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公開番号2024061203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168991
出願日2022-10-21
発明の名称表面処理鋼板
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C23C 2/06 20060101AFI20240425BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】着色された化成処理層の表面に疵が発生したとしても、疵を目立ちにくくすることが可能な、表面処理鋼板を提供する。
【課題手段】鋼板の少なくとも片面に配された、Al及びZnを含有するZn系めっき層と、Zn系めっき層上に配された、片面当たりの付着量0.01~5g/m2のクロメートフリーの第1化成処理層と、片面当たりの付着量0.10~15g/m2のクロメートフリーの第2化成処理層と、が備えられ、第1化成処理層には、樹脂と、シリカ粒子と、Cu、CoまたはFeの1種または2種以上を含有する顔料と、が含有されており、第2化成処理層には、樹脂と、シリカ粒子と、が含有されており、外観をCIE1976(L*,a*,b*)色空間で評価した場合のb*が-30以上-2以下であり、JIS Z 8741:1997で規定される60度鏡面光沢Gs(60°)が50~200であり、金属外観を示す、表面処理鋼板を採用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
鋼板と、
前記鋼板の少なくとも片面に配された、0.05~60質量%のAl、及びZnを含有するZn系めっき層と、
前記Zn系めっき層上に配された、片面当たりの付着量0.01~5g/m

のクロメートフリーの第1化成処理層と、
前記第1化成処理層上に配された、片面当たりの付着量0.10~15g/m

のクロメートフリーの第2化成処理層と、が備えられ、
前記第1化成処理層には、20質量%以上の樹脂と、1.0~20質量%の平均粒径5~200nmのシリカ粒子と、Cu、CoまたはFeの1種または2種以上を含有する顔料と、が含有されており、
前記第2化成処理層には、20質量%以上の樹脂と、1.0~20質量%の平均粒径5~200nmのシリカ粒子と、が含有されており、
前記Zn系めっき層、前記第1化成処理層および前記第2化成処理層の外観をCIE1976(L

,a

,b

)色空間で評価した場合のb

が-30以上-2以下であり、JIS Z 8741:1997で規定される60度鏡面光沢G

(60°)が50~200であり、金属外観を示す、表面処理鋼板。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記Zn系めっき層に、所定の形状となるように配置されたパターン部と、非パターン部とが形成され、
前記パターン部及び前記非パターン部は、それぞれ、下記の決定方法1~5のうちのいずれかによって決定される第1領域、第2領域のうちの1種または2種を含み、
前記パターン部における前記第1領域の面積率と、前記非パターン部における前記第1領域の面積率との差の絶対値が、30%以上である、請求項1に記載の表面処理鋼板。
[決定方法1]
前記Zn系めっき層の表面に0.5mm間隔で仮想格子線を描き、前記仮想格子線によって区画される複数の領域においてそれぞれ、各領域の重心点を中心とする直径0.5mmの円内を測定領域Aとし、各測定領域AにおけるL

値を測定する。得られたL

値の中から任意の50点を選定し、得られたL

値の50点平均を基準L

値としたとき、L

値が基準L

値以上になる領域を第1領域、基準L

値未満となる領域を第2領域とする。
[決定方法2]
前記Zn系めっき層の表面に0.5mm間隔で仮想格子線を描き、前記仮想格子線によって区画される複数の領域においてそれぞれ、各領域の重心点を中心とする直径0.5mmの円内を測定領域Aとし、各測定領域AにおけるL

値を測定し、L

値が45以上になる領域を第1領域、L

値が45未満となる領域を第2領域とする。
[決定方法3]
前記Zn系めっき層の表面に0.5mm間隔で仮想格子線を描き、前記仮想格子線によって区画される複数の領域においてそれぞれ、算術平均高さSa2を測定する。得られた算術平均高さSa2が1μm以上になる領域を第1領域、1μm未満となる領域を第2領域とする。
[決定方法4]
前記Zn系めっき層の表面に1mm間隔または10mm間隔で仮想格子線を描き、前記仮想格子線によって区画される複数の領域にそれぞれX線を入射させるX線回折法により、前記領域毎に、Zn相の(0002)面の回折ピーク強度I
0002
と、Zn相の(10-11)面の回折ピーク強度I
10-11
とを測定し、これらの強度比(I
0002
/I
10-11
)を配向率とする。前記配向率が3.5以上の領域を第1領域とし、前記配向率が3.5未満の領域を第2領域とする。
[決定方法5]
前記Zn系めっき層の表面に1mm間隔で仮想格子線を描き、次いで、前記仮想格子線によって区画される複数の領域毎に、各領域の重心点Gを中心とする円Sを描く。前記円Sは、前記円Sの内部に含まれる前記Zn系めっき層の表面境界線の合計長さが10mmとなるように直径Rを設定する。複数の領域の円Sの直径Rのうち最大の直径Rmaxと最小の直径Rminとの平均値を基準直径Raveとし、直径Rが基準直径Rave未満の円Sを有する領域を第1領域とし、直径Rが基準直径Rave以上の円Sを有する領域を第2領域とする。
【請求項3】
前記第1化成処理層の片面当たりの付着量が0.01~1g/m

