.0GPa以下である、(7)に記載の印刷物。
(9)前記金属表面を有する基材の金属部分の厚みが5μm以上50μm以下である、(7)または(8)に記載の印刷物。
(10)前記金属表面を有する基材の厚みが10μm以上200μm以下である、(7)~(9)のいずれかに記載の印刷物。
【発明の効果】
【0007】
本発明の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキは、金属表面を有する基材との硬化後の密着性に優れ、本発明の印刷物を得るために好ましく用いることができる。本発明の印刷物は、金属表面を有する基材と硬化インキ膜との密着性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について具体的に説明する。以下、本発明の印刷物を第一の態様、本発明の活性エネルギー線硬化型金属箔印刷用インキを第二の態様として説明する。なお、本発明において「以上」とは、そこに示す数値と同じか、または、それよりも大きいことを意味する。また、「以下」とは、そこに示す数値と同じか、または、それよりも小さいことを意味する。
【0009】
本発明の第一の態様は、少なくとも金属表面を有する基材の上に硬化インキ膜を有する印刷物であって、硬化インキ膜がカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの硬化物を含む印刷物である。前述のとおり、金属表面を有する基材の上に硬化インキ膜を有する印刷物は、基材と硬化インキ膜との密着性が不十分である課題があった。本発明者らは、かかる課題について検討し、フィルム基材への印刷においては、活性エネルギー線の照射によりフィルム基材を構成する成分において生成するラジカルが硬化インキ膜との密着性に寄与するが、金属表面を有する基材への印刷においては、密着性に寄与するラジカルが生成しないことが、密着性の課題の要因であると考えた。そこで、本発明においては、硬化インキ膜がカルボキシル基および不飽和二重結合を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの硬化物を含む、すなわち、硬化インキ膜中に、モノマーおよび/またはオリゴマー由来のカルボキシル基を有することにより、カルボキシル基と金属表面の水酸基との相互作用により、金属表面を有する基材と硬化インキ膜との密着性を向上させることができる。特に、バインダー樹脂由来のカルボキシル基を有する場合に比べて、モノマーおよび/またはオリゴマー由来のカルボキシル基を有することにより、その運動性によりカルボキシル基が金属表面に対する配向性が高いことから、金属表面を有する基材と硬化インキ膜との密着性を向上させることができる。
【0010】
本発明の第一の態様における基材は、金属表面を有する。ここで、基材が金属表面を有するとは、基材の少なくとも片面が金属からなることを指し、例えば、金属箔からなる基材や、紙やフィルムなどの基材に金属層を積層した積層基材などが挙げられる。金属としては、例えば、アルミニウム、銅、錫、亜鉛、ステンレス、ニッケルなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、アルミニウムが好ましい。金属表面を有する基材(以下、「金属箔基材」と記載する場合がある)としては、例えば、アルミニウム箔、アルミ加工紙、アルミ蒸着フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、アルミニウム箔が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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