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公開番号2024058660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023177860
出願日2023-10-13
発明の名称遠位スタビライザ
出願人株式会社Bolt Medical
代理人個人
主分類A61M 25/01 20060101AFI20240418BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】アンカーデバイスとして大径のカテーテルをデリバリするために必要な血管壁との摩擦力を備え、且つ、小径のカテーテルに縮径して挿入した場合の摺動性にも優れた遠位スタビライザを提供すること。
【解決手段】生体管腔中でのカテーテルデリバリに用いられる遠位スタビライザ1であって、線状デリバリ部材3と、線状デリバリ部材3の遠位端から延び、生体管腔の内壁に係止される円筒形状部2とを備え、円筒形状部2は、ワイヤ状部材で囲まれた形状のセル20が長軸方向に沿って並んだ構造を有し、円筒形状部2の拡径状態における表面積は、長軸方向の寸法及び径方向の寸法が同一の仮想円筒の表面積に対して、5%以上20%以下であり、外径1.5mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.015N/mm以上0.06N/mm以下、外径0.42mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.1N/mm以上0.3N/mm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生体管腔中でのカテーテルデリバリに用いられる遠位スタビライザであって、
線状デリバリ部材と、
前記線状デリバリ部材の遠位端から延び、生体管腔の内壁に係止される円筒形状部と、を備え、
前記円筒形状部は、ワイヤ状部材で囲まれた形状のセルが長軸方向に沿って並んだ構造を有し、
前記円筒形状部の拡径状態における表面積は、長軸方向の寸法及び径方向の寸法が同一の仮想円筒の表面積に対して、5%以上20%以下であり、
外径1.5mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.015N/mm以上0.06N/mm以下、外径0.42mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.1N/mm以上0.3N/mm以下である、遠位スタビライザ。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記円筒形状部は、下記の測定条件で測定した引張荷重が1.5N以下である、請求項1に記載の遠位スタビライザ。
使用機器:マイクロカテーテル:SL10(Excelsior Stryker社製)
デジタルフォースゲージ(プッシュプルゲージ)
引き込み装置
恒温槽
サーモメーター
試験条件:
スピード:100mm/min
引張距離:有効長+10mm
試験温度:37±2℃
試験方法:
恒温槽の温度が37±2℃であることをサーモメーターで確認する、
マイクロカテーテルを、37±2℃に保った人体の血管を解剖学的に模したモデルにおける脳血管の位置に先端があるように設置する、
円筒形状部の全体がマイクロカテーテルに収まるまでマイクロカテーテルの手元側から円筒形状部を挿入し、脳血管に円筒形状部を設置する、
引き込み装置に設置したデジタルフォースゲージと円筒形状部の手元側とを接続する、
マイクロカテーテルの手元側を直線状にした状態でマイクロカテーテルを固定し、引き込み装置により一定の規定スピードで円筒形状部を手元方向に引っ張る、
円筒形状部を有効長+10mmだけ引っ張ったときにデジタルフォースゲージで測定される引張荷重の最大値を記録する。
【請求項3】
前記円筒形状部は、クローズセル部分のみを有するセル、オープンセル部分のみを有するセル又はクローズセル部分及びオープンセル部分を有するセルにより構成される、請求項1又は2に記載の遠位スタビライザ。
【請求項4】
前記円筒形状部は、内径が0.017インチ以下のカテーテルに内挿して用いられる、請求項1又は2に記載の遠位スタビライザ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンカーデバイスとして生体管腔内に係止される遠位スタビライザに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
患者の動脈等の生体管腔中において、遠位端が標的位置の近傍まで誘導されたカテーテルの内腔を利用して、治療デバイスを標的位置にデリバリすることにより、治療デバイスによる治療やカテーテル自体を治療デバイスとして使用する治療が行われている。例えば、特許文献1には、デリバリワイヤの遠位端にアンカー用の係止ステントが接合された遠位スタビライザ(アンカーデバイス)が開示されている。この係止ステントをマイクロカテーテルから解放して拡張させると、生体管腔中の内壁に係止ステントがアンカリングされるため、マイクロカテーテルに外挿した目的カテーテルを標的位置の近傍へデリバリすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許968221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