であり、
前記第2化成処理層の片面当たりの付着量が0.10~5g/m

である、請求項2に記載の表面処理鋼板。
【請求項4】
前記第2化成処理層の上から前記Zn系めっき層の外観をCIE1976(L

,a

,b

)色空間で評価した場合の、前記第1領域のb

と、前記第2領域のb

との差Δb

が、3以上である、請求項2に記載の表面処理鋼板。
【請求項5】
前記顔料が、銅(II)フタロシアニン、コバルト(II)フタロシアニン、硫酸銅、硫酸コバルト、硫酸鉄または酸化鉄のいずれか1種または2種以上である、請求項1に記載の表面処理鋼板。
【請求項6】
前記第1化成処理層中における、前記シリカ粒子と前記顔料の混合比を、前記シリカ粒子のSi換算量[Si]と、前記顔料のCu換算量[Cu]、Co換算量[Co]またはFe換算量[Fe]とで表した場合に、[Si]/([Cu]+[Co]+[Fe])が1~200の範囲である、請求項1に記載の表面処理鋼板。
【請求項7】
前記Zn系めっき層が、平均組成で、Al:4質量%以上22質量%以下、Mg:1質量%以上10質量%以下を含有し、残部がZnおよび不純物からなる、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の表面処理鋼板。
【請求項8】
前記Zn系めっき層が、更に、平均組成で、下記A群、B群からなる群から選択される1種または2種を含有する、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の表面処理鋼板。
[A群]Si:0.0001~2質量%
[B群]Ni、Ti、Zr、Sr、Fe、Sb、Pb、Sn、Ca、Co、Mn、P、B、Bi、Cr、Sc、Y、REM、Hf、Cのいずれか1種または2種以上を、合計で0.0001~2質量%
【請求項9】
前記Zn系めっき層が、更に、平均組成で、下記A群、B群からなる群から選択される1種または2種を含有する、請求項7に記載の表面処理鋼板。
[A群]Si:0.0001~2質量%
[B群]Ni、Ti、Zr、Sr、Fe、Sb、Pb、Sn、Ca、Co、Mn、P、B、Bi、Cr、Sc、Y、REM、Hf、Cのいずれか1種または2種以上を、合計で0.0001~2質量%

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面処理鋼板に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
耐食性の良好なめっき鋼板として最も使用されるめっき鋼板にZn系めっき鋼板がある。Zn系めっき鋼板は、自動車、家電、建材分野など種々の製造業において使用されている。その中でも特に、Alを添加しためっきは耐食性が高いため近年使用量が増加している。
【0003】
耐食性を向上させることを目的として開発されたZn系めっき鋼板の一例として、Zn-Al-Mg-Siめっき鋼板が知られている。このめっき鋼板は、外観が梨地模様を呈することから、外観美麗性にも優れているという特徴がある。
【0004】
しかしながら、Zn-Al-Mg-Siめっき鋼板は、経時によって黒変したり、めっき層の表面に明度の不均一性が生じたり、めっき層の耐食性が十分でない場合がある。そこで、特許文献1~4に記載されているように、めっき層に化成処理層を被覆させたり、各種の塗膜を形成する場合がある。
【0005】
特許文献1には、金属板と、金属板上に配置される上塗り塗膜と、を有する壁材用塗装金属板であって、金属板は、Zn-Al-Mg合金めっき鋼板であり、上塗り塗膜のCIE L*a*b*表色系におけるL*値が86.0以上であり、a*値が-4.0~2.0の範囲内であり、b*値が-3.0~4.0の範囲内である、壁材用塗装金属板が記載されている。
【0006】
特許文献2には、鋼材と、この鋼材の表面上の被覆物と、を備え、被覆物が、鋼材から近い順に、めっき層と、めっき層の表面上の有機樹脂を含む塗膜とを有し、めっき層が構成元素としてAl、Zn、Si及びMgを含み、且つAl含有量が25~75質量%、Mg含有量が0.1~10質量%であり、めっき層が0.2~15体積%のSi-Mg相を含み、Si-Mg相中のMgの、めっき層中のMg全量に対する質量比率が3%以上100%以下であり、有機樹脂が、シランカップリング剤、架橋性ジルコニウム化合物、架橋性チタン化合物、エポキシ化合物、アミノ樹脂から選ばれる少なくとも1種によって架橋されている表面処理溶融めっき鋼材が記載されている。
【0007】
特許文献3には、鋼板と、めっき層と、保護層と、をこの順に積層して備え、めっき層は、Al、Zn、及びMgを含有し、保護層は、樹脂及び屈折率が1.5以上である無機粒子を含有する、被覆めっき鋼板が記載されている。
【0008】
特許文献4には、着色顔料を含有する樹脂塗膜が形成された着色樹脂塗装金属板であって、着色樹脂塗膜形成前の金属板の60°鏡面光沢度をG

とするとき、G

が下式(1)を満足する着色樹脂塗装金属板が記載されている。
40<G

<310 …(1)
【0009】
そこで、特許文献5に記載されているように、化成処理層を着色させたZn系めっき鋼板が提案されている。しかし、特許文献5に記載されたZn系めっき鋼板において、化成処理層の表面に軽微な疵が発生すると、疵が生じた箇所で化成処理層が欠損してしまい、これにより、化成処理層に着色の薄い箇所が生じて、疵がより目立ちやすくなる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2019-105098号公報
国際公開第2013/027827号
特開2019-155871号公報
特開平9-122578号公報
特許第7047993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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