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公開番号2024059002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-30
出願番号2022166464
出願日2022-10-17
発明の名称車両用のフロントワイパ
出願人スズキ株式会社,株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60S 1/34 20060101AFI20240422BHJP(車両一般)
要約【課題】車両外観の設計要件への制約を増加させることなく、衝突事故発生時に衝突体を高いレベルで保護できる車両用のフロントワイパを提供する。
【解決手段】フロントワイパ1は、アームヘッド11と、アームヘッド11に連結される長尺状のアーム本体12とを備え、アーム本体12の長手方向先端部に保持されるワイパブレード13により車両のフロントガラス31が払拭される。アーム本体12は、一方向に延びる天壁部121Aと、天壁部121Aの短手方向の両側部分からフロントガラス31側に延びる一対の側壁部121B,121Cとを有し、フロントワイパ1の払拭停止状態において、一対の側壁部のうちで車両上側に配置される上側壁部121Bの上面に、車両上方に向けて突出する凸形状部121Dが形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
アームヘッドと、該アームヘッドに連結される長尺状のアーム本体とを備え、該アーム本体の長手方向先端部に保持されるワイパブレードにより車両のフロントガラスが払拭される車両用のフロントワイパであって、
前記アーム本体は、一方向に延びる天壁部と、該天壁部の短手方向の両側部分から前記フロントガラス側に延びる一対の側壁部とを有し、前記フロントワイパの払拭停止状態において、前記一対の側壁部のうちで車両上側に配置される上側壁部の上面に、車両上方に向けて突出する凸形状部が形成されていることを特徴とする車両用のフロントワイパ。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記凸形状部は、前記上側壁部の前記フロントガラスと対向するエッジ部分に沿って延び、かつ、前記上側壁部の短手方向の中心に重なる範囲に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用のフロントワイパ。
【請求項3】
前記アーム本体は、前記アームヘッドに対して連結軸を中心に回動可能に連結され、前記上側壁部の上面における前記連結軸に対応する位置には、車両上方に向けて突出する突出部が設けられており、
前記凸形状部および前記突出部は、前記上側壁部の長手方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用のフロントワイパ。
【請求項4】
前記凸形状部の突出量は、前記突出部の突出量以上であることを特徴とする請求項3に記載の車両用のフロントワイパ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のフロントワイパに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両が走行中に歩行者に衝突した際に、該歩行者が受ける衝撃を吸収し得る車両構造とすることで歩行者の傷害を軽減するための様々な技術が知られている。例えば、特許文献1には、自動車のカウルトップを覆って配置される合成樹脂製のカウルルーバについて、天板および側壁を備えた衝撃吸収凸部を一体的に設け、ワイパピボットのピボット軸が貫通する貫通孔の近傍に剛性のある係合リングを固設した衝撃吸収機能を有するカウルルーバが開示されている。このカウルルーバは、衝撃吸収凸部の天板に入力される外部からの衝撃により側壁が変形することで該衝撃を吸収すると共に、当該側壁の変形時に、係合リングがワイパピボットに係合することで貫通孔の周縁部の変位を阻止する。これにより、歩行者の頭部が衝突した際の衝撃を十分に吸収することができ、歩行者の頭部の保護を高いレベルで達成可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-335264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来技術のように車体側の構造(カウルルーバ)を工夫することで衝突事故発生時の衝撃を吸収するためには、カウルトップ周辺のデザインやフロントガラスとワイパアームの位置関係などの車両外観の設計要件への制約が多くなってしまうという課題があった。
【0005】
また、フロントガラスの後傾度合が比較的小さく、フロントガラスが縦方向に立ったデザインが採用されている車両の場合、構造上、フロントワイパのアームヘッドとアーム本体の連結部がフード(ボンネット)およびカウルトップの上方側に露出した状態になりやすい。アーム本体の連結部付近には、フロントガラスと対向するエッジ部分や連結軸に対応した突出部が存在しており、衝突事故発生時に、衝突体がアーム本体のエッジ部分または突出部に接触すると、該衝突体に重大な傷害を与えてしまう可能性がある。
【0006】
上記のようなフロントガラスが縦方向に立ったデザインの車両において、衝突体に対する傷害値を低減して衝突体を高いレベルで保護するためには、車体側だけでなくフロントワイパ側にも傷害軽減構造を設けることが望まれる。上記従来技術は車体側での衝撃吸収が中心になっており、フロントワイパ側での傷害軽減に関して改善の余地があった。
【0007】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、車両外観の設計要件への制約を増加させることなく、衝突事故発生時に衝突体を高いレベルで保護できる車両用のフロントワイパを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため本発明の一態様は、アームヘッドと、該アームヘッドに連結される長尺状のアーム本体とを備え、該アーム本体の長手方向先端部に保持されるワイパブレードにより車両のフロントガラスが払拭される車両用のフロントワイパを提供する。このフロントワイパにおける前記アーム本体は、一方向に延びる天壁部と、該天壁部の短手方向の両側部分から前記フロントガラス側に延びる一対の側壁部とを有し、前記フロントワイパの払拭停止状態において、前記一対の側壁部のうちで車両上側に配置される上側壁部の上面に、車両上方に向けて突出する凸形状部が形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る車両用のフロントワイパによれば、衝突事故発生時、衝突体がアーム本体の上側壁部のエッジ部分よりも先に凸形状部に接触するようになるため、衝突体に対する傷害値を低減することができる。これにより、車両外観の設計要件への制約を増加させることなく、衝突事故発生時に衝突体を高いレベルで保護することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る車両用のフロントワイパの外観を示す斜視図である。
図1のフロントワイパとフロントガラスとの位置関係を示す図である。
図2における右側のフロントワイパを拡大して車両側方から見た図である。
図3におけるA-A線断面図である。
図3におけるB-B線断面図である。
上記実施形態において衝突事故発生時に衝突体がフロントワイパに接触した状態を説明するための図である。
上記実施形態に関連する変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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