頭蓋内の前大脳動脈(ACA)、前交通動脈(Acom)、中大脳動脈(MCA)等の血管は、動脈瘤が形成されやすい部位として知られている。これらの血管は、径が細く屈曲していることから、大径のカテーテルの送達が困難であるため、動脈瘤の近くには、内径0.0165インチ(約0.42mm)程度の小径のカテーテルしか送達できない場合が多い。一方、動脈瘤の治療デバイスとして、動脈瘤用ステントやフローダイバータが用いられているが、これらの治療デバイスを標的位置の近傍にデリバリするには、内径0.021インチ(約0.53mm)、内径0.027インチ(約0.69mm)程度の大径のカテーテルを用いる必要がある。
【0005】
上記治療デバイスを径の細い血管の動脈瘤に向けてデリバリする際、大径のカテーテルでは、一般的な手法であるガイドワイヤによる送達が困難若しくは不可能なため、アンカーデバイスとして係止ステント(遠位スタビライザ)を用いる必要がある。そのために、まず小径のカテーテルを動脈瘤の遠位側に送達して、係止ステントを動脈瘤の遠位側にアンカリングする。その際、小径のカテーテルに係止ステント(遠位スタビライザ)を内挿する必要がある。一方、係止ステントにおいて、大径のカテーテルをデリバリするために必要な血管壁との摩擦力を得るために拡張力を高めると、血管壁へのダメージだけでなく、カテーテルの内壁との摺動性が悪くなりやすいことが懸念される。また、血管壁との摩擦力を高めるために、係止ステントのメッシュ密度を高める必要がある。しかし、メッシュ密度の大きな係止ステントを、小径のカテーテルに内挿すると、係止ステントを構成するワイヤ(ストラット)同士が重なり合うことにより、係止ステントの径が嵩むため、カテーテルの内壁との摺動性が悪くなりやすい。これらの現象は、例えば、血管壁への愛護性の高いオープンセル構造を有する係止ステントにおいて、特に重大である。
【0006】
本発明の目的は、アンカーデバイスとして大径のカテーテルをデリバリするために必要な血管壁との摩擦力を備え、且つ、小径のカテーテルに縮径して挿入した場合の摺動性にも優れた遠位スタビライザを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、生体管腔中でのカテーテルデリバリに用いられる遠位スタビライザであって、線状デリバリ部材と、前記線状デリバリ部材の遠位端から延び、生体管腔の内壁に係止される円筒形状部(例えば、後述する係止ステント)と、を備え、前記円筒形状部は、ワイヤ状部材で囲まれた形状のセルが長軸方向に沿って並んだ構造を有し、前記円筒形状部の拡径状態における表面積は、長軸方向の寸法及び径方向の寸法が同一の仮想円筒の表面積に対して、5%以上20%以下であり、外径1.5mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.015N/mm以上0.06N/mm以下、外径0.42mmの縮径状態における単位長さ当たりの拡張力が0.1N/mm以上0.3N/mm以下である遠位スタビライザに関する。
【0008】
前記遠位スタビライザにおいて、前記円筒形状部は、下記の測定条件で測定した引張荷重が1.5N以下としてもよい。
使用機器:マイクロカテーテル:SL10(Excelsior Stryker社製)
デジタルフォースゲージ(プッシュプルゲージ)
引き込み装置
恒温槽
サーモメーター
試験条件:
スピード:100mm/min
引張距離:有効長+10mm
試験温度:37±2℃
試験方法:
恒温槽の温度が37±2℃であることをサーモメーターで確認する、
マイクロカテーテルを、37±2℃に保った人体の血管を解剖学的に模したモデルにおける脳血管の位置に先端があるように設置する、
円筒形状部の全体がマイクロカテーテルに収まるまでマイクロカテーテルの手元側から円筒形状部を挿入し、脳血管に円筒形状部を設置する、
引き込み装置に設置したデジタルフォースゲージと円筒形状部の手元側とを接続する、
マイクロカテーテルの手元側を直線状にした状態でマイクロカテーテルを固定し、引き込み装置により一定の規定スピードで円筒形状部を手元方向に引っ張る、
円筒形状部を有効長+10mmだけ引っ張ったときにデジタルフォースゲージで測定される引張荷重の最大値を記録する。
【0009】
前記遠位スタビライザにおいて、前記円筒形状部は、クローズセル部分のみを有するセル、オープンセル部分のみを有するセル又はクローズセル部分及びオープンセル部分を有するセルにより構成されてもよい。
【0010】
遠位スタビライザにおいて、前記円筒形状部は、内径が0.017インチ以下のカテーテルに内挿して用いられてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